基礎数学A

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 基礎数学A
科目番号 0020 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 生物応用化学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 教科書:「基礎数学」(佐々木良勝他 数理工学社) 問題集:「基礎数学問題集」(数理工学社),ドリルと演習シリーズ「基礎数学」(TAMSプロジェクト4編集).
担当教員 堀江 太郎

到達目標

整式,分数式,無理式の計算に習熟し,集合と命題の基礎概念を理解し論理的思考ができ,三角関数・指数関数・対数関数の計算やグラフに十分に慣れ理解していて応用も出来る.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1数と式の基本的な性質を十分に理解し,応用的な問題を解くことができる.数と式の基本的な性質を理解し,基本的な問題を解くことができる.数と式の基本的な性質の理解が不十分で,基本的な問題を解くことができない.
評価項目2方程式・不等式・命題の基本的な性質を十分に理解し,応用的な問題を解くことができる.方程式・不等式・命題の基本的な性質を理解し,基本的な問題を解くことができる.方程式・不等式・命題の基本的な性質の理解が不十分で,基本的な問題を解くことができない.
評価項目3三角関数の基本的な性質を十分に理解し,応用的な問題を解くことができる.指数関数・対数関数の基本的な性質を理解し,基本的な問題を解くことができる.指数関数・対数関数の基本的な性質の理解が不十分で,基本的な問題を解くことができない.
評価項目4指数関数・対数関数の基本的な性質を十分に理解し,応用的な問題を解くことができる.三角関数の基本的な性質を理解し,基本的な問題を解くことができる.三角関数の基本的な性質の理解が不十分で,基本的な問題を解くことができない.
評価項目5個数の処理に関する応用的な問題を解くことができる.個数の処理に関する基本的な問題を解くことができる.個数の処理に関する基本的な問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
数学の基礎となる数や数式の扱い,等式と不等式について学んだ後,三角関数および指数・対数関数という自然科学に必要不可欠な重要な関数をよく理解して活用できる能力を身につけてもらう.集合と論理について学び,正しく証明を記述するための論理的な思考を身に付ける.また, 場合の数については,身近な題材を効率よく数えることを通じて順列・組合せの考え方を身につける.
授業の進め方・方法:
全ての内容は,学習・教育到達目標(B)<基礎>に対応する.
「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
各授業における説明事項はあらかじめ指定する動画教材により学習し,ノートやプリントにまとめておくこと. 授業においてはまとめたプリントをチェックすると共に問題演習を中心に進める.
演習の時間にはiPadを利用するので, 常に準備をすること.
注意点:
<達成目標の評価方法と基準> 下記授業計画の「到達目標」の習得の度合いを前期中間試験,前期末試験,後期中間試験,学年末試験及びグループ学習課題や個人に課す課題により評価する.各到達目標の重みは概ね均等とする.評価結果において100点法で60点以上の成績を取得したとき目標を達成したとする.
<学業成績の評価方法および評価基準> 前期中間・前期末・後期中間・学年末の試験結果を70%,小テストや課題を30%として,それぞれの期間毎に評価し,これらの平均値を最終評価とする.ただし,定期試験で60点に達していない者には再試験を課し,再試験の成績が定期試験の成績を上回った場合には,60点を上限としてそれぞれの試験の成績を再試験の成績で置き換えるものとする.
<単位修得要件> 学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲> 中学で学んだ数学の知識を必要とする.特に,因数分解,2次方程式,ルートを含む式の計算,三平方の定理,三角形の合同条件・相似条件,円周角と中心角の関係等を復習しておくこと.
<課題> iPadを利用し指定の方法で課題を提出すること.長期休業中および各単元ごとに個人に対する課題を課す.
<備考> 毎回配布する課題を次の授業までに確実にやっておくこと.授業中に終わらなかった課題等は,教科書で調べる,教員に質問するなどして,しっかり理解してから次の授業に臨むこと.授業の資料はTeamsに掲載するので,こまめに確認すること.本教科は後に学習する微分積分Ⅰ,線形代数Ⅰの基礎となる教科である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業の概要説明,整式の加減・乗法・整式の展開,パスカルの三角形 1.整式の加減乗除の計算や, 式の展開ができる.
