計算機工学

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 計算機工学
科目番号 0142 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 参考書:「統計的学習の基礎 データマイニング・推論・予測」T. Hastieら著 杉山ら監訳(共立出版), 「パターン認識と機械学習 上,下」C.M. Bishop (丸善出版)
担当教員 青山 俊弘

到達目標

回帰や認識といった問題に対し,分析法,クラスタリング法,線形基底関数モデルによる回帰,線形識別モデルや階層型ニューラルネットワークなどの学習機械について理解し,それらの特性や導出過程を理解した上で,実データに対して適応できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1回帰問題を解くための方法を理解し、各種方法を使うことができる。回帰問題を解くための方法を理解している。回帰問題を解くための方法を理解していない。
評価項目2分類問題を解くための方法を理解し、各種方法を使うことができる。分類問題を解くための方法を理解している。分類問題を解くための方法を理解していない。
評価項目3時系列データのモデリング方法を理解し、各種方法を使うことができる。時系列データのモデリング方法を理解している。時系列データのモデリング方法を理解していない。
評価項目4教師なし学習法・次元削減の方法を理解し、各種方法を使うことができる。教師なし学習法・次元削減の方法を理解している。教師なし学習法・次元削減の方法を理解していない。
評価項目5生成モデルの方法を理解し,各種方法を使うことができる。生成モデルの方法を理解している。生成モデルの方法を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
学習機械を用いた回帰やパターン認識は,現在のデータ処理,データ解析分野において必須のものである.音声認識分野,画像処理分野,自然言語処理,バイオインフォマティクス,脳神経科学,認知科学など多岐にわたり応用され,多くの業務で必要とされている.本授業では,回帰と認識についてさまざまな方法論について,理論的背景から応用例まで紹介する. この科目は研究所で脳神経科学の研究を行なっていた教員が,その経験を生かし,機械学習の手法などについて講義,演習形式で授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
各週の内容は,学習・教育到達目標(B)<基礎>に対応する。
「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする。
colabolatorによる演習・課題を行う。
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
 授業計画の「到達目標」1~14を網羅した問題を中間試験、定期試験および演習・課題に対するレポートで出題し、目標の達成度を評価する。達成度評価における各「知識・能力」の重みは概ね均等とする。合計点の60%の得点で、目標の達成を確認できるレベルの試験を課す。
<学業成績の評価方法および評価基準>
前期中間、前期期末2回の試験の平均を60%,レポートを40%で評価する。再試験はクラス中央値が65点以下の時に30点以上だったものに対し行う。
<単位修得要件>
学業成績で60点以上を取得すること.
<自己学習>授業で保証する学習時間と、予習・復習(中間試験,定期試験のための学習も含む)に必要な標準的な学習時間の総計が、90時間に相当する学習内容である。
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>
情報理論,応用数学I,応用数学IIと関連が深い.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 イントロダクション、機械学習システム 1. 機械学習および機械学習を用いたシステムについて理解する
2週 ベイズ理論、グラフィカルモデル、ベイジアンネットワーク 2. グラフィカルモデルにより確率変数間の関係を記述でき,簡単なベイジアンネットワークの確率計算ができる
3週 最小二乗法、ガウス分布、最尤推定 3. 線形基底関数モデルにより回帰問題を解くための手法を理解し、必要な式の導出ができる
4. ガウス分布について理解する
4週 線形基底関数モデルによる回帰,MAP推定とベイズ推定 上記3,4
5週 多次元ガウス分布、決定理論 5. 認識問題を解くためのさまざまな手法について理解する
6週 ロジスティック回帰,最適化問題(最急降下法、ニュートン法) 6. 誤差関数を逐次法によって最小化するための手法を理解する
7週 ニューラルネットワーク 7. 階層型ニューラルネットワーク、誤差逆伝搬法について理解する
8週 中間試験 ここまでに学習した内容を説明し、必要な式の導出ができる
2ndQ
9週 Convolutional Neural Network、ディープラーニング 8. CNNについて理解する
10週 決定木とアンサンブル学習 9. 決定木、アンサンブル学習について理解する
11週 時系列モデル(HMM, RNN, LSTM) 10. 時系列モデルについて理解する
12週 生成モデル 11. 生成モデルについて理解する
13週 クラスタリング 12. クラスタリング手法について理解する
14週 次元圧縮 13 次元圧縮法について理解する
15週 SVM 14. SVM、カーネルマシンの特性について理解する
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合6040100
配点6040100