情報の概念とその関連技術,問題解決とモデル化の概念,インターネットの仕組み・ リテラシーについて理解し,情報の収集から情報発信までの一連の流れに沿って適切な方法を選び,利用することができる.
概要:
情報化社会の中で生活する上で必要なコンピュータ,ネットワークに基づいたコミュニケーション技術を習得するとともに,関連する技術や法的側面について理解する.また,データと情報の違い,電子情報工学科で学ぶ様々な基礎となる情報の概念や性質について論理的に説明でき,計算できる能力をつける.
授業の進め方・方法:
・すべての授業内容は,学習・教育到達目標(B)<基礎>に対応する.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
・本教科は座学を主として行い,登校が始まった際には実技を織り交ぜて行っていく.
・なお,第8週目までは全学科合同授業とし,遠隔授業実施の有無に関わらず第9週目からはMECS科とI科に分散して,本来のカリキュラム通りの授業形態をとる.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>上記の「知識・能力」を網羅した問題を小テスト,期末試験で出題し,目標の達成度を評価する.達成度評価における各「知識・能力」の重みは概ね均等とする.評価結果が百点法で60点以上の場合に目標達成とする.
<学業成績の評価方法および評価基準>前期期末の試験を80%,適宜行う小テスト(またはレポート)を20%で評価し,100点満点換算した結果を学業成績とする.再試験は行わない.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>中学校までの数学と理科を理解し,Microsoft-Windowsの基本的な操作ができること.
<レポート等> 随時,課題(小テスト)を行う.必要に応じて小テストの代わりにレポートを課す場合がある.
<推奨事項>
・K-SEC作成資料「情報モラル」のオンラインテストをMoodle上に展開しているので,全テストの完遂を推奨する.さらに,タッチタイプは今後の高専生活にて重要な役割となるので,各自,出来る限り毎日10分程度練習すること.キーボードはqwerty型のフルサイズキーボードとする.所持していない場合は無理して準備,練習する必要はない.またタッチタイプの推奨スコアはMECS科はローマ字入力 分速80文字以上,I科はローマ字入力 分速100文字以上ぐらいに上達すると良い.
<備考>専門科目全般を理解するための基礎教養を与える科目である.本教科は後に学習する情報理論Ⅰ,計算機工学の基礎となる教科である.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
遠隔授業受講ガイダンス,情報処理センター演習室の利用方法,公式電子メール,コースマネジメントシステム(moodle・BlackBoard)の利用方法,Office365の利用方法,情報セキュリティ講習 |
1.鈴鹿高専の情報ネットワーク及び演習室パソコンを活用できる.なお,この到達目標1は授業が行われるたびに掲げられるものだが,目標の内容が混在してしまうので前期2周目以降から省略する.
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2週 |
授業ガイダンス,情報化社会とリテラシー(合同授業) |
2.情報の収集・整理・発信・評価・管理・保護について理解している.
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3週 |
情報倫理とセキュリティ,小テスト(合同授業) |
上記.2
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4週 |
プライバシー・知的財産等の重要情報,知的財産(著作物・産業財産)情報検索(合同授業) |
3.プライバシーや知的財産について内容や関連する法律を理解している. 4.権利情報の検索や調査ができる.
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5週 |
情報のデジタル表現,小テスト(合同授業) |
5.情報のデジタル表現について理解している.
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6週 |
コンピュータの仕組み(ハードウェア・ソフトウェア)(合同授業)
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6.コンピュータの仕組みを説明できる.
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7週 |
情報通信ネットワーク,暗号化方式,情報の保護技術,小テスト(合同授業)
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7.情報通信ネットワークについて説明できる. 8.コンピュータで取り扱う情報の暗号化技術や保護技術を知っている.
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8週 |
n進数表現,2進数の算術演算(合同授業) |
9.2進数・10進数・16進数の相互変換・算術演算を行うことができる.
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2ndQ |
9週 |
補数表現, 論理演算 |
10. 補数表現について理解し,計算ができる 11. AND等の論理演算ができる.
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10週 |
小数表現と誤差 |
12. 固定小数点、浮動小数点について理解し、IEEE754形式の浮動小数点表現ができる
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11週 |
コンピュータの仕組み(ハードウェア) |
13. コンピュータの基本的な構成を理解する
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12週 |
コンピュータの仕組み(ソフトウエア) |
14. ソフトウエアの役割について理解する
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13週 |
インターネットを支える仕組み(ルーティング,DNS) |
15. インターネットの基本構造について説明できる
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14週 |
インターネットを支える仕組み(電子メール), ネットワーク上でのコミュニケーション |
16. インターネットに関連するアプリケーションの技術的側面を理解する ネットワーク上で安全にコミュニケーションを取る方法を理解する
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15週 |
総合演習 |
(学習内容に関する総合演習)
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 情報リテラシー | 情報リテラシー | 情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。 | 3 | |
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。 | 3 | |
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。 | 3 | |
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。 | 3 | |
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。 | 3 | |
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。 | 3 | |
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している | 3 | |
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | その他の学習内容 | 少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。 | 4 | |
少なくとも一つの具体的なオフィススイート等を使って、文書作成や図表作成ができ、報告書やプレゼンテーション資料を作成できる。 | 4 | |
少なくとも一つのメールツールとWebブラウザを使って、メールの送受信とWebブラウジングを行うことができる。 | 4 | |
コンピュータウィルスやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。 | 4 | |
コンピュータを扱っている際に遭遇しうる脅威に対する対策例について説明できる。 | 4 | |
基本的な暗号化技術について説明できる。 | 4 | |
基本的なアクセス制御技術について説明できる。 | 4 | |
マルウェアやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。 | 4 | |
メディア情報の主要な表現形式や処理技法について説明できる。 | 4 | |
ディジタル信号とアナログ信号の特性について説明できる。 | 4 | |
情報を離散化する際に必要な技術ならびに生じる現象について説明できる。 | 4 | |