生物応用化学実験(後期)

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 生物応用化学実験(後期)
科目番号 0058 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生物応用化学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 教科書:「生物応用化学実験テキスト/第3学年無機化学実験」
担当教員 下野 晃,平井 信充

到達目標

無機に関する専門用語および代表的な実験手法を理解しており,データ整理,実験結果に関して検討ができ,さらに,得られた結果を論理的にまとめ,報告ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1無機化学実験に関する実験操作法を十分理解し,実行できる.無機化学実験に関する実験操作法を概ね理解し,実行できる.無機化学実験に関する実験操作法を理解しおらず,実行できない.
評価項目2データー整理,実験結果に関して十分検討できる.データー整理,実験結果に関して概ね検討できる.データー整理,実験結果に関して検討できない.
評価項目3得られた結果に関して理論的にまとめ報告することが十分できる.得られた結果に関して理論的にまとめ報告することが概ねできる.得られた結果に関して理論的にまとめ報告することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
「無機化学実験」では,主に(1)酸化還元反応,(2)結晶生成と成長,(3)無機化合物の合成方法とその物性測定法,(4)錯イオンの平衡反応及びそれを利用した錯体の合成方法について理解する.
授業の進め方・方法:
・内容はすべて,「生物応用化学科」学習・教育到達目標(B)<基礎>に相当する.
・授業計画に記載のテーマについて,2人一組の班に分かれて実験を行う.
・「授業計画」における各週の「達成目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>下記授業計画の達成目標1~6の項目を各実験テーマに関して提出された報告書の内容より評価する.各項目の重みは概ね同じである.満点の60%の得点で,目標の達成を確認する.満点の60%の得点で,目標の達成を確認する.
<学業成績の評価方法および評価基準>各実験テーマのレポートで評価する.ただし,未提出レポートがある場合は原則的に評価を行わない.学年末評価は,前期評価と後期評価の平均で評価とする.
<単位修得要件>前期評価,後期評価ともに60点以上であること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>無機化学の基礎知識及び基礎化学実験で学んだ化学実験の基本操作が基礎となる科目である.
<レポート等>実験テキストが書き込み式になっているので,実験結果やそれに基づく考察をなるべく詳細に記入すること.各実験テーマのレポートの提出を求める.
<備考>ほぼ毎回,実験実習に入る前に10-60分程度の実験説明を行うのでクラスルームで待機していること.
実験室内では,保護メガネ,実験衣,実験にふさわしい靴の着用を義務づける.実験中は実験経過や結果をできるだけ詳細に実験ノートに記入し,問題点や着想などもその都度控えておく.電卓を常に携帯すること.本実験は4年に履修する生物応用化学実験,創造工学,5年で履修する卒業研究に必要な基礎知識や技術を修得するための内容を多く含むので,長期的な視野を持って実験に臨んでほしい.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 実験オリエンテーション 1.炎色反応の実験によって軌道のエネルギー準位,基底状態,励起状態について理解している.
2週 実験1. 炎色反応 1. 炎色反応の実験によって軌道のエネルギー準位,基底状態,励起状態について理解している.
3週 実験2. マグネシウムと酸及び塩基との反応 2. 金属と酸,塩基の反応を理解している.
4週 実験3. アルミニウムと酸および塩基との反応
実験4. 銅の溶解
2.金属と酸,塩基の反応を理解している.
5週 実験5. ハロゲンの酸化還元反応 3.酸化還元反応の実験において,色の変化,沈殿の生成,気体の発生等によって酸化還元反応を理解し,反応式が書ける.
6週 実験6. 亜硫酸及び亜硫酸イオンの酸化還元反応 3.酸化還元反応の実験において,色の変化,沈殿の生成,気体の発生等によって酸化還元反応を理解し,反応式が書ける.
7週 実験7. 結晶の生成と成長と過冷却現象 4.結晶の生成,成長,過冷却現象について理解している.
8週 実験8-1. サーミスタ材料の合成 5.錯体やセラミックス等,無機化合物の合成方法とその物性及びその測定法を理解している.
4thQ
9週 実験8-2. サーミスタの作製と温度特性測定 5.錯体やセラミックス等,無機化合物の合成方法とその物性及びその測定法を理解している.
10週 実験9-1. クロム酸イオン及び二クロム酸イオンの平衡 6.pHの変化によるイオン平衡を理解している.
11週 実験9-2. クロム酸イオン及び二クロム酸イオンの酸化還元反応
3.酸化還元反応の実験において,色の変化,沈殿の生成,気体の発生等によって酸化還元反応を理解し,反応式が書ける.
12週 実験10-1. キサアンミンコバルト(Ⅲ)塩化物の合成 5.錯体やセラミックス等,無機化合物の合成方法とその物性及びその測定法を理解している.
13週 実験10-2. ヘキサアンミンコバルト(Ⅲ)塩化物の分析 5.錯体やセラミックス等,無機化合物の合成方法とその物性及びその測定法を理解している.
14週 実験11-1. ゾルゲル法によるシリカゲルの作製 5.錯体やセラミックス等,無機化合物の合成方法とその物性及びその測定法を理解している.
15週 実験11-2. シリカゲルの水分吸着量の測定 5.錯体やセラミックス等,無機化合物の合成方法とその物性及びその測定法を理解している.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3

評価割合

レポート合計
総合評価割合100100
配点100100