機能材料

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 機能材料
科目番号 0171 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 配布資料
担当教員 材料工学科 全教員

到達目標

機能材料に関する理論的背景,プロセッシングを系統的に理解し,材料の各種機能に関する専門知識を習得し,材料の機能面での応用に適用できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1半導体などの材料について電気的な観点からメカニズムを説明し,デバイス作製などの知識へと応用できる.半導体などの材料について電気的な観点からメカニズムを説明できる.半導体などの材料について電気的な観点からメカニズムを説明できない.
評価項目2磁性材料についてメカニズムを説明し,デバイス作製などの知識へと応用できる.磁性材料についてメカニズムを説明できる.磁性材料についてメカニズムを説明できない.
評価項目3誘電材料についてメカニズムを説明し,デバイス作製などの知識へと応用できる.誘電材料についてメカニズムを説明できる.誘電材料についてメカニズムを説明できない.
評価項目4光機能材料についてそのメカニズムを説明し,デバイス作製などの知識へと応用できる.光機能材料についてそのメカニズムを説明できる.光機能材料についてそのメカニズムを説明できない.
評価項目5無機材料の作製プロセスについて原理や手法を説明し,新たなデバイス作製などの知識へ応用できる.無機材料の作製プロセスについて原理や手法を説明できる.無機材料の作製プロセスについて原理や手法を説明できない.
評価項目6イオン電導および代表的なイオン伝導体について説明ができ,電池プロセスなどの知識へと応用できる.イオン電導および代表的なイオン伝導体について説明ができる.イオン電導および代表的なイオン伝導体について説明ができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この科目は、材料を電子・磁気・光・生体等の機能別に分類して,それぞれの機能に関する様々な材料特性とその機能物質について理解する.
授業の進め方・方法:
・内容は全て,学習・教育到達目標(B)<専門>に対応する.
・4年生次開講科目「無機材料」で使用した教科書を用いる.また,さまざまなデータを示して講義を行うので必ずノートを取ること.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>下記の「知識・能力」の記載事項の確認を中間試験,定期試験で出題し,目標の達成度を評価する.各項目に関する重みは同じである.合計点の60%の得点で,目標の達成を確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準>中間・期末試験結果の平均点を100%で評価する.なお,中間試験及び期末試験については,再試験を行わない.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>金属材料,セラミックス材料および有機材料などの材料を機能別に分類し,その特性および応用について系統的に講義が進められるので,これらの材料の基礎知識は十分理解しておくこと.また,本科目の履修には3年次の無機化学や4年次の無機材料の学習が基礎となる.
<自己学習>授業で保証する学習時間と,予習・復習(中間試験,定期試験,レポートのための学習も含む)に必要な標準的な学習時間の総計が,45時間に相当する学習内容である.
<備考>複合材料と関連する事項については,複合材料の教科書を参考にすること.また,本科目は専攻科のエコマテリアルなどの教科と強く関連する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 無機材料の基礎と作製プロセス 1. 無機材料の基礎を学び,無機材料の作製プロセスについて原理や手法を説明できる.
2週 電気・電子材料 2. 電導体,半導体および絶縁体の違い,真性半導体,p型半導体,n型半導体の違いをバンド構造から説明できる.
3週 半導体材料 3. p型およびn型半導体のキャリアの温度依存性が説明できる.
4週 半導体材料 4. ゼーベック効果,光伝導,p-n接合,順バイアス,逆バイアスのバンド構造が説明ができる.
5週 誘電材料 5. 分極の種類とその発生要因や追従周波数と誘電体の種類について説明ができる.
6週 誘電材料 6. 代表的な誘電体(強誘電特性),圧電体(圧電効果,電歪効果),焦電体(焦電効果)について説明ができる.
7週 イオン電導とエネルギー材料 7. イオン電導および代表的なイオン伝導体,超伝導体について説明ができる.
8週 中間試験 これまでに学習した内容を説明し,諸量を求めることができる.
2ndQ
9週 電池材料 8. 一次電池および二次電池の電極、電解質での輸送と反応メカニズムについて説明ができる.
10週 光機能材料 9. 蛍光,レーザー,光増幅器,光ファイバー,光触媒について説明ができる.
11週 光機能材料 10. 透明な材料,光散乱について説明ができる.
12週 磁性材料 11. 磁性の発現,磁性材料の種類について説明ができる.
13週 磁性材料 12. 代表的な磁性体について説明ができる.
14週 生体材料 13.生体材料に備えるべき特徴,人工歯や人工骨に関する材料についてせつめいできる.
15週 まとめ 上記8-13のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学材料系分野材料物性周期表の元素配列に対して、電子配置や各族および周期毎の物性の特徴を関連付けられる。4
量子力学的観点から電気伝導などの現象を説明できる。4
不純物半導体のエネルギーバンドと不純物準位を描き、伝導機構について説明できる。4
真性半導体の伝導機構について説明できる。4
環境ガラス繊維、炭素繊維の製造法を説明できる。4

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合10000000100
配点10000000100