物理Ⅱ

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 物理Ⅱ
科目番号 0046 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「物理」植松恒夫・酒井啓司・下田正編(啓林館),「物理・応用物理実験」(鈴鹿工業高等専門学校 理科教室編)参考書:「フォローアップドリル物理」(数研出版),「センサー総合物理」(啓林館)
担当教員 仲本 朝基,丹波 之宏,三浦 陽子

到達目標

物理学の主要分野である古典力学,電気学の基本的な内容を理解し,関連する基本的な計算ができ,与えられた課題に関しては実験を遂行した上で適切にレポートをまとめることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1古典力学に関する応用的な問題を解くことができる.古典力学に関する基本的な問題を解くことができる.古典力学に関する応用的な問題を解くことができない.
評価項目2電気学に関する応用的な問題を解くことができる.電気学に関する基本的な問題を解くことができる.電気学に関する基本的な問題を解くことができない.
評価項目3指示書に従い実験およびレポートの作成を期限内に行うことができる.指示書に従い実験およびレポートの作成を行うことができる.指示書に従い実験およびレポートの作成を行うことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 物理学は工学全般を学ぶ上で最も重要な基礎科目である.物理学の本質を捉えるためには,数学に基づいて論理的に構成された理論の構築と,その実験的検証が必要である.
 この授業では,1学年に引き続き高等学校程度の物理学を学ぶ.物理の問題を自分で考えて解く力を養うと同時に,実験において物理学のいくつかのテーマを取り上げ,体験を通して自然界の法則を学ぶことを目的とする.
授業の進め方・方法:
前後期共に第1週~第15週の内容はすべて,学習・教育目標(B)<基礎>に相当する
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
到達目標1~8が習得できたかの評価は定期試験(中間試験1回、期末試験1回),演習課題の評価によって行う.また、定期試験における1~8の重みは概ね同じである.到達目標9と10に関しては,実験状況および実験レポート、スキル評価シートにて評価を行う.学業評価における各到達目標の重みは,1~8を1/2,9と10を1/2(実験状況および実験レポート9割、スキル評価シート1割)とし,これらの総合評価が100点法で60点以上の場合に目標の達成とする.試験問題のレベルは高等学校程度である.

<学業成績の評価方法および評価基準>
{前期中間試験及び前期末試験またはそれらに代わる再試験(上限60点,各試験につき1回限り)}の結果+(実験評価)×2+(課題の評価)}÷4を学業成績の総合評価とする.

<単位修得要件>
学業成績で60点以上を取得すること.

<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>
1年生までに習った物理および数学(とりわけベクトル,三角関数),およびレポート作成に必要な一般的国語能力を必要とする.本授業科目は「物理Ⅰ」の学習が基礎となる授業科目である.

<レポート等>
実験に関しては毎回レポートの提出を求める.講義に関しては,演習課題を課す.

<備考>
物理においては,これまでに習得した知識・能力を基盤とした上でしか新しい知識・能力は身に付かない.演習課題や実験レポートは確実にこなして,新しい知識・能力を確かなものにすること.本授業科目は後に学習する「物理Ⅲ」の基礎となる科目である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 運動量、運動量の変化と力積 1. 運動量と力積の関係が理解できる.
2週 運動量の保存 2. 運動量保存の法則に関する計算ができる.
3週 反発係数 2. 運動量保存の法則に関する計算ができる.
4週 円運動 3. 円運動に関する計算ができる.
5週 静電気、クーロンの法則 4. 静電気力の概念を理解し,関連する計算ができる.
6週 電界 5.電界・電位・導体の概念を理解し,関連する計算ができる.
7週 電気力による位置エネルギー、電位 5.電界・電位・導体の概念を理解し,関連する計算ができる.
8週 前期中間試験 これまでに学習した内容について理解している。
2ndQ
9週 一様な電界と電位、等電位面、荷電粒子の運動、導体と電界・電位 5.電界・電位・導体の概念を理解し,関連する計算ができる.
10週 電気容量、平行板コンデンサー 6. 電気容量・コンデンサーに関する計算ができる.
11週 コンデンサーに蓄えられるエネルギー、コンデンサーの接続 6. 電気容量・コンデンサーに関する計算ができる.
12週 電流 7. 電流の概念を理解し,関連する計算ができる.
13週 磁気力と磁界、電流がつくる磁界 8.磁気力の概念を理解し,関連する計算ができる.
14週 電流が磁界から受ける力 8.磁気力の概念を理解し,関連する計算ができる.
15週 ローレンツ力 8.磁気力の概念を理解し,関連する計算ができる.
16週
後期
3rdQ
1週 実験のガイダンス(指導書「物理・応用物理実験」を使用) 9.および10.(後述)
2週 長さ測定の実習 9.実験内容を理解し、適切に遂行することができる.
3週 長さ測定のレポート作成 10.実験結果を整理・分析し、レポートにまとめることができる.
4週 1.摩擦係数測定 2.向心力 3.直線電流 4.音速測定 5.電子の比電荷(e/m)測定 の実習 9.実験内容を理解し、適切に遂行することができる.
5週 1.摩擦係数測定 2.向心力 3.直線電流 4.音速測定 5.電子の比電荷(e/m)測定 のレポート作成 10.実験結果を整理・分析し、レポートにまとめることができる.
6週 1.摩擦係数測定 2.向心力 3.直線電流 4.音速測定 5.電子の比電荷(e/m)測定 の実習 9.実験内容を理解し、適切に遂行することができる.
7週 1.摩擦係数測定 2.向心力 3.直線電流 4.音速測定 5.電子の比電荷(e/m)測定 のレポート作成 10.実験結果を整理・分析し、レポートにまとめることができる.
8週 演習 これまでに学習した内容について理解している。
4thQ
9週 1.摩擦係数測定 2.向心力 3.直線電流 4.音速測定 5.電子の比電荷(e/m)測定 の実習 9.実験内容を理解し、適切に遂行することができる.
10週 1.摩擦係数測定 2.向心力 3.直線電流 4.音速測定 5.電子の比電荷(e/m)測定 のレポート作成 10.実験結果を整理・分析し、レポートにまとめることができる.
11週 1.摩擦係数測定 2.向心力 3.直線電流 4.音速測定 5.電子の比電荷(e/m)測定 の実習 9.実験内容を理解し、適切に遂行することができる.
12週 1.摩擦係数測定 2.向心力 3.直線電流 4.音速測定 5.電子の比電荷(e/m)測定 のレポート作成 10.実験結果を整理・分析し、レポートにまとめることができる.
13週 1.摩擦係数測定 2.向心力 3.直線電流 4.音速測定 5.電子の比電荷(e/m)測定 の実習 9.実験内容を理解し、適切に遂行することができる.
14週 1.摩擦係数測定 2.向心力 3.直線電流 4.音速測定 5.電子の比電荷(e/m)測定 のレポート作成 10.実験結果を整理・分析し、レポートにまとめることができる.
15週 まとめ これまでに学習した内容について理解している。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理電気オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。3
ジュール熱や電力を求めることができる。3
物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。3
安全を確保して、実験を行うことができる。3
実験報告書を決められた形式で作成できる。3
有効数字を考慮して、データを集計することができる。3
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
電磁気に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
電子・原子に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3

評価割合

試験実験およびスキル評価相互評価態度発表その他合計
総合評価割合50500000100
配点50500000100