電気電子工学実験

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電気電子工学実験
科目番号 0081 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 教科書:電気電子工学実験指導書(鈴鹿高専電気電子工学科編),参考書:各自の教科書,及び図書館の関連図書
担当教員 川口 雅司,西村 高志

到達目標

電気電子工学に関する専門用語および代表的な実験手法,測定機器使用法を理解しており,さらに得られた結果を論理的にまとめ,報告することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電気電子工学および安全に関する基礎知識,専門用語等を十分に理解したうえで実験に臨むことができる.電気電子工学および安全に関する基礎知識,専門用語等を概ね理解したうえで実験に臨むことができる.電気電子工学および安全に関する基礎知識,専門用語等を理解したうえで実験に臨むことができない.
評価項目2実験の目的・原理・実験方法・機器の取扱い方法を十分に理解し,積極的に実験に取り組むことができる.実験の目的・原理・実験方法・機器の取扱い方法を概ね理解し,実験に取り組むことができる.実験の目的・原理・実験方法・機器の取扱い方法を理解し,実験に取り組むことができない.
評価項目3実験で得られたデータを整理・図表化し,適切な考察等を論理的にまとめたレポートを作成して,期日までに提出することができる.実験で得られたデータを整理・図表化し,考察等をまとめたレポートを作成して,期日までに提出することができる.実験で得られたデータを整理・図表化し,考察等をまとめたレポートを作成して,提出することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気電子工学に関する基礎的な物理現象を実験によって充分理解し,講義で得られなかった具体的な基本的概念を自分のものにするとともに,種々の物理現象を応用した基礎的な測定装置の使用法に慣れて標準的測定法を修得する.なお,この科目は企業で回路設計などを担当していた教員が,その経験を活かし,トランジスタの基本特性や各種電子回路の基本特性の測定・解析などについて実験形式で授業を行う.
授業の進め方・方法:
・授業内容は,学習・教育到達目標(A)<視野>,(B)<専門>,(A)<技術者倫理>,(A)<意欲>,(B)<展開>に対応する.
・授業計画に記載のテーマについて,10班に分かれ実験を行う.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>下記授業計画の「到達目標」1〜20をレポートの内容により評価する.評価に関する各項目の重みは同じである.満点の60%の得点で,目標の達成を確認する.
<学業成績の評価方法および評価基準>レポートの内容を5割,実験への取り組みを4割,スキル評価シートを1割として評価する.
<単位修得要件>全ての実験テーマのレポートを提出し,学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>3年次までに学習した電気磁気学,電気計測,電気回路,電子回路,電気機器,基礎電気電子工学,電気製図等について復習し,実験テーマの予習をしておくこと.さらに本教科は電子回路設計や2,3年次の電気電子工学実験の学習が基礎となる教科である。
<レポートなど>各実験テーマの実験を終えた後,実験結果をまとめた実験報告書を必ず提出する.
<備考>
・作業着,靴を着用し,指導書,筆記用具は忘れずに持参.欠席,遅刻はしないこと.20分経過後の入室は欠席扱いとする.
・器具,測定器の故障,破損は直ちに担当教員に届け出ること.
・全員がレポーターとなり報告書を提出する.提出期限は厳守のこと.提出期限を過ぎた場合は再実験を課す.
・本教科は後に学習する5年生での電気電子工学実験および卒業研究の基礎となる教科である.
・報告書作成において他者の報告書の一部または全部を盗用した場合は、該当の報告書を再度作成し提出すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 実験の概要説明、安全講習 1. 実験の原理・内容を理解できる。自らの安全を守る手段を理解できる。
2週 巻線型三相誘導電動機 2.巻線型三相誘導電動機の無負荷試験及び実負荷試験を行い,特性値の算出ができる.
3週 単相誘導電動機 3.単相誘導電動機の無負荷試験及び拘束試験を行い,特性曲線の分析ができる.
4週 マイコンを用いた自動制御システム構築 4.マイコンとセンサーやモータ等を用いた自動制御システムを設計し構築できる.
5週 マイコンを用いた自動制御システム構築 4.マイコンとセンサーやモータ等を用いた自動制御システムを設計し構築できる.
6週 トランジスタのスイッチング特性 5.トランジスタのスイッチング特性を測定し,RC充放電による周波数特性等を理解することができる.
7週 電子回路シミュレータ 6.電子回路シミュレータによる回路図作成および各種解析を実行することが出来る
8週 中間試験期間
4thQ
9週 シーケンサ制御のラダープログラミング
7.シーケンサ制御のラダープログラミングを行える.
10週 シーケンサ制御のラダープログラミング 7.シーケンサ制御のラダープログラミングを行える.
11週 オペアンプの特性 8.オペアンプの反転増幅器、非反転増幅器等の基本的な回路を作成し、各種測定を行うことが出来る。
12週 オペアンプの応用 8.オペアンプの加算回路、微積分回路等の応用的な回路を作成し、各種測定を行うことが出来る。
13週 実験予備日
14週 実験予備日
15週 実験予備日
16週 期末試験期間

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。4
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。4
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。4
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。4
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。4
トランジスタの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。4後6

評価割合

実験報告書実験姿勢スキル評価シート合計
総合評価割合504010100
配点504010100