行列・行列式に関する基本事項を理解し,行列の変形で連立方程式を解くことや逆行列を求めることができ,固有値や固有ベクトルを理解していて行列の対角化ができる.
概要:
[授業のねらい]
工学および自然科学の現象は行列により簡潔に記述できることがある.ここでは,行列式,掃き出し法,行列の固有値・固有ベクトル,行列の対角化について学習する.
授業の進め方・方法:
[授業の内容]
すべての授業の内容は,学習・教育到達目標(B)<基礎>およびJABEE基準1(2)(c)に対応する
注意点:
[達成目標の評価方法と基準]
下記到達目標1~8の習得の度あいを中間試験・前期末試験及び小テスト,課題により評価する.達成度評価における各到達目標の重みは概ね均等とする.評価結果において平均60点以上の成績を取得したとき目標を達成したと確認できるような試験や課題を課す.[学業成績の評価方法および評価基準] 前期中間評価点と前期期末評価点の平均点を最終評価とする.前期中間評価点は前期中間試験素点を90%, 小テスト等を10%として評価する. 前期中間試験素点が60点に満たない場合は再試験を課し,再試験の成績が前期中間試験素点を上回った場合には,60点を上限としてこれを置き換えるものとする.前期期末評価点は前期期末試験素点とするが, これが60点に満たない場合は課題等の出来に応じて最大で10点加算し評価点とする. ただし加算後の点数は60点を超えないものとする.
[単位修得要件] 学業成績で60点以上を取得すること. [レポート等]休業中の宿題のほか,授業中にも適宜小テスト・課題を課す.
[注意事項]疑問点は授業中・授業後に質問するなどして,十分に理解してから次の授業に臨むこと.授業中の演習時間だけでは十分な時間が確保できないので,授業時間以外の時間において教科書・問題集などの多くの問題を解くように努力すること.本教科は後に学習する数学特講Ⅰ,Ⅱや応用数学Ⅱの基礎となる教科である.[あらかじめ要求される基礎知識の範囲]2年次の線形代数の基礎知識.本教科は微分積分Ⅰ,線形代数Ⅰの学習が基礎となる教科である.
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。 | 3 | |
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。 | 3 | |
分数式の加減乗除の計算ができる。 | 3 | |
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。 | 3 | |
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。 | 3 | |
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。 | 3 | |
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。 | 3 | |
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。 | 3 | |
簡単な連立方程式を解くことができる。 | 3 | |
角を弧度法で表現することができる。 | 3 | |
2点間の距離を求めることができる。 | 3 | |
内分点の座標を求めることができる。 | 3 | |
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。 | 3 | |
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。 | 3 | |
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。 | 3 | |
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。 | 3 | |
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。 | 3 | |
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。 | 3 | |
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。 | 3 | |
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。 | 3 | |
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。 | 3 | |
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | |
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | |
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | |