環境分析化学

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 環境分析化学
科目番号 0057 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物応用化学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:エキスパート応用化学テキストシリーズ「機器分析」大谷 肇 編著(講談社),配布プリント 参考書:「若手研究者のための機器分析ラボガイド」澤田 清 編(講談社サイエンティフィク),「入門機器分析化学」庄野利之,脇田久伸 編著(三共出版)
担当教員 山本 智代

到達目標

環境分析化学に関する基本的事項を理解し,クロマトグラフィ,電気分析,X線分析,熱分析等に関する環境分析化学についての専門知識を習得し,環境中に存在する物質の機器による分析に応用できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1環境分析化学に関する基本的事項(前処理,データ処理,定量など)を正しく理解し説明できる.環境分析化学に関する基本的事項を理解している.環境分析化学に関する基本的事項を理解していない.
評価項目2各種クロマトグラフィーの原理や装置,特徴について正しく理解し説明できる.各種クロマトグラフィーの原理や装置について理解している.各種クロマトグラフィーの原理や装置について理解していない.
評価項目3電気分析の原理や装置,特徴について正しく理解し説明できる.電気分析の原理や装置について理解している.電気分析の原理や装置について理解していない.
評価項目4X線分析の原理や装置,特徴について正しく理解し説明できる.X線分析の原理や装置について理解している.X線分析の原理や装置について理解していない.
評価項目5熱分析・電子顕微鏡等の原理や特徴について正しく理解し説明できる.熱分析・電子顕微鏡等の原理について理解している.熱分析・電子顕微鏡等の原理について理解していない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
環境中に存在する有益または有害な物質の機器分析化学的な手法を教授するものである.この科目で学習する分析方法は,物理的,化学的な事象,現象を基礎とするクロマトグラフィ,電気分析,X線分析,熱分析である.これらの基礎的な事象,現象の理解を通して化学における環境分析法の修得をめざす.
授業の進め方・方法:
・すべての授業内容は,学習・教育目標の(B)の<専門>,JABEE基準1(1)(d)(2)a)に対応する.
・授業は講義形式で行う.講義中は集中して聴講する.
・「授業計画」における各週の「到達目標」は,この授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>授業計画の到達目標を網羅した問題を小テストおよび中間試験,期末試験で出題し、目標の達成度を評価する.各到達目標に関する重みは同じである.合計点の60%の得点で,目標の達成を確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準>中間試験と期末試験の結果を80%,小テストの結果を20%として評価する.ただし中間試験の成績が60点に達していない者のうち希望者(無断欠席の学生を除く)に対して再試験を実施し,再試験の成績が中間試験の成績を上回った場合には60点を上限として再試験の成績で置き換えるものとする.小テスト、期末試験については再試験を行わない.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>本科目は,3年次までに習った分析化学の基本的事項,物理(力学と電磁気学)の学習が基礎となる科目である.
<レポート等>理解を深めるために小テスト(または課題提出)を行う.
<備考>本科目は5年で履修する環境工学に必要な基礎的内容を多く含むので,長期的な視野を持って授業に臨んで欲しい.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 測定法選択と前処理,シグナル解析と検量線,クロマトグラフィにおける分離機構 1.測定法の選択と前処理,シグナル解析と検量線、クロマトグラフィの分離機構について理解している
2週 【ガスクロマトグラフィ】分離能力の指標,理論段数・理論段高,van Deemterの式
2.ガスクロマトグラフィにおける原理,理論段数・理論段高の求め方を理解している
3週 【ガスクロマトグラフィ】固定相,昇温分析 3.ガスクロマトグラフィで用いられる固定相の種類と昇温分析について理解している
4週 【ガスクロマトグラフィ】検出器(TCD,FID,ECD,FPD) 4.ガスクロマトグラフィで用いられる検出器の原理と性質について理解している
5週 【液体クロマトグラフィ】HPLCの分離と移動相 5.液体クロマトグラフィの原理,装置について理解している
6週 【液体クロマトグラフィ】検出器(UV,RI,蛍光) 6.液体クロマトグラフィで用いられる検出器の原理と性質について理解している
7週 【液体クロマトグラフィ】GPC原理,固定相,較正曲線 7.ゲルパーミエーションクロマトグラフィについて理解している
8週 前期中間試験 8.到達目標1~7に関する内容について説明できる
2ndQ
9週 【キャピラリー電気泳動】原理,装置,分離モード 9.キャピラリー電気泳動の原理について理解している
10週 【電気分析】電極と電解電位 10.電気分析法の原理と電極について理解している
11週 【電気分析】電気分析法の装置,ポーラログラフィー,CV 11.電気分析法の装置、種類について理解している
12週 【X線分析】X線源,分光器,検出器 12.X線源,分光器,検出器について理解している
13週 【X線分析】X線回折,蛍光X線分析 13.X線回折,蛍光X線分析について理解している
14週 【熱分析】DTA,TGA,DSC 14.DTA,TGA,DSCについて理解している
15週 【その他】SEM,TEM,AFMなど 15.SEM,TEM,AFMについて理解している
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表レポート小テスト平常点その他合計
総合評価割合80002000100
配点80002000100