到達目標
環境工学に関する基本的事項を理解し,化学物質の性質と排水処理の観点から,水質汚濁の防止に必要な専門知識を習得し,公害防止および環境保全に応用できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 有害物質(一般的な金属類)を含む排水処理の概要や原理とそれらの化学的条件について,関連法や規制の内容ともに説明できる. | 有害物質(一般的な金属類)を含む排水処理の概要や原理を説明できる. | 有害物質(一般的な金属類)を含む排水処理の概要や原理を説明できない. |
評価項目2 | 一般的な処理法が適用できない有害物質を含む排水処理(主に重金属類)の概要や原理とそれらの化学的条件について,関連法や規制の内容ともに説明できる. | 一般的な処理法が適用できない有害物質を含む排水処理(主に重金属類)の概要や原理を説明できる. | 一般的な処理法が適用できない有害物質を含む排水処理(主に重金属類)の概要や原理を説明できない. |
評価項目3 | 一般的な処理法が適用できない有害物質を含む排水処理(重金属類以外の化学物質)の概要や原理とそれらの化学的条件について,関連法や規制の内容ともに説明できる. | 一般的な処理法が適用できない有害物質を含む排水処理(重金属類以外の化学物質)の概要や原理を説明できる. | 一般的な処理法が適用できない有害物質を含む排水処理(重金属類以外の化学物質))の概要や原理を説明できない. |
評価項目4 | 農薬の種類を説明でき,それらが生体に与える影響をメカニズムや代謝に関することと共に説明できる. | 農薬が生体に与える影響を説明できる. | 農薬が生体に与える影響を説明できない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
我々が便利で快適な生活を送る上で必要な製造や事業等で発生する排水や化学物質に関して,それらの性質や生体に与える影響,発生した排水の適正処理の概要と技術,これらに関連する規制や法律を理解する.
授業の進め方・方法:
・学習内容は,すべて学習・教育到達目標(B)<基礎>に対応する.
・授業は講義とグループ学習を併用した形式で行う場合がある.講義は集中して聴講し,グループ学習では与えられた課題を積極的に取り組むこと(遠隔授業となった場合は実施しない).
・グループ学習では,与えられた課題をとりまとめて,発表を行うポスターツアー形式を取り入れて行う場合がある(遠隔授業ではない場合).
・「授業計画」における各週の「到達目標」は,この授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
この授業で習得する「知識・能力」において示されている『29』の到達目標について,理論的な考え方ができるようになること.これらについて定期試験で確認を行う.各到達目標に関する重みづけは同じである.
<学業成績の評価方法および評価基準>
学業成績は,次のとおりに評価する.
1.後期中間試験(100点満点)と学年末試験の得点(100点満点)の平均点で評価する.
2.再試験は実施しない.定期試験を無断欠席した場合(試験開始時までに担任等への欠席の連絡がない場合)も同様である.
<単位修得要件>
学業成績評価点が60点以上であること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>
無機化学,有機化学,分析化学,物理化学,化学工学および物理学の基本的事項は理解している必要がある.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
公害について イタイイタイ病について |
1.公害の定義を説明できる. 2.イタイイタイ病の概要,原因物質と体内での挙動を説明できる.
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2週 |
公害を受けての法律の整備 |
3.公害が発生した際に制定された法律を説明できる. 4.過去から現在に至るまでに制定された公害や環境に関連する法律の概要を説明できる.
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3週 |
カドミウムを含む排水の処理方法と分析方法について(1) |
5.カドミウムの工業利用について説明できる. 6.水酸化物沈殿法の概要と注意事項を説明できる. 7.硫化物沈殿法の概要と注意事項を説明できる.
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4週 |
カドミウムを含む排水の処理方法と分析方法について(2) |
8.カドミウムの分析方法について,原理や注意事項を説明できる.
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5週 |
水銀と水俣病について |
9.水銀の工業利用や性質を説明できる. 10.水俣病の概要を説明できる.
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6週 |
水銀を含む排水の処理方法と分析方法について(1) |
11.水銀を含む排水の処理方法について,原理や注意事項を説明できる.
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7週 |
水銀を含む排水の処理方法と分析方法について(2) |
12.水銀の分析方法について,原理や注意事項を説明できる.
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8週 |
後期中間試験
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4thQ |
9週 |
クロムの工業利用と公害について
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13.クロムの工業利用や性質を説明できる. 14.日本化学工業6価クロム事件の概要を説明できる.
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10週 |
クロムを含む排水の処理方法と分析方法について |
15.クロムを含む排水の処理方法について,原理や注意事項を説明できる. 16.クロムの分析方法について,原理や注意事項を説明できる.
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11週 |
ヒ素の工業利用と公害について |
17.ヒ素の工業利用や性質を説明できる. 18.森永ヒ素ミルク事件を説明できる.
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12週 |
ヒ素を含む排水の処理方法と分析方法について |
19.ヒ素を含む排水の処理方法について,原理や注意事項を説明できる. 20.ヒ素の分析方法について,原理や注意事項を説明できる.
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13週 |
セレンの工業利用と公害について セレンを含む排水の処理方法と分析方法について |
21.セレンの工業利用や性質を説明できる. 22.セレンを含む排水の処理方法について,原理や注意事項を説明できる. 23.セレンの分析方法について,原理や注意事項を説明できる.
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14週 |
シアンの工業的必要性について シアンを含む排水の処理方法と分析方法について |
24.シアンの工業利用や性質を説明できる. 25.シアンを含む排水の処理方法について,原理や注意事項を説明できる. 26.シアンの分析方法について,原理や注意事項を説明できる.
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15週 |
ホウ素とフッ素とによる問題と排水処理 |
27.ホウ素とフッ素の工業利用や性質を説明できる. 28.ホウ素とフッ素のを含む排水の処理方法について,原理や注意事項を説明できる. 29.ホウ素とフッ素の分析方法について,原理や注意事項を説明できる.
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 環境 | 環境と人の健康との関わりを説明できる。 | 4 | |
過去に生じた公害の歴史とその内容(環境要因と疾病の関係)について、説明できる。 | 4 | |
水の物性、水の循環を説明できる。 | 4 | |
水質指標を説明できる。 | 4 | |
水質汚濁の現状を説明できる。 | 4 | |
水質汚濁物の発生源と移動過程を説明でき、原単位、発生負荷を含めた計算ができる。 | 4 | |
水域生態系と水質変換過程(自浄作用、富栄養化、生物濃縮等)について、説明できる。 | 4 | |
水質汚濁の防止対策・水質管理計画(施策、法規等)を説明できる。 | 4 | |
物質循環と微生物の関係を説明できる。 | 4 | |
汚泥処理・処分について、説明できる。 | 4 | |
微生物の定義(分類、構造、機能等)を説明できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 課題(レポート) | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |