到達目標
機能材料に関する理論的背景,プロセッシングを系統的に理解し,材料の各種機能に関する専門知識を習得し,材料の機能面での応用に適用できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 半導体などの材料について電気的な観点からメカニズムを説明し,デバイス作製などの知識へと応用できる. | 半導体などの材料について電気的な観点からメカニズムを説明できる. | 半導体などの材料について電気的な観点からメカニズムを説明できない. |
評価項目2 | 磁性材料についてメカニズムを説明し,デバイス作製などの知識へと応用できる. | 磁性材料についてメカニズムを説明できる. | 磁性材料についてメカニズムを説明できない. |
評価項目3 | 誘電材料についてメカニズムを説明し,デバイス作製などの知識へと応用できる. | 誘電材料についてメカニズムを説明できる. | 誘電材料についてメカニズムを説明できない. |
評価項目4 | 光機能材料についてそのメカニズムを説明し,デバイス作製などの知識へと応用できる. | 光機能材料についてそのメカニズムを説明できる. | 光機能材料についてそのメカニズムを説明できない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
この科目は、三菱重工業(株)広島研究所および基盤技術研究所において、同社の各種製品に使用される新素材の研究・開発に携わってきた教員が、半導体材料を中心に無機機能材料の基礎事項について学ぶ.材料を電気・電子・磁気・光・および熱関連など各種機能別に分類して,それぞれの機能に関する様々な材料特性について,その理論的背景およびプロセッシングを系統的に理解し,各種の機能材料に関する専門知識について学ぶ.
授業の進め方・方法:
・内容は全て,学習・教育到達目標(B)<専門>に対応する.
・4年生次開講科目「無機材料」で使用した教科書を用いる.また,さまざまなデータを示して講義を行うので必ずノートを取ること.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>下記の「知識・能力」の記載事項の確認を中間試験,定期試験で出題し,目標の達成度を評価する.各項目に関する重みは同じである.合計点の60%の得点で,目標の達成を確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準>中間・期末試験結果の平均点を100%で評価する.なお,中間試験及び期末試験については,再試験を行わない.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>金属材料,セラミックス材料および有機材料などの材料を機能別に分類し,その特性および応用について系統的に講義が進められるので,これらの材料の基礎知識は十分理解しておくこと.また,本科目の履修には3年次の無機化学や4年次の無機材料の学習が基礎となる.
<自己学習>授業で保証する学習時間と,予習・復習(中間試験,定期試験,レポートのための学習も含む)に必要な標準的な学習時間の総計が,45時間に相当する学習内容である.
<備考>複合材料と関連する事項については,複合材料の教科書を参考にすること.また,本科目は専攻科のエコマテリアルなどの教科と強く関連する.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
電気関連機能材料 |
1. 導電メカニズムが理解でき,不定比性化合物の電気伝導率の特質を理解できる.
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2週 |
半導体特性・材料 |
2. エネルギー帯図に基づき、半導体の電気伝導を理解できる.
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3週 |
半導体特性・材料 |
3.半導体中のキャリヤ濃度を求めることができる.
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4週 |
半導体特性・材料 |
4.エネルギー帯図に基づき、pn接合の電圧電流特性を理解できる.
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5週 |
半導体特性・材料 |
5.キャリヤ濃度の算出結果に基づき、pn接合の電圧・電流特性を理解できる.
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6週 |
半導体特性・材料 |
上記5.
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7週 |
半導体特性・材料 |
6.バイポラートランジスタの動作原理を理解できる.
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8週 |
中間試験 |
これまでに学習した内容を説明し,諸量を求めることができる.
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2ndQ |
9週 |
イオン導電性機能材料 |
7. イオン導電体の結晶構造の特性と各種の材料を理解できる
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10週 |
磁気関連機能材料 |
8. 磁気の発現機構,磁気履歴曲線などを理解し,材料の種類と特質を理解できる.
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11週 |
磁気関連機能材料 |
上記8.
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12週 |
誘電特性・材料 |
9. 誘電体の構造,分類,誘電損失,誘電分散,その応用材料が理解できる.
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13週 |
誘電特性・材料 |
上記9.
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14週 |
圧電・焦電機能材料 |
10.圧電性の原理とその材料の特性の基礎が理解できる.
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15週 |
光関連機能材料 |
11.光の透過,吸収,損失の原理、レーザの発現機構と特質光電効果,フォトクロミズムの原理およびその応用材料が理解できる.
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 材料系分野 | 材料物性 | 不純物半導体のエネルギーバンドと不純物準位を描き、伝導機構について説明できる。 | 4 | |
複合材料 | 複合材料の発展や分類について説明できる。 | 4 | |
複合材料の機械的強度や複合則について説明できる。 | 4 | |
界面のぬれの観点から、複合化しやすいものと複合化しにくいものを区別できる。 | 4 | |
強化形態ごとに主要な製造法を説明できる。 | 4 | |
強さの複合則、比強度、比剛性の観点から、複合化するメリットを説明できる。 | 4 | |
直交異方性の複合材料の弾性定数について理解できる。 | 4 | |
強化材を分類でき、強化機構について説明できる。 | 4 | |
ガラス繊維、炭素繊維の製造法を説明できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 課題 | 相互評価 | 態度 | 発表 | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
配点 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |