歴史学概論Ⅱ

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 歴史学概論Ⅱ
科目番号 0075 科目区分 一般 / 選択必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物応用化学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 『新編世界の歴史』北村正義(学術図書出版)・『最新世界史図説タペストリー』帝国書院編集部(帝国書院)・『中国通史―問題史としてみる―』堀敏一(講談社学術文庫)・『中国史のなかの諸民族』川本芳昭(山川出版社)
担当教員 藤野 月子

到達目標

1.中国の社会において,中華思想と外交及び文化が如何に密接に結び付いていたか理解・説明出来る.
2.漢民族王朝と非漢民族王朝の婚姻に基づいた外交政策を巡る相違点が理解・説明出来る.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1中国の社会において,中華思想と外交及び文化が如何に密接に結び付いていたか深く理解・説明出来る.中国の社会において,中華思想と外交及び文化が如何に密接に結び付いていたか理解・説明出来る.中国の社会において,中華思想と外交及び文化が如何に密接に結び付いていたか理解・説明出来ない.
評価項目2漢民族王朝と非漢民族王朝の婚姻に基づいた外交政策を巡る相違点が深く理解・説明出来る.漢民族王朝と非漢民族王朝の婚姻に基づいた外交政策を巡る相違点が理解・説明出来る.漢民族王朝と非漢民族王朝の婚姻に基づいた外交政策を巡る相違点が理解・説明出来ない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
東アジアの中でも特に中国の歴史といえば,単なる中国国内のみに関わる事柄であると思われがちであるが,決してそれだけの問題に止まるものではない.中国と近隣諸国の関係性はその都度の思想・外交・文化の形態に如実にあらわれる.ここでは具体的に,秦漢帝国から隋唐帝国まで,皇帝の娘である公主が近隣諸国へ嫁ぐ婚姻に基づいた外交政策である和蕃公主の降嫁を通じてその実態と変容を考察する.それを通じ,東アジアにおける中国と近隣諸国の関係性及び今後の在り方を自らで模索出来る能力を養うことを目指す.
授業の進め方・方法:
・すべての内容は学習・教育到達目標(A)の〈視野〉及びJABEE基準1(2)の(a)及び(f)に対応する.
・授業は講義形式で行う.講義を聞き,黒板や教科書・図説を見つつ,配布したプリントの空欄を埋める.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>下記授業計画の「到達目標」を網羅した問題を,後期中間・学年末の試験で出題し,目標の達成度を評価する.重みは概ね均等とする.満点である100%の得点により,目標の達成を確認出来るレベルの試験を課す.プリントの提出も行い,長期休暇中にレポートも課題として提出させ,それらも評価に加味する.
<学業成績の評価方法及び評価基準>後期中間・学年末の試験の平均点で評価する.ただし,後期中間の試験について60点に達していない者には再試験をする.再試験の結果が60点を上回った場合には,その成績を60点として置き換える.学年末の試験について同様の処置は行わない.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>今日の世界で起こっている歴史的な出来事に普段から関心を寄せておくこと.新聞やテレビのニュースなども教材として随時利用する.
<レポートなど>長期休暇中にレポートも課題として提出させ,それらも評価に加味する.
<備考>『最新世界史図説タペストリー』は授業に必ず携帯すること.授業で保障する学習時間,及び,予習・復習(後期中間・学年末の試験のための学習も含む),更に,レポート作成に必要な時間の総計が45時間に相当する.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 中華と夷狄 1.中華思想の内容が理解出来る.
2週 冊封・羈縻・互市・和蕃公主の降嫁 2.中国における多様な外交政策の性格が理解出来る.
3週 春秋戦国時代における思想 3.中国における多様な思想の性格が理解出来る.
4週 秦代における匈奴との関係 4.秦漢帝