微分積分Ⅱ

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 微分積分Ⅱ
科目番号 0025 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 生物応用化学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 教科書:高専の数学3(森北出版)問題集:新編高専の数学3問題集(森北出版),ドリルと演習シリーズ微分積分(電気書院)参考書:数学入門(上・下)遠山啓著(岩波書店), 解析入門原書第3版 S.Lang 著 松坂和夫・片山孝次訳(岩波書店).
担当教員 堀江 太郎

到達目標

1変数および2変数関数の微分積分法に関する基礎的概念・計算方法を習得し,関数の挙動の把握や求積問題,2変数関数の偏微分法や2重積分等のいろいろな重要な問題に対して,様々な定理や計算方法を応用することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目12年生で学習した微分・積分に関する応用的な問題を解くことができる.2年生で学習した微分・積分に関する基本的な問題を解くことができる.2年生で学習した微分・積分に関する基本的な問題を解くことができない.
評価項目2多変数関数の偏微分・全微分の概念を理解し、関連する応用的な問題を解くことができる.多変関数の偏微分・全微分の概念を理解し、関連する基本的な問題を解くことができる.偏微分・全微分の考え方を理解しておらず、関連する基本的な問題を解くことができない.
評価項目3関数のテイラー展開および近似値等へのその応用に関する発展的な問題を解くことができる.関数のテイラー展開および近似値等へのその応用に関する基本的な問題を解くことができる.関数のテイラー展開および近似値等へのその応用に関する基本的な問題を解くことができない.
評価項目4リーマン和の極限としての定積分の定義・微積分法の基本定理について理解し、関連する応用的な問題を解くことができる.リーマン和の極限としての定積分の定義・微積分の基本定理について理解し、関連する基本的な問題を解くことができなる.定積分の定義や、微分と積分の関係が理解・定着しておらず、関連する基本的な問題を解くことができない.
評価項目52重積分に関する応用的な問題を解くことができる.2重積分に関する基本的な問題を解くことができる.2重積分に関する基本的な問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
微分積分学は自然科学や工学の学習の根幹をなす重要な学問である.まず2年生の内容に続けて,1変数の2回導関数・高階導関数を利用した様々な応用について学び,さらに積分についても発展的な内容を扱う.続いて,本授業の中心部である多変数の微分積分法について学ぶ.偏微分,全微分,重積分,微分方程式などの基礎的な考え方と応用について学習する.
授業の進め方・方法:
すべての内容は,学習・教育目標(B)〈基礎〉に対応する.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
授業計画項目の習得の度合を,前期中間試験,前期末試験,後期中間試験,学年末試験及び,確認テスト・小テスト・課題・宿題により評価し,各項目の重みは概ね均等とする.評価結果において百点法で60点以上の成績を取得したとき目標を達成したとする.
<学業成績の評価方法および評価基準>前期中間・前期末・後期中間・学年末の各試験の平均点を70%,小テスト・課題・長期休暇中の宿題等の成績を30%として評価する.ただし,前期中間・前期末・後期中間の各試験で60点に達していない者には再試験を課し,再試験の成績が試験の成績を上回った場合には,60点を上限として再試験の成績に置き換える.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>基礎数学A・B,微分積分Ⅰ, 線形代数Ⅰで学習した全ての内容の修得が必要である.
<レポート等> 長期休暇中の宿題の他,成績不振の学生にはレポートを課す.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 2年生で学んだ微分法の復習,及び極値の判定条件 微分法を用いて, 関数が極大・極小を取るかが判定できる.
2週 第2次導関数と曲線の凹凸,増減表への応用 第2次導関数を用いて, 関数のグラフを凹凸も含めて正確に描ける.
3週 逆関数とその導関数 逆関数とその導関数について理解し, 基本的な計算ができる.
4週 曲線の媒介変数表示とその導関数 曲線の媒介変数表示とその導関数について理解し, 計算ができる.
5週 極座標表示と曲線 極座標表示と曲線について理解し, 基本的な計算ができる.
6週 ロルの定理と平均値の定理 ロルの定理と平均値の意味を把握している.
7週 ロピタルの定理,不定形の極限値 ロピタルの定理の用い方について理解し 基本的な計算ができる.
8週 中間試験 これまでに学習した内容を説明し,諸量を求めることができる.
2ndQ
9週 べき級数と収束半径,高次導関数 べき級数と収束半径について理解し,高次導関数の計算が行える.
10週 テイラーの定理と近似式 テイラーの定理の意味と近似式への応用を理解し, 計算ができる.
11週 マクローリン展開 マクローリン展開を理解し,基本的な関数の展開式が求められる.
12週 マクローリン展開を用いた近似値と誤差の評価 マクローリン展開の意味と近似式への応用を理解し, 計算ができる.
13週 2年生で学んだ積分の復習,無理関数の積分 2年生で学んだ基本的な積分及び無理関数の積分が計算できる.
14週 分数関数の積分 分数関数の積分の計算ができる.
15週 三角関数の積分 三角関数の積分の計算ができる.
16週
後期
3rdQ
1週 定積分の定義と性質,区分求積法 定積分の定義と性質を理解し, 区分求積法にそれを応用できる.
2週 図形の面積 図形の面積の計算を,積分法を用いて行える.
3週 回転体の体積と曲線の長さ 回転体の体積と曲線の長さの求め方を理解し,計算ができる.
4週 広義積分 広義積分について理解し,基本的な計算ができる.
5週 2変数関数のグラフと極限値 2変数関数の意味とグラフを理解し、極限値の計算ができる.
6週 偏導関数,高次偏導関数 偏導関数,高次偏導関数
7週 全微分と接平面の方程式 2変数関数の全微分を理解し,近似値や接平面に応用できる.
8週 中間試験. これまでに学習した内容を説明し,諸量を求めることができる.
4thQ
9週 2変数関数の極値,Hessian 2変数関数の極値,Hessianを理解し,基本的な計算ができる.
10週 陰関数定理,Lagrange の乗数法 陰関数定理,Lagrange の乗数法を理解し,計算ができる.
11週 重積分の定義  重積分の定義と意味を理解し,基本的な重責分を計算できる.
12週 重積分と累次積分 重積分の定義と意味を理解し,基本的な重責分を計算できる.
13週 積分の順序変更と体積計算 積分の順序変更及び重責分を用いて体積の計算ができる.
14週 変数変換と Jacobian 変数変換と Jacobianの意味を理解し,基本的な計算ができる.
15週 極座標による重積分 極座標を用いた重積分を理解し,基本的な計算ができる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合70300000100
配点70300000100