情報処理Ⅰ

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 情報処理Ⅰ
科目番号 0018 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子情報工学科 対象学年 1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「基本情報技術者合格テキスト'18年版(春期/秋期)」, 原 寿雄, 成美堂出版. また, 必要に応じて資料を配布する.
担当教員 浦尾 彰

到達目標

情報の概念とその関連技術,問題解決とモデル化の概念,インターネットの仕組み・ リテラシーについて理解し,情報の収集から情報発信までの一連の流れに沿って適切な方法を選び,利用することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1情報処理システムの実践的な使い方について説明できる情報処理システムのk基本的な使い方について説明できる情報処理システムのk基本的な使い方について説明できない
評価項目2インターネットに関する技術的側面を詳細に説明できるインターネットに関する技術的側面を説明できるインターネットに関する技術的側面を説明できない
評価項目3コンピュータ内でのデータの表現方法を詳細に説明できるコンピュータ内でのデータの表現方法を説明できるコンピュータ内でのデータの表現方法を説明できない
評価項目4コンピュータの仕組みを詳細に説明できるコンピュータの仕組みを説明できるコンピュータの仕組みを説明できない
評価項目5コンピュータを使った実際例を詳細に説明できるコンピュータを使った実際例を説明できるコンピュータを使った実際例を説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
中学で習った数学や理科が電子情報工学科で学ぶさまざまな科目にどのように関係しているか,また,高専で学ぶ数学や物理がどのように電子情報工学科の専門科目に通じているかを理解し,高専での学習の基礎を身につける.問題解決のためのモデル化の概念について理解し,簡単なモデルを作り,解くことができる能力を身につける.情報化社会の中で生活する上で必要なコンピュータ,ネットワークに基づいたコミュニケーション技術を習得するとともに,関連する技術や法的側面について理解する.また,データと情報の違い,電子情報工学科で学ぶ様々な基礎となる情報の概念や性質について論理的に説明できる能力をつける.
授業の進め方・方法:
・すべての授業内容は,学習・教育到達目標(B)<基礎>に対応する.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>上記の「知識・能力」を網羅した問題をレポート,小テスト,中間試験,期末試験で出題し,目標の達成度を評価する.達成度評価における各「知識・能力」の重みは概ね均等とする.評価結果が百点法で60点以上の場合に目標達成とする.
<学業成績の評価方法および評価基準>前期中間,期末の2回の試験を80%,適宜行うレポート,小テストを20%で評価し,100点満点換算した結果を学業成績とする.再試験は行わない.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>中学校までの数学と理科を理解し,Microsoft-Windowsの基本的な操作ができること.
<レポート等> 随時,レポートなどの課題を課す.
<備考>情報処理センター演習室と教室で講義を実施する.専門科目全般を理解するための基礎教養を与える科目である.本教科は後に学習する情報理論Ⅰ,計算機工学の基礎となる教科である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,パスワード,タイピング,Moodleシステム,電子メールの使い方 1. 情報処理システムの基本的な使い方について説明できる
2週 インターネットを支える仕組み(ルーティング,DNS) 2. インターネットの基本構造について説明できる
3週 インターネットを支える仕組み(電子メール), ネットワーク上でのコミュニケーション 3. インターネットに関連するアプリケーションの技術的側面を理解する
ネットワーク上で安全にコミュニケーションを取る方法を理解する
4週 ネットワーク上のセキュリティ 4. ネットワーク上のセキュリティリスク要因について説明できる
5週 n進法と補数表現 5. n進法と補数表現について理解し,計算ができる
6週 小数表現と誤差 6. 固定小数点、浮動小数点について理解し、IEEE754形式の浮動小数点表現ができる
7週 さまざまな情報のデジタル化 7. アナログな情報の特徴と比較しながらデジタル化された情報の特徴に関して説明できる
8週 中間試験 これまでに学習した内容について説明し, デジタル表現の計算ができる
2ndQ
9週 知的財産権 8. 知的財産権の基本的な考え方について説明できる
10週 情報の正しさと情報発信 9. 情報の検索,収集,処理,伝達の方法について知る。
11週 ハードウェアの仕組み(論理演算) 10. AND等の論理演算を行うことができる
12週 コンピュータの仕組み(ハードウェア) 11. コンピュータの基本的な構成を理解する
13週 コンピュータの仕組み(ソフトウエア) 12. ソフトウエアの役割について理解する
14週 問題解決とモデル化 13. 簡単な数理モデルを作成し,解くことができる
15週 情報システムと社会生活 14. 情報システムと社会生活の関係について理解する
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。3
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。3
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している3
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。3
専門的能力分野別の専門工学情報系分野その他の学習内容少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。4
少なくとも一つの具体的なオフィススイート等を使って、文書作成や図表作成ができ、報告書やプレゼンテーション資料を作成できる。4
少なくとも一つのメールツールとWebブラウザを使って、メールの送受信とWebブラウジングを行うことができる。4
コンピュータウィルスやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。4
コンピュータを扱っている際に遭遇しうる脅威に対する対策例について説明できる。4
基本的な暗号化技術について説明できる。4
基本的なアクセス制御技術について説明できる。4
マルウェアやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。4
メディア情報の主要な表現形式や処理技法について説明できる。4
ディジタル信号とアナログ信号の特性について説明できる。4
情報を離散化する際に必要な技術ならびに生じる現象について説明できる。4

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合80200000100
配点80200000100