到達目標
化学に関する基本的事項を理解し,化学結合,物質の状態変化,気体の性質,溶液の性質,物質とエネルギー,反応速度と平衡に関する知識や用語,原理を理解し,それに伴う物質収支計算や反応式を組み立てることができる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 化学結合に関する応用問題ができる. | 化学結合に関する基礎問題ができる. | 化学結合に関する基礎問題ができない. |
評価項目2 | 物質の状態変化に関する応用問題ができる. | 物質の状態変化に関する基礎問題ができる. | 物質の状態変化に関する基礎問題ができない. |
評価項目3 | 気体および溶液の性質に関する応用問題ができる. | 気体および溶液の性質に関する基礎問題ができる. | 気体および溶液の性質に関する基礎問題ができない. |
評価項目4 | 物質とエネルギーに関する応用問題ができる. | 物質とエネルギーに関する基礎問題ができる. | 物質とエネルギーに関する基礎問題ができない. |
評価項目5 | 反応速度と平衡に関する応用問題ができる. | 反応速度と平衡に関する基礎問題ができる. | 反応速度と平衡に関する基礎問題ができない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
1年生から引き続き,技術者に必要な化学の基礎知識,理論を修得させる.
授業の進め方・方法:
・第1週~第15週までの内容はすべて,学習・教育到達目標(B)<基礎>に相当する.
・授業は講義・演習形式で行う.講義中は,集中して聴講する.
・「授業計画」における各週の「達成目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>下記授業計画の達成目標1~7を網羅した前期中間試験と8~13を網羅した問題を前期期末試験で出題し,目標の達成度を評価する.達成目標に関する重みは概ね同じである.合計点の60%の得点で,目標の達成を確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準>前期中間試験と前期末の試験の平均点で評価する.ただし,各試験において60点に達していない者には再試験を課し,再試験の成績が該当する試験の成績を上回った場合には,60点を上限としてそれぞれの試験の成績を再試験の成績で置き換えるものとする.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>1年からの引き続きの授業であり,1年で学んだ化学,生物応用化学序論が基礎となる科目である.
<レポート等> 無し
<備考>化学基礎と一部重複する項目もあるのでその部分はあらかじめ復習してから授業に臨んで欲しい.授業中に演習も行うので電卓は常に携帯すること.本科目は2年に履修する分析化学、3年次以降に履修する化学系専門科目を理解するために必要な基礎的内容を多く含む科目なので,長期的な視野を持って授業に臨んでほしい.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
化学結合と結晶の性質、金属結晶,イオン結晶の構造 |
1.イオン結合,共有結合,金属結合の性質を理解している.
|
2週 |
共有結晶の構造,分子間力,分子結晶,非晶質 |
2.イオン結晶,金属,共有結合性結晶、分子結晶、非晶質の性質を把握し,基礎的な結晶の密度が計算できる.
|
3週 |
物質の三態とその変化,気液平衡と蒸気圧 |
3..物質の三態,粒子の熱運動沸点,融点,凝固点を理解している.また、状態変化におけるエネルギー変化を理解している.
|
4週 |
気体の体積変化,気体の状態方程式 |
4.ボイル,シャルル,およびボイル-シャルルの法則,気体の状態方程式を理解している.
|
5週 |
理想気体と実在気体 |
5.理想気体と実在気体の違いを理解している
|
6週 |
溶解と溶液 |
6.溶解,溶解度,溶解度曲線を理解している.
|
7週 |
希薄溶液の性質,コロイド溶液 |
7.希薄溶液の性質およびコロイドの性質を把握している.
|
8週 |
前期中間試験 |
達成目標1~7の内容について理解し、説明ができ、諸量を求めることができる.
|
2ndQ |
9週 |
反応熱と熱化学方程式,ヘスの法則と結合エネルギー |
8.反応熱の種類と熱化学方程式について把握している.
|
10週 |
ヘスの法則と結合エネルギー |
9.状態変化における熱の出入りについて把握しおり,これに関する計算ができる.
|
11週 |
反応の速さと濃度,圧力、温度 |
10.基礎的な反応速度の表し方,反応速度式の計算法を理解している.
|
12週 |
反応の速さと温度,触媒 |
11.反応速度と活性化エネルギー,触媒の役割を把握している.
|
13週 |
可逆反応と平衡,平衡状態の変化と平衡移動 |
12.基礎的な可逆反応,化学平衡を理解している
|
14週 |
可逆反応と平衡,平衡状態の変化と平衡移動 |
12.基礎的な可逆反応,化学平衡を理解している
|
15週 |
平衡定数 |
13.平衡移動とルシャトリエの法則を理解している.
|
16週 |
|
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学(一般) | 化学(一般) | 物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。 | 3 | |
水の状態変化が説明できる。 | 3 | |
物質の三態とその状態変化を説明できる。 | 3 | |
ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。 | 3 | |
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。 | 3 | |
イオン結合について説明できる。 | 3 | |
イオン結合性物質の性質を説明できる。 | 3 | |
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。 | 3 | |
共有結合について説明できる。 | 3 | |
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。 | 3 | |
金属の性質を説明できる。 | 3 | |
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。 | 3 | |
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。 | 3 | |
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。 | 3 | |
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。 | 3 | |
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 課題レポート | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 100 |
配点 | 100 | 0 | 100 |