制御システム

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 制御システム
科目番号 0124 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:樋口 龍雄「自動制御理論」(森北出版),参考書:加藤 隆著「制御工学テキスト」 (日本理工出版会),秋山,鳥羽他共著「自動制御演習」(森北出版),その他多数の参考書・演習問題集が図書館にある.
担当教員 奥田 一雄

到達目標

フィードバック制御系の基本構成を理解し,ブロック線図の簡単化,伝達関数の導出,制御系の応答や安定性判別等を行うことによって,フィードバック制御系の基本的な性質を理解している.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ブロック線図,ラプラス変換,ラプラス逆変換などに関する応用問題を解くことができる.ブロック線図,ラプラス変換,ラプラス逆変換などに関する基本問題を解くことができる.ブロック線図,ラプラス変換,ラプラス逆変換などに関する基本問題を解くことができない.
評価項目2システムの伝達関数,時間応答,周波数応答などに関する応用問題を解くことができる.システムの伝達関数,時間応答,周波数応答などに関する基本問題を解くことができる.システムの伝達関数,時間応答,周波数応答などに関する基本問題を解くことができない.
評価項目3システムの安定性,定常偏差などに関する応用問題を解くことができる.システムの安定性,定常偏差などに関する基本問題を解くことができる.システムの安定性,定常偏差などに関する基本問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
制御工学は電気・電子,機械,情報・通信工学など多くの分野に関係する学際的学問であり,現在の高度な制御工学は古典的な制御理論に基づいている.本授業では,ラプラス変換を中心とした数学的な基礎知識を習得するとともに,伝達関数の概念を理解した上でフィードバック制御系の安定性・即応性・定常特性などの設計に関わる最も基本的な性質を理解することが目的である.
授業の進め方と授業内容・方法:
・すべての内容は,学習・教育到達目標(B)<専門>に対応する.
・授業計画に記載のテーマについて,講義・演習形式で行う.講義中は集中して聴講する.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>習得の度合を中間試験,期末試験により評価する.達成度評価における各重みは概ね均等とし,試験問題のレベルは100点法により60点以上の得点で目標の達成を確認する.
<学業成績の評価方法および評価基準>前期末,後期中間および学年末の3回の試験の平均点で評価する.ただし,学年末を除く各試験で60点に達していない者には再試験を課すことがある.このとき,再試験の成績が該当する試験の成績を上回った場合には,60点を上限として,それぞれの試験の成績を再試験の成績で置き換えるものとする.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>本教科は電気回路,電気電子計測の学習が基礎となる教科である.本教科の学習には,三角関数,指数関数,対数関数,複素数,微分,積分など基礎数学の内容を理解していること.また,4年生の応用数学で学ぶ微分方程式,ラプラス変換などの習得が必要である.
<レポートなど>なし.
<備考> 本教科は応用情報処理や情報通信工学等の基礎となる教科である.授業中に理解できるように心掛けるとともに,知識確認のために常に多くの問題を解いていく姿勢が大切である.

授業計画

授業内容・方法 週ごとの到達目標
前期
1週 シラバスを用いた授業の概要説明,遠隔授業における授業のやり方の説明など
1.授業の概要,遠隔授業における授業のやり方などが分かる.
2週 システムと制御(システムの性質とブロック線図) 2.線形システムにおける因果性,時不変性,線形性について説明できる.また,簡単な制御系のブロック線図を理解できる.
3週 開ループ制御と閉ループ制御 3.開ループ制御と閉ループ制御について説明できるとともに,簡単な制御系をブロック線図で表現できる.
4週 システム構成とブロック線図の簡単化 4.フィードバック制御系の基本構成を理解し,その一般的表現について説明できる.また,ブロック線図の等価変換の方法を理解し,簡単なブロック線図を簡単化することができる.
5週 演習(ブロック線図の簡単化) 5.制御系のブロック線図の等価変換の方法を理解し,やや複雑なブロック線図を簡単化することができる.
6週 フィードバックの効果 6.内部パラメータ(前向き要素とフィードバック要素)の変化や外乱のシステムに与える影響について説明できる.
7週 線形微分方程式(システムの等価性) 7.電気系および機械系の基本要素を表現する線形微分方程式を理解し,システムの等価性について説明できる.
8週 第1週から第7週までの範囲のまとめと演習問題 8.これまでに学習した内容を説明し,諸量を求めることができる.
9週 たたみ込み積分と制御系の応答 9.インパルス応答を理解し,線形システムにおけるたたみ込み積分の原理を説明できる.
10週 復習(ラプラス変換とラプラス逆変換) 10.定義式に基づき,種々の関数のラプラス変換ができる.また,部分分数展開を用いて,ラプラス逆変換計算ができる.
11週 演習(ラプラス変換とラプラス逆変換) 11.ラプラス変換とラプラス逆変換を用いて,微分方程式や過渡現象などの問題を解くことができる.
12週 伝達関数の導出,伝達関数とブロック線図 12.簡単な制御系の伝達関数を計算できる.また,基礎式からDCサーボモータの伝達関数とブロック線図を求めることができる.
13週 周波数応答の表示 13.周波数応答の代表的な表示法であるナイキスト線図,ボード線図について説明できる.
14週 基本伝達関数の一般形式 14.制御系の基本伝達関数の一般形を理解し,それらについて説明できる.
15週 第10週から第14週までの範囲のまとめと演習問題 15.これまでに学習した内容を説明することができる.
16週
後期
1週 前期期末試験の結果に基づく復習,比例要素,微分要素,積分要素の伝達関数と応答 16.比例要素,微分および積分要素の伝達関数を理解し,各々のステップ応答と周波数応答を求めることができる.
2週 一次遅れ要素の伝達関数,時間応答と周波数応答 17.一次遅れ要素の標準形を理解し,そのステップ応答を求めることができるとともに,周波数応答を求めることができる.
3週 一次進み要素の特性と二次遅れ要素の伝達関数 18.一次進み要素と二次遅れ要素の標準形を理解し,そのステップ応答の説明をすることができる.
4週 二次遅れ要素の時間応答 19.二次遅れ要素の減衰定数と固有角周波数を理解し,そのステップ応答を計算することができる.
5週 二次遅れ要素の周波数応答 20.二次遅れ要素の周波数応答を理解することができる.
6週 むだ時間要素の伝達関数と応答 21.むだ時間要素を理解し,その伝達関数から周波数応答を求めることができる.
7週 第1週から第6週までの範囲のまとめと演習問題 22.これまでに学習した内容を説明することができる.
8週 後期中間試験 23.これまでに学習した内容を説明し,諸量を求めることができる.
9週 後期中間試験の結果に基づく復習,システムの安定条件と特性方程式 24.システムのインパルス応答の様子からシステムの安定条件を説明することができる.また,伝達関数の極配置から安定性の概略を説明することができる.
10週 ラウスの安定判別法 25.ラウスの安定判別法を用いてシステムの安定判別を行うことができる.
11週 フルビッツの安定判別法 26.フルビッツの安定判別法を用いてシステムの安定判別を行うことができる.
12週 ナイキストの安定判別法と安定度 27.ナイキストの安定判別法を理解することができる.また,安定度の定量的な目安であるゲイン余裕と位相余裕について説明できる.
13週 速応性 28.ニコルス線図を理解し,速応性の指標である遅れ時間や立ち上がり時間の概略値を計算できる.
14週 定常偏差 29.ラプラスの最終値定理を理解し,定常位置偏差,定常速度偏差,定常加速度偏差を求めることができる.
15週 第10週から第15週までの範囲のまとめと演習問題 30.これまでに学習した内容を説明することができる.
16週

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
配点100100