電気電子工学実験

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 電気電子工学実験
科目番号 0101 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 電気電子工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 教科書:「電気基礎」上・下(コロナ社),電気電子工学実験指導書(鈴鹿高専),参考書:「電気工学」,「電気回路」,「電気計測」などに関する多数の教科書・参考書
担当教員 山田 伊智子,橋本 良介,生田 智敬

到達目標

 電気回路に関する定義や基本法則,及び基本的な電気計測機器の原理を理解した上で,実験を通じて電気計測機器の正しい使用法を体得し,得られた実験データの整理や実験誤差などに関する検討ができ,レポートとして論理的にまとめることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電気電子工学および安全に関する基礎知識,専門用語等を十分に理解したうえで実験に臨むことができる.電気電子工学および安全に関する基礎知識,専門用語等を概ね理解したうえで実験に臨むことができる.電気電子工学および安全に関する基礎知識,専門用語等を理解したうえで実験に臨むことができない.
評価項目2実験の目的・原理・実験方法・機器の取扱い方法を十分に理解し,積極的に実験に取り組むことができる.実験の目的・原理・実験方法・機器の取扱い方法を概ね理解し,実験に取り組むことができる.実験の目的・原理・実験方法・機器の取扱い方法を理解し,実験に取り組むことができない.
評価項目3実験で得られたデータを整理・図表化し,適切な考察等を論理的にまとめたレポートを作成して,期日までに提出することができる.実験で得られたデータを整理・図表化し,考察等をまとめたレポートを作成して,期日までに提出することができる.実験で得られたデータを整理・図表化し,考察等をまとめたレポートを作成して,提出することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気電子工学に関する基礎的な物理現象を実験によって理解し,講義では得られない具体的な基本的概念を習得する.特に2年の実験では,電気電子計測機器の使用に慣れ親しみ,基本的な測定法を学ぶことを主な目的とする.
授業の進め方・方法:
・授業内容は学習・教育到達目標(B)<基礎><専門>および(C)<発表>に対応する.
・前期は実験に必要な知識を講義する.
・後期は授業計画に記載のテーマについて,10班に分かれ実験を行う.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>前期の授業で行う下記授業計画の「到達目標」1~4について,3回実施する試験の平均を40%で評価する.それぞれの重みは同じとする.さらに,後期の実験では,実施した6テーマの実験に関する「到達目標」1~13をレポートの内容および口頭試問の結果により60%で評価する.それぞれの重みは同じとする.前期40%および後期60%で分けた点数の合計が満点の60%の得点で目標の達成を確認する.ただし,未実施の実験あるいは未提出のレポートがある場合には単位を認めない.
<学業成績の評価方法および評価基準>前期に実施する3回の試験の平均点を40%,レポートの内容や実験への取り組み等の総合評価を60%として評価する.
<単位修得要件>全ての実験テーマのレポートを提出し,学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>「電気電子工学序論」で学んだ知識,および数学・物理の基礎知識.本教科は,電気電子工学序論,電気回路の学習が基礎となる教科である.
<レポートなど>実験は班単位で行うが,レポートは各自が必ず提出する.各テーマで指定された提出期限に遅れた場合は,減点あるいは再実験を課す.
<備考>実験の前に,各テーマの予習を行っておくこと.本教科は,後に学習する電気回路,電子回路,電気電子計測,電気電子工学実験の基礎となる教科である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 測定量の取り扱い
1. 基本的な電気計測機器の原理を理解し,それらを正しく使用できる
2週 電圧計と倍率器 1.基本的な電気計測機器の原理を理解し,それらを正しく使用できる
3週 電流計と分流器 1. 基本的な電気計測機器の原理を理解し,それらを正しく使用できる
4週 回路計算の基礎 2. 電気回路の基本法則などの事項を理解し,それらに関する計算ができる.
5週 ブリッジ回路 2. 電気回路の基本法則などの事項を理解し,それらに関する計算ができる.
6週 キルヒホッフの法則 2. 電気回路の基本法則などの事項を理解し,それらに関する計算ができる.
7週 重ね合わせの理 2. 電気回路の基本法則などの事項を理解し,それらに関する計算ができる.
8週 中間試験
2ndQ
9週 正弦波交流の基礎 3.交流の表示法について理解し,それらを使いこなせる.
10週 周期と周波数 3.交流の表示法について理解し,それらを使いこなせる.
11週 位相と位相差 3.交流の表示法について理解し,それらを使いこなせる.
12週 正弦波交流とベクトル 3.交流の表示法について理解し,それらを使いこなせる.
13週 直交座標表示と極座標表示 3.交流の表示法について理解し,それらを使いこなせる.
14週 電気計器(テスタ) 1. 基本的な電気計測機器の原理を理解し,それらを正しく使用できる.
15週 電気計器(オシロスコープ) 1.基本的な電気計測機器の原理を理解し,それらを正しく使用できる.
16週
後期
3rdQ
1週 実験にあたっての安全教育および報告書の作成についての指導 4. 安全教育および報告書の作成法について理解している.
2週 各実験テーマについての講義 5.各実験の目的および概要を理解している.
3週 第3~15週は10班に分かれ,以下のテーマについて1週または2週にわたっての実験を行う. 6.電気電子工学の基礎実験をグループで協力して実施でき,実験結果についてのレポートを作成して,指定された期日までに提出できる.
4週 テスターの校正と使用法              7.テスターなどの計器の校正の手法を習得している.
使用法を習得している.
5週 電位降下法による抵抗測定 8.オームの法則を実験から理解し,抵抗の概念を習得している.
6週 オシロスコープの取り扱い方 9.交流波形の観測を行い,オシロスコープの使用法を習得している.交流について理解している.
7週 キルヒホッフの法則 10.キルヒホッフの法則を実験から体得し,応用ができる.
8週 ホイートストンブリッジによる抵抗測定 11.ブリッジの原理を理解し,抵抗測定法を習得している.
4thQ
9週 電気工事実技実習 12.第2種電気工事士の模擬単位作業試験を体験し,資格取得のための技能を習得している.
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学英語英語運用の基礎となる知識中学で既習の語彙の定着を図り、高等学校学習指導要領に準じた新出語彙、及び専門教育に必要となる英語専門用語を習得して適切な運用ができる。3
中学で既習の文法や文構造に加え、高等学校学習指導要領に準じた文法や文構造を習得して適切に運用できる。3
英語運用能力の基礎固め日常生活や身近な話題に関して、毎分100語程度の速度ではっきりとした発音で話された内容から必要な情報を聞きとることができる。3
平易な英語で書かれた文章を読み、その概要を把握し必要な情報を読み取ることができる。3
英語運用能力向上のための学習自分の専門分野などの予備知識のある内容や関心のある事柄に関する報告や対話などを毎分120語程度の速度で聞いて、概要を把握し、情報を聞き取ることができる。3
関心のあるトピックや自分の専門分野に関する論文やマニュアルなどの概要を把握し、必要な情報を読み取ることができる。3
工学基礎グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。3
様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。3
異文化の事象を自分たちの文化と関連付けて解釈できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3

評価割合

試験実験レポート相互評価態度発表その他合計
総合評価割合40600000100
配点40600000100