発変電工学

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 発変電工学
科目番号 0083 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:よくわかる発変電工学(電気書院)箕田・橋口・松原・門脇・高田・田辺著
担当教員 近藤 一之

到達目標

発電・変電に関する基礎理論を理解し,水力・火力および原子力発電などの発電方式や設備,変電所の設備を理解し,各種発電方式の得失と変電設備の役割を正しく理解している.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1水力発電,火力発電,原子力発電に関する応用的な問題が解ける.水力発電,火力発電,原子力発電に関する基本的な問題が解ける.水力発電,火力発電,原子力発電に関する問題が解けない.
評価項目2太陽光発電,風力発電などに関する応用的な問題が解ける.太陽光発電,風力発電などに関する基本的な問題が解ける.太陽光発電,風力発電などに関する問題が解けない.
評価項目3変電およびその設備に関する応用的な問題が解ける.変電およびその設備に関する基本的な問題が解ける.変電およびその設備に関する問題が解けない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
現代社会にとって電気エネルギーは欠くことのできないものであり,エネルギーに関する正確な知識と正しい判断力を身につけることは,社会人として必要不可欠である.発変電工学では,直面しているエネルギー問題を正しく理解するため,発電・変電の基本的な原理と設備等を学習する.
授業の進め方・方法:
・すべての授業内容は,学習・教育到達目標(B)<専門>に対応する.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>下記授業計画の「到達目標」を網羅した問題を中間試験および定期試験で出題し,目標の達成度を評価する.授業計画の「到達目標」に関する重みは概ね均等とする.評価結果が100点法で60点以上の場合に目標の達成とする.
<学業成績の評価方法および評価基準>後期中間,定期試験の2回の試験の平均点で評価する.試験で,60点に達していない者には再試験を課すことがある.再試験の点数に0.9を乗じた成績が中間試験や定期試験の成績を上回った場合には,60点を上限として再試験の成績で置き換える.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>本教科は電気回路と電気機器の学習が基礎となる教科である.
<レポート等>理解を深めるため,必要に応じて演習課題等を与える.
<備考>本教科は後に学習する電力システム工学,パワーエレクトロニクスの基礎となる教科である.また,電気主任技術者試験の試験科目のひとつである「電力」に関連した内容である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 序章 エネルギー概論
1.水力発電(水力学、発電方式、水力設備、水車、揚水発電など)について4週にわたって講義する
授業項目:水力学
1. 水力発電について理解している.
2週 1.水力発電について講義する
授業項目:流量、発電方式、水力設備
上記1.
3週 1.水力発電について講義する
授業項目:水車、揚水発電
上記1.
4週 1.水力発電について講義する
授業項目:水力発電の運用計算、演習問題
上記1.
5週 2.火力発電(熱力学、水蒸気の特性、ランキンサイクル、火力発電設備、汽力発電、ガスタービン発電、内燃力発電など)について、5週にわたって講義する
授業項目:熱力学、水蒸気の特性、ランキンサイクル、再熱・再生サイクル
2.火力発電について理解している
6週 2.火力発電について講義する
授業項目:ボイラ、蒸気タービン、汽力発電所の効率1
上記2.
7週 2.火力発電について講義する
授業項目:汽力発電所の効率2
上記2.
8週 中間試験 これまでに学習した内容を説明し,諸量を求めることができる.
4thQ
9週 2.火力発電について講義する
授業項目:汽力発電所の効率3、環境対策設備
上記2.
10週 2.火力発電について講義する
授業項目:ディーゼル発電、ガスタービン発電、コンバインドサイクル発電、火力発電の演習問題
上記2.
11週 3.原子力発電について講義する
授業項目:放射線とは、単位、健康影響、原子炉、発電の原理、エネルギーの計算、演習問題
3.原子力発電について理解している.
12週 4.その他の発電方式について講義する
授業項目:太陽光・太陽熱発電、風力発電、燃料電池、バイオマス発電
4.その他の発電方式について理解している.
13週 4.その他の発電方式について講義する
授業項目:地熱発電、コジェネレーション発電
5.変電所(電力系統、変電システム、開閉設備、遮断機の容量、変圧器の並行運転など)について3週にわたって講義する
授業項目:電力系統、変電システム
上記4.および5.変電所について理解している.
14週 5.変電所について講義する
授業項目:変圧器の三相結線、開閉設備、遮断機の容量
上記5.
15週 5.変電所について講義する
授業項目:変圧器の並行運転、演習問題
上記5.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。4
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。4
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。4
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。4
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。4

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合10000000100
配点10000000100