基礎メカトロニクス

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 基礎メカトロニクス
科目番号 0111 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 [教科書]:eラーニング教材(スライドその他)[参考書]:「メカトロニクス入門」(舟橋宏明,岩附信行:実教出版)など
担当教員 白井 達也,打田 正樹

到達目標

身の回りに溢れるメカトロニクス製品を構成する実際のセンサやアクチュエータの種類を網羅的に知り,実際にPLCやマイコンボードで制御して簡単なメカニズムを自ら製作して制御するための実践的な知識を習得する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1SI単位系における7つの基本量の定義とその他の組立量の意味を理解している.SI単位系における7 つの基本量の定義を理解している.SI単位系における7つの基本量の定義を理解していない.
評価項目2ロボット用の様々なセンサの構造と原理,インターフェイスやそれぞれの規格等を十分理解している.ロボット用の様々なセンサの構造と原理やインターフェイス等を理解しており,規格を知っている.ロボット用の様々なセンサの構造と原理やインターフェイス等を理解していない.また規格等も知っていない.
評価項目3空気圧式アクチュエータの構造と原理,電気式アクチュエータの原理、モータや減速器の選定方法,モータ駆動回路を十分理解している.空気圧式アクチュエータの構造と原理,電気式アクチュエータの原理,モータや減速器の選定方法,モータ駆動回路を理解している.空気圧式アクチュエータの構造と原理,電気式アクチュエータの原理、モータや減速器の選定方法,モータ駆動回路を理解していない.
評価項目4産業用ロボットや,その使い方,移動ロボットの機構,アームなどへの動力伝達機構に関して十分理解している.産業用ロボットや,その使い方,移動ロボットの機構,アームなどへの動力伝達機構に関して理解している.産業用ロボットや,その使い方,移動ロボットの機構,アームなどへの動力伝達機構に関して理解していない.
評価項目5スイッチや非常停止スイッチ,安全装置に関して十分理解している.スイッチや非常停止スイッチ,安全装置に関して理解している.スイッチや非常停止スイッチ,安全装置に関して理解していない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
メカニズムを自動動作するメカトロニクス技術の基礎を幅広く身に付けることで,実際にロボット技術(RT: Robot Technology)を活用した問題解決能力を備えたエンジニアとして活躍するためのセンスと技術を身に付けることを目指す.
授業の進め方・方法:
・第1週から第15週までの内容はすべて,学習・教育到達目標(B)<専門>および JABEE基準1(2)(d)(2)aに対応する.
・授業は講義形式で行う.講義中は集中して聴講する.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
「到達目標」1~9の確認を中間試験,期末試験で行う.1~9に関する重みは同じである.合計点の60%の得点で,目標の達成を確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準>
前期中間,前期末試験の2回の試験の平均点を全体評価の80%とする.中間試験において60点に達していない場合には,それを補うための補講に参加し,再試験により該当する試験の成績を上回った場合には60点を上限として評価する.残りの20%については提出されたレポート課題により評価する.
<単位修得要件>
学業成績の評価方法により,学業成績で60点以上を取得すること. 
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>
メカトロニクスに関する基礎的かつ実践的な知識を教授する.力学や電気回路など,4年次までに習った共通基礎科目の広い知識を持つことが望ましい.併せて「ロボットデザイン論」,「機械要素」,「電気電子要素」,「基礎組込みシステム」を受講することが望ましい.
<自己学習>
第一週以降は,翌週の授業内容に関連したレポート課題を授業開始前までにMoodleに提出する.授業で保証する時間,中間試験,定期試験の準備を含む予習復習時間,レポート作成に必要な標準的な時間の合計が,45時間に相当する内容となっている.
<備考>
RTに関する広範囲な内容を網羅的に教授,疑問点は自主的に調べる積極性を要求するため,RTを工学系教養として身に付けて活用したいという強い動機を持つことが望まれる.なお,本教科は後に学習する「実践メカトロニクス」(専攻科)の関連教科である.
<機械工学科学生は,既に4年次までに修得した内容に含まれる内容であるために、履修をしても単位を与えない.>

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 SI単位系(7つの基本量,組合せ単位その他) 1.SI単位系における7つの基本量の定義を理解している.
2週 センサの構造と原理(産業用) 2.ロボット用のさまざまなセンサの構造と原理を理解している.
3週 センサの構造と原理(ロボットに必須のセンサ) 上記2
4週 センサの構造と原理(次世代ロボット向け) 上記2
5週 コントローラとのインタフェース 3.センサ等とコントローラー間のインタフェースに関して基礎的な概念を理解し,実際の規格名と特徴を知っている.
6週 アクチュエータの構造と原理(電動アクチュエータ) 4.電動式のアクチュエータおよび空気圧式アクチュエータの構造と原理,それぞれの特徴について理解している.
7週 アクチュエータの構造と原理(空気圧アクチュエータ) 上記4
8週 中間試験 上記1から4
4thQ
9週 アクチュエータの制御(電動アクチュエータ) 5.DCモータを手動操作スイッチ,リレー,Hブリッジ回路で制御するための回路構成を理解している.
10週 アクチュエータの選定(DCモータと減速器) 6.要求される機械的な性能を満たすアクチュエータと減速器を選定する計算方法を理解している.
11週 アクチュエータの利用(移動機構) 7.移動ロボットの移動機構の種類と特徴,アームなどへの動力伝達機構の種類と特徴を理解している.
12週 アクチュエータの利用(アーム機構など) 上記7
13週 スイッチや非常停止回路と安全装置 8.さまざまな操作用スイッチの種類と,機械を確実に停止させるための非常停止回路や安全装置について概要を理解している.
14週 産業用ロボットの種類と用途,構造 9.産業用ロボットの種類と用途,その構造および実際の使い方を理解している.
15週 産業用ロボットの使い方(実習) 上記9
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合80200000100
配点80200000100