科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 物理
科目番号 0030 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 電子情報工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 前期:4 後期:2
教科書/教材 教科書:「物理」 高木堅志郎・植松恒夫編(啓林館),「物理・応用物理実験」(鈴鹿工業高等専門学校 理科教室編),参考書:「フォローアップドリル物理」(数研出版),「センサー総合物理」(啓林館)
担当教員 三浦 陽子,丹波 之宏,田村 陽次郎

到達目標

物理学の主要分野である古典力学,電気学,波動学の基本的な内容を理解し,関連する基本的な計算ができ,与えられた課題に関しては実験を遂行した上で適切にレポートをまとめることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1古典力学に関する応用的な問題を解くことができる.古典力学に関する基本的な問題を解くことができる.古典力学に関する応用的な問題を解くことができない.
評価項目2電気学に関する応用的な問題を解くことができる.電気学に関する基本的な問題を解くことができる. 電気学に関する基本的な問題を解くことができない.
評価項目3波動学に関する応用的な問題を解くことができる.波動学に関する基礎的な問題を解くことができる.波動学に関する基礎的な問題を解くことができない.
評価項目4指示書に従い実験およびレポートの作成を期限内に行うことができる.指示書に従い実験およびレポートの作成を行うことができる.指示書に従い実験およびレポートの作成を行うことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 物理学は工学全般を学ぶ上で最も重要な基礎科目である.物理学の本質を捉えるためには,数学に基づいて論理的に構成された理論の構築と,その実験的検証が必要である.
 この授業では,1学年に引き続き高等学校程度の物理学を学ぶ.物理の問題を自分で考えて解く力を養うと同時に,実験において物理学のいくつかのテーマを取り上げ,体験を通して自然界の法則を学ぶことを目的とする.
授業の進め方・方法:
・すべての授業内容は,学習・教育到達目標(B)<基礎>に相当する.
・授業は講義形式および実験実習形式で行う.講義中は集中して聴講する.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>下記授業計画の「到達目標」の実験以外の部分について習得できたかの評価は定期試験(中間試験2回,期末試験3回)および演習課題の評価によって行う.「到達目標」に関する重みは概ね均等とする.「到達目標」の実験の部分については実験状況および実験レポートにて評価を行う.定期試験および演習課題の評価を3/4,実験を1/4とし,これらの総合評価が100点法で60点以上の場合に目標の達成とする.試験問題のレベルは高等学校程度である.
<学業成績の評価方法および評価基準>{(2つの前期中間・2つの前期末試験またはそれに代わる再試験(上限60点,各試験につき1回限り)および演習課題の評価)×1+(学年末試験および演習課題の評価)×0.5+(実験評価)×1.5}÷6を学業成績の総合評価とする.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>1年生までに習った物理および数学(とりわけベクトル,三角関数),およびレポート作成に必要な一般的国語能力を必要とする.本授業科目は1年時に履修する「物理」の学習が基礎となる授業科目である.
<レポートなど>実験に関しては毎回レポートの提出を求める.講義に関しては,演習課題を課す.
<備考>物理においては,これまでに習得した知識・能力を基盤とした上でしか新しい知識・能力は身に付かない.演習課題や実験レポートは確実にこなして,新しい知識・能力を確かなものにすること.本授業科目は後に学習する応用物理Ⅰの基礎となる授業科目である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 平面内の運動/クーロンの法則 1. 平面内の運動を記述できる.15. クーロン力を求めることができる.
2週 放物運動/電界 2. 放物運動を記述し,解くことができる.16. 電界を説明し,計算できる.
3週 力のモーメント/電位 3. 力のモーメントを計算できる.17. 電位を説明し,計算できる.
4週 物体にはたらく力の合成、物体の重心/電界と電位の関係,等電位面,導体と電界・電位 4. 物体にはたらく力と重心について計算できる.18. 電界と電位について説明できる.
5週 物体のつり合いの条件/電気容量 5. 物体のつり合いの条件を記述できる.19. 電気容量を計算できる.
6週 運動量と力積/平行板コンデンサー 6. 運動量と力積を記述できる.20. 平行板コンデンサーの諸量を計算できる.
7週 運動量の保存/コンデンサーが蓄えるエネルギー 7. 運動量保存則を用いた計算ができる.21. コンデンサーが蓄えるエネルギーを計算できる.
8週 前期中間試験 これまでに学習した内容を説明し,諸量を求めることができる.
2ndQ
9週 反発係数/コンデンサーの接続 8. 反発係数を記述し計算できる.22. コンデンサーを含む回路について記述できる.
10週 円運動/磁気力と磁界,電流がつくる磁界 9. 円運動を記述できる.23. 磁気力と磁界の概念を理解し,記述できる.
11週 慣性力と遠心力/電流が磁界から受ける力 10. 慣性力の概念を説明できる.24. 電流が磁界から受ける力を記述できる.
12週 単振動/ローレンツ力 11. 単振動を記述できる.25. ローレンツ力を説明できる.
13週 ばね振り子・単振り子/電磁誘導の法則 12. 振り子運動を記述できる.26. 電磁誘導を理解し,必要な計算ができる.
14週 惑星の運動,万有引力/磁界中を運動する導体の棒 13. 惑星の運動と万有引力を説明できる.27. 磁界中を運動する導体の棒について記述できる.
15週 重力,万有引力による位置エネルギー,宇宙への旅/自己誘導と相互誘導 14. 重力,万有引力による位置エネルギーを記述できる.28. 自己誘導と相互誘導を説明できる.
16週
後期
3rdQ
1週 実験のガイダンス 実験遂行上の注意,実験室でのマナーを理解できる.
2週 長さ測定の実習 29. 実験の内容を理解した上で適切に遂行することができる.
3週 長さ測定のレポート作成 30. 実験のデータを適切に処理して,レポートにまとめることができる.
4週 1.摩擦係数測定
2.向心力 
3.単振動 
4.音速測定 の実習
上記29.
5週 1.摩擦係数測定
2.向心力 
3.単振動 
4.音速測定 のレポート作成
上記30.
6週 1.摩擦係数測定 
2.向心力 
3.単振動 
4.音速測定 の実習
上記29.
7週 1.摩擦係数測定 
2.向心力 
3.単振動 
4.音速測定 のレポート作成
上記30.
8週 後期中間試験 試験なし.実験の前半を振り返り,後半への心構えをする.
4thQ
9週 1.摩擦係数測定 
2.向心力 
3.単振動 
4.音速測定 の実習
上記29.
10週 1.摩擦係数測定 
2.向心力 
3.単振動 
4.音速測定 のレポート作成
上記30.
11週 1.摩擦係数測定 
2.向心力 
3.単振動 
4.音速測定 の実習
上記29.
12週 1.摩擦係数測定 
2.向心力 
3.単振動 
4.音速測定 のレポート作成
上記30.
13週 実験の反省 31. 実験したテーマの物理法則を説明できる.
14週 波の伝わり方 32. 波の要素を理解し,正弦波,縦波と横波を説明できる.
15週 波の性質 33. 波の性質を踏まえて定常波を説明できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験実験相互評価態度発表その他合計
総合評価割合75250000100
配点75250000100