2週 因数分解, 整式の除法, 2.基本的な因数分解の公式を理解し,利用できる.
上記1.
3週 剰余の定理・因数定理,整式の公約数・公倍数 3.因数定理等を利用して,4次までの簡単な整式の因数分解ができる.
4.整式の公倍数・公約数を理解している.
4週 実数の分類,絶対値,根号,有理化 5.実数・絶対値の意味を理解し,絶対値の簡単な計算ができる.
6.平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む).
5週 分数式の加減乗除,繁分数式 7.分数式の加減乗除の計算ができる.
6週 背理法,数と式に関する様々な演習 8.背理法を理解し,証明を記述することができる.
上記1〜8
7週 1次不等式・2次不等式 9.1次不等式や2次不等式を解くことができる.
8週 前期中間試験 上記1~9
2ndQ
9週 連立不等式,絶対値を含む2次不等式 10.連立不等式を解くことができる.
10週 恒等式,高次方程式・高次不等式 11.恒等式と方程式の違いを区別できる.
12.因数定理等を利用して,基本的な高次方程式を解くことができる.
13.因数定理等を利用して,高次不等式を解くことができる.
11週 集合と命題 14.集合と命題についての基本的な考え方を理解している.
12週 等式・不等式の証明 15.等式・不等式の証明について理解し,証明の過程を記述することができる.
13週 方程式・不等式・命題に関する様々な演習,三角比 上記9〜15
16.三角比を理解し,簡単な場合について三角比を求めることができる.
14週 三角関数の相互関係,三角比の鈍角への拡張 17.三角関数の基本的な関係式を理解し,利用できる.
18.一般角の三角関数の値を求めることができる.
15週 正弦定理・余弦定理,三角形の面積 19.正弦定理・余弦定理を理解し,利用できる.
16週
後期
3rdQ
1週 一般角と三角関数の値 上記18
2週 弧度法,三角関数のグラフ(制限・余弦) 20.角を弧度法で表現することができる.
21.三角関数の性質を理解し,グラフを書くことができる.
3週 三角関数のグラフ(正接),周期 上記21
4週 加法定理,倍角の公式,半角の公式 22.加法定理および加法定理から様々な公式を導出することができる.
23.加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる.
5週 三角関数の合成,三角方程式・三角不等式 上記22,23
24.三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる.
25.三角関数を含む簡単な不等式を解くことができる.
6週 和積の公式・積和の公式,三角関数に関する様々な演習 上記16〜25
7週 指数の拡張・累乗根 26.累乗根の意味を理解し,指数法則を拡張し,計算に利用することができる.
8週 後期中間試験 上記18,20~26
4thQ
9週 指数関数とそのグラフ,指数方程式 27.指数関数の性質を理解し,グラフを書くことができる.
28.指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる.
10週 対数とその性質 29.対数の意味を理解し,対数を利用した計算ができる..
11週 対数関数とグラフ,対数方程式 30.対数関数の性質を理解し,対数を利用した計算ができる.
31.対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる.
12週 常用対数,指数関数・対数関数に関する様々な演習 32.常用対数を利用した問題を解くことができる.
上記26〜32
13週 積の法則・和の法則,順列 33.積の法則と和の法則を利用して,簡単な事象の場合の数を数えることができる.
34.簡単な場合について,順列と組合せの計算ができる.
14週 組合せ,二項定理 上記34.
15週 円順列,場合の数に関する様々な演習 35.様々な場合の数を適切に考え解くことができる.
上記33〜35
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。2
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3
一般角の三角関数の値を求めることができる。3
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3

評価割合

試験小テスト・課題合計
総合評価割合7030100
配点7030100