到達目標
複素関数に関する基礎理論を理解し,応用することができる.また,数理統計学の基礎を理解し,データの整理・解析へ適用することができる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 正則関数とコーシーリーマンの方程式に関する内容をそれらの理論的構造まで含めて良く理解し,関連するやや応用的な問題も解ける. | 正則関数とコーシーリーマンの方程式に関する内容を理解し,基本的な計算問題が解ける. | 正則関数に関する基本的な計算問題が解けない. |
評価項目2 | 留数定理を中心とする複素積分の内容をその理論的構造まで含めて良く理解し,関連するやや応用的な問題も解ける. | 留数定理を用いて複素関数の積分に関する基本的な問題を解ける. | 留数定理を用いた基本的な計算問題が解けない. |
評価項目3 | 記述統計(資料の整理)の考え方をその数学的根拠と共に良く理解し,やや応用的な問題も解ける. | 記述統計(資料の整理)の考え方を理解し,基本的な問題が解ける. | 記述統計に関する基本的な問題が解けない. |
評価項目4 | 推計統計の数学的構造(概念の定式化の仕方や簡単な証明など)を理解した上で,統計的推定,検定の問題が解ける. | 統計的推定,検定の基本的な問題が解ける. | 統計的推定,検定の基本的な問題が解けない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
この授業では複素関数と数理統計学の方法を学習する.その際,「応用」の立場を重視し,数学的論理の厳密性よりも問題解決の手段として,いかにそれらの方法を適用しデータを分析するか,という点に主眼を置く.
授業の進め方・方法:
・この授業の内容は全て学習・教育到達目標(B)<基礎>及びJABEE基準1(2)(c)に対応する.
・授業は講義形式とする.
・授業計画における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
〈到達目標の評価方法と基準〉下記授業計画の「到達目標」を網羅した問題を2回の中間試験,2回の定期試験で出題し,目標の達成度を評価する.達成度評価における各「到達目標」の重みは概ね均等とする.評価結果が百点法で60点以上の場合に目標の達成とする.
〈学業成績の評価方法および評価基準〉中間試験・定期試験の平均点で評価する.再試験は実施しない.
〈単位修得要件〉学業成績で60点以上を取得すること
〈あらかじめ要求される基礎知識の範囲〉4学年までの数学の内容について理解していること.とくに,本教科の学習には「応用数学Ⅰ」の習得が必要である.
〈自己学習〉授業で保証する学習時間と,予習・復習(中間試験,定期試験の学習も含む)およびレポート課題提出に必要な標準的な学習時間の総計が,90時間に相当する学習内容である.
〈備考〉本教科は後に学習する「数理解析学Ⅰ」および「数理解析学Ⅱ」(専攻科)に強く関連する教科である.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
複素数と極形式,絶対値と偏角 |
1.複素数の取り扱いができる
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2週 |
複素関数 |
2.複素関数の概念を理解し,計算ができる.
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3週 |
正則関数 |
3.複素関数の正則性の概念を理解し,それを判定できる.
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4週 |
コーシー・リーマンの関係式 |
3.複素関数の正則性の概念を理解し,それを判定できる.
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5週 |
正則関数による写像(等角性) |
4.正則関数の等角性を理解できる.
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6週 |
逆関数 |
5.複素関数の逆関数を理解し,多価性に注意して計算ができる.
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7週 |
複素積分 |
6.複素関数の線積分の概念を理解し,計算ができる.
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8週 |
中間試験 |
これまでの学習内容を理解し,複素関数に関する問題を解くことができる.
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2ndQ |
9週 |
コーシーの積分定理 |
7.コーシーの積分定理を理解することができる.
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10週 |
コーシーの積分表示 |
8.コーシーの積分表示を理解し,それを応用して積分の計算ができる.
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11週 |
正則関数のテイラー展開 |
9.正則関数のテイラー展開を理解し求められるようになる.
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12週 |
複素関数の孤立特異点とローラン展開 |
10.関数の孤立特異点とその周りでのローラン展開を理解し,計算ができる.
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13週 |
留数とその計算 |
11.複素関数の孤立特異点での留数の概念を理解し,計算ができる.
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14週 |
留数定理 |
12.留数定理を理解し,それを用いて複素積分の計算ができる.
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15週 |
補足と演習 |
これまでの学習内容を整理・理解し,特に留数を用いた計算が確実にできるようになる.
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
確率の諸概念の復習 |
13.確率変数や確率分布,平均,分散,標準偏差を理解し利用できる.
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2週 |
二項分布とポアソン分布 |
14.離散型の確率分布を理解でき,利用できる.
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3週 |
連続型確率分布,正規分布 |
15.連続型の確率分布を理解でき,利用できる.
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4週 |
二項分布と正規分布の関係 |
16.正規分布による二項分布の近似を理解でき,その計算ができる.
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5週 |
多次元確率分布 |
17.多次元の確率変数と確率分布を理解できる.
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6週 |
統計量と標本分布 |
18.推定統計の考え方とその定式化の為の諸概念を理解できる.
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7週 |
大数の法則と中心極限定理 |
19.標本平均の分布の基本的性質である「大数の法則」と「中心極限定理」を理解できる.
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8週 |
後期中間試験 |
これまでの学習内容を理解し,2次元の資料の整理と推定統計の基本的な問題が解ける.
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4thQ |
9週 |
いろいろな確率分布(特にティー分布,カイ二乗分布) |
20.ティー分布,カイ二乗分布を用いた計算ができるようになる.
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10週 |
母平均,母分散の点推定 |
21.母平均,母分散の点推定の考え方が理解でき,実際に計算できる.
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11週 |
母平均,母分散,母比率の区間推定 |
22.母数の区間推定の考え方が理解でき,実際に計算ができる.
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12週 |
仮説と検定,母平均の検定 |
23.統計的仮説検定の考え方が理解でき,それに関する具体的な問題が解ける.
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13週 |
母平均の差の検定,母分散の検定 |
23.統計的仮説検定の考え方が理解でき,それに関する具体的な問題が解ける.
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14週 |
等分散の検定,母比率の検定,いろいろなカイ2乗検定 |
23.統計的仮説検定の考え方が理解でき,それに関する具体的な問題が解ける.
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15週 |
統計に関する補足と演習 |
これまでに学んだ推定統計に関する諸概念を復習し,確実に計算ができるようになる.
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 課題 | 相互評価 | 態度 | 発表 | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
配点 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |