到達目標
・MOSトランジスタやCMOS回路について学習することで,今までブラックボックスとして扱っていた集積回路の動作原理を理解する.
・「ディジタル回路」で学習したANDやNOT,D-FF等がどのような回路で実現されているか理解し,設計できるようになる.
・集積回路の設計・製造手法について理解する.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 集積回路の動作原理に関する物性的な問題を解くことができる. | 集積回路の基本的な動作原理に関する問題を解くことができる. | 集積回路の動作原理について理解していない. |
評価項目2 | 応用的なデジタルCMOS回路を設計することができる. | 基本論理素子を組み合わせたCMOS回路を設計することができる. | 基本論理素子がどのような回路で実現されているか理解していない. |
評価項目3 | 集積回路の設計・製造手法に関する問題を解くことができる. | 集積回路の設計・製造手法について説明することができる. | 集積回路の設計・製造手法について説明することができない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
集積回路はパソコン等のOA機器だけでなく,携帯電話,デジタルカメラ,テレビ,エアコン等,多くの家電製品で使用されており,産業界ではこれらの設計をできる人材の育成が求められている.そこで本講義では,MOSトランジスタの動作原理だけでなく,電子情報工学科出身の学生が会社等で実際に集積回路を設計する上で必要となる知識を習得する.
<学習の目的>
・集積回路の動作原理を理解する.
・集積回路を設計する上で必要となる回路に関する知識,製造プロセスに関する知識を習得する.
・近年のプロセス微細化に伴うムーアの法則の崩壊,消費電力増大の問題を理解し,将来的にそれらの問題に立ち向かえる基礎知識を身につける.
授業の進め方・方法:
全体の週において,学習・教育到達目標の(B)<専門>およびJABEE 基準1(2)(d)(1)に対応する.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
「知識・能力」の確認を中間試験,期末試験で行う.達成度評価における各「知識・能力」の重みは概ね均等である.合計点の60%の得点で,目標の達成を確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準>
中間試験・定期試験の2回の試験の平均点で評価する.再試験は行わない.
<単位修得要件>
学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>
本教科は3年生で開講されている電子工学,3年生および4年生で開講されている電気磁気学および電気回路論の学習が基礎となる教科である.
<自己学習>
授業で保証する学習時間と,予習・復習(中間試験,定期試験のための学習も含む)及びレポート課題提出に必要な標準的な学習時間の総計が,90時間に相当する学習内容である.
<注意事項>
講義資料を事前に公開し,学生が予習できるようにする.また,授業の初めに前回の講義内容を簡単に復習し,その週の講義内容を理解しやすくする.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
集積回路とは? |
1. 集積回路の機能や定義を説明できる
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2週 |
スタティックCMOS論理回路 |
2. スタティックCMOS回路の原理を説明できる
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3週 |
メモリ素子 |
3. メモリ素子、記憶素子の原理を説明できる
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4週 |
MOSトランジスタのデバイス構造(その1) |
4. MOS構造とそのバンド構造が説明できる
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5週 |
MOSトランジスタのデバイス構造(その2) |
5. CMOS回路の動作原理を説明できる
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6週 |
ダイナミックCMOS論理回路 |
6. ダイナミック回路の動作原理を説明できる
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7週 |
集積回路の設計手法 |
7. 集積回路の設計手法を説明できる
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8週 |
中間試験 |
これまでに学習した内容を説明し,基本的なCMOS回路の設計ができる.
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4thQ |
9週 |
レイアウト |
8. CMOS回路のレイアウト設計手法を説明できる
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10週 |
集積回路の動作速度と消費電力 |
9. 集積回路の設計手法を説明できる動作速度と消費電力を求められる
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11週 |
回路シミュレーション(その1) |
10. 回路シミュレーションの原理について説明できる
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12週 |
回路シミュレーション(その2) |
11. デジタル回路のネットリストを設計できる
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13週 |
製造/テスト |
12. 集積回路の製造、テスト技術について説明できる
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14週 |
リコンフィギュラブル・デバイス |
13. リコンフィギュラブル・デバイスの原理、及び設計方法について説明できる
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15週 |
最近の集積回路 |
14. 現在の集積回路の課題や各業界の取り組みについて説明できる
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 課題 | 相互評価 | 態度 | 発表 | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
配点 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |