化学工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 化学工学Ⅰ
科目番号 0019 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物応用化学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 <教科書> 疋田春夫著「改訂新版 化学工学通論Ⅰ」朝倉書店,藤田重文著「化学工学演習 第2版」東京化学同人<参考書> 藤田重文著「化学工学Ⅰ」岩波書店
担当教員 船越 邦夫

到達目標

流動・伝熱に関する基礎理論を理解し,管路の流動抵抗の見積もりやポンプの選定に必要な専門知識,伝導伝熱・対流伝熱・放射伝熱速度の計算に必要な専門知識を習得し,管路の設計や伝熱装置の設計に応用できる.○○

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学工学は,化学製品等を安全にかつ経済的に生産するために,化学プロセスを設定し原料から製品に至る物質およびエネルギーの流れの収支関係を明らかにし,各種装置の設計を行うための学問である.化学工学Ⅰ(4年)では,「流動」や「伝熱」に関連した項目について学習し,管路の流動状態やその抵抗,ポンプの所要動力の計算法,伝導・対流・放射伝熱に関する理論について習得する
授業の進め方・方法:
・全ての授業内容は,学習・教育目標(B)<専門>およびJABEE基準1(1)(d)(1)に相当する.
・授業は講義形式で行う.
・必要に応じてレポート課題などを課すので,期限に遅れずに提出する.
注意点:
<達成目標の評価方法と基準> 下記の授業計画の「到達目標」の確認を課題および中間試験,期末試験で行う.各到達目標に関する重みは概ね同じである.合計点の60%の得点で目標の達成を確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準> 中間・期末試験の成績の平均点を80%,課題を20%として学業成績を評価する.ただし中間試験の成績が60点に達していない者のうち希望者に対して再試験を実施し,再試験の成績が中間試験の成績を上回った場合には60点を上限として再試験の成績で置き換えるものとする.前期末試験については再試験を行わない.
<単位修得要件> 与えられた課題を全て提出し,学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲> 本教科は,数学(微分・積分学の基礎)や物理(力学),化学(物質の状態),物理化学Ⅰ(相平衡,熱力学),および化学工学Ⅰ(3年)の学習が基礎となる教科である.
<レポート等> 理解を深めるため、必要に応じて演習課題を与える.
<注意事項> 本教科は,後に学習する化学工学Ⅱ,反応工学,化学設計製図,応用化学コース実験,および移動現象論の基礎となる教科である.数式の背景にある物理的意味をきちんと理解することが重要である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業の概要
流体の圧縮性,Newtonの粘性の法則,気体・液体の粘度,Newton流体・非Newton流体
流体の圧縮性,Newtonの粘性の法則,気体・液体の粘度,Newton流体・非Newton流体について説明できる
2週 連続の式,エネルギー収支式,Bernoulliの式 連続の式,エネルギー収支式,Bernoulliの式について説明できる
3週 層流と乱流,Reynolds数,流れの相似則,相当直径 層流と乱流,Reynolds数,流れの相似則,相当直径について説明できる
4週 円管内の層流,Hagen-Poiseulleの式 円管内の層流,Hagen-Poiseulleの式について説明できる
5週 管内流れの摩擦エネルギー損失,Fanningの式,摩擦係数,管路断面積の急激な変化によるエネルギー損失 管内流れの摩擦エネルギー損失,Fanningの式,摩擦係数,管路断面積の急激な変化によるエネルギー損失について説明できる
6週 オリフィス計,マノメーター オリフィス計,マノメーターによる流量の測定について説明できる
7週 ピトー管,ロータメーター                            流動の総復習 ピトー管,ロータメーターによる流量の測定について説明ができる
8週 中間試験
2ndQ
9週 中間試験の返却・解説                    伝導・対流・放射伝熱の概要 伝導・対流・放射伝熱の機構について説明できる
10週 Fourierの法則,単一平板・多層平板・単一円管・多層円管の熱伝導 Fourierの法則,単一平板・多層平板・単一円管・多層円管の熱伝導について説明できる
11週 温度境膜説,境膜伝熱係数,総括伝熱係数,伝熱に関する無次元数 温度境膜説,境膜伝熱係数,総括伝熱係数,伝熱に関する無次元数について説明できる
12週 対流伝熱装置の種類,二重管式熱交換器の熱収支 対流伝熱装置の種類,二重管式熱交換器の熱収支について説明できる
13週 二重管式熱交換器の平均温度差と伝熱面積 二重管式熱交換器の平均温度差と伝熱面積について説明できる
14週 固体からの熱放射,黒体,Planckの法則,Stefan-Boltzmannの法則,Kirchhoffの法則 固体からの熱放射,黒体,Planckの法則,Stefan-Boltzmannの法則,Kirchhoffの法則について説明できる
15週 放射伝熱係数,複合伝熱係数,運動量移動と熱移動のアナロジー 放射伝熱係数,複合伝熱係数,運動量移動と熱移動のアナロジーについて説明できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表レポート小テスト平常点その他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力200000020
専門的能力6000020080
分野横断的能力0000