技術経営Ⅰ

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 技術経営Ⅰ
科目番号 0073 科目区分 一般 / 選択必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物応用化学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 参考書:土方千代子・椎野裕美子 共著『経営学の基本がきっちりと理解できる本』秀和システム,2012.阿部隆夫著『若手エンジニアのための技術経営論入門』森北出版,2009. その他授業中適宜指示する.
担当教員 渡邉 潤爾

到達目標

1. 自己が主体的に参画していく社会について、経営学の理論的枠組みを理解し、説明できる.
2. 企業の組織形態や生産・マーケティング戦略、財務などを経営学の視点から理解できる
3. 日本型経営や企業の管理システムなど、現代社会における企業の特質や課題に関する資料を書籍、インターネット等により適切に収集し、その成果を論述できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1自己が主体的に参画していく社会について,経営学の理論的枠組みを理解し,応用的に説明できる.自己が主体的に参画していく社会について,経営学の理論的枠組みを理解し,基本的に説明できる.自己が主体的に参画していく社会について,経営学の理論的枠組みを理解し,説明できない.
評価項目2 企業の組織形態や生産・マーケティング戦略,財務などを経営学の視点から応用的に理解できる.企業の組織形態や生産・マーケティング戦略,財務などを経営学の視点から基本的に理解できる.企業の組織形態や生産・マーケティング戦略,財務などを経営学の視点から理解できない.
評価項目3日本型経営や企業の管理システムなど,現代社会における企業の特質や課題に関する資料を書籍,インターネット等により適切に収集し,その成果を応用的に論述できる.日本型経営や企業の管理システムなど,現代社会における企業の特質や課題に関する資料を書籍,インターネット等により適切に収集し,その成果を基本的に論述できる.日本型経営や企業の管理システムなど,現代社会における企業の特質や課題に関する資料を書籍,インターネット等により適切に収集し,その成果を論述できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講義のねらいは,自らの技術を活用できるような起業と経営の実践的なアイディアを形成することである.講義の主な内容は,経営学の基礎的な知識を習得し,技術を生かせるような経営の手法について学ぶことである.さらに経済学的な思考を基にして,マーケティングから新製品の開発へと至る実践活動について,自らのアイディアを形成できるように展開していく.
授業の進め方・方法:
・全てのの内容は学習・教育目標(A)<視野>とJABEE基準1(1)(a)(b)に対応する. 
・全ての授業は講義形式で行う.授業中は集中して講義に耳を傾けること.教員からの質問に答えられるように準備すること.       
・授業計画における各週の「到達目標」は,この授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
下記授業計画の「到達目標」を網羅した問題を1回の中間試験,1回の定期試験で出題し,目標の達成度を評価する.達成度評価における各「知識・能力」の重みは概ね均等とする.合計点の60%の得点で,目標の達成を確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準> 
中間・期末の試験結果の平均値を最終評価とする.但し,前期中間の評価で60点に達していない学生については再試験を行い,再試験の成績が前期中間の成績を上回った場合には,60点を上限として前期中間の成績を再試験の成績で置き換えるものとする.期末試験については,再試験を行わない.
<単位修得要件>
与えられた課題を提出し,学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>
2年生の「政治・経済」の知識を修得していること.                                     
<自己学習・レポートなど>
授業で保証する学習時間と,予習・復習(中間試験,定期試験,のための学習も含む)に必要な標準的な学習時間の総計が45時間に相当する学習内容である.レポートなどは特になし.
<備考>各回の授業で扱うトピックについて,教科書の該当箇所を事前に必ず読んでおくこと.後期開講の「技術経営Ⅱ」も併せて履修することが,より深い理解に有益である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 イントロダクション,     
経営学の概略
1.人文科学全体における経営学の位置づけから,経営学とは何かについて概説を理解する.
2週 企業と経営の基礎的理解 2.企業という組織の在り方,株式会社システムなど,企業経営の基本を理解する.
3週 日本型企業システム①概略 3.終身雇用制,年功序列など日本的企業システムの特徴と利点を理解する.
4週 日本型企業システム②社会変動への対応 4.バブル崩壊とグローバル化への対応として,日本的経営システムの変化と展望を理解する.
5週 経営戦略の理論 5.企業が他社との競争に優位に立つための戦略論の概要を,ドラッカーなど著名な経営学者の理論から理解する.
6週 企業拡大と多角化戦略 6.企業拡大のための多角化戦略の背景と理論を理解する.
7週 企業の全社的戦略 7.企業の全体的戦略と個別部門の戦略との関係と展開を理解する.
8週 中間試験 目標1~7のこれまでの学習内容を理解し,自ら記述できる.問題について自らの考えを論述できる.
2ndQ
9週 中間試験の解説,       
競争戦略と自己分析
8.SWOT分析など、市場における企業の位置づけを把握するための分析手法を習得する.
10週 事業戦略の展開 9.商品開発戦略のポイントと,企業内の事業編成について習得する.
11週 マーケティング戦略の概要 10.市場での競争において自社製品の優位性をどの点に求めるかについて,マーケティング(市場調査)の枠組みを習得する.
12週 戦略策定と企業組織 11.企業の戦略策定までの展開と、企業組織の管理システムについて理解する.
13週 企業組織と経営管理 12.企業組織の運営方法と,会計など管理の手法について理解する.
14週 予算管理と財務諸表 13.企業の予算管理と,財務諸表の枠組みを習得する.
15週 財務諸表による経営分析 14.財務諸表により,企業の経営状態の分析手法を習得する.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会公民的分野自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。3
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合10000000100
配点10000000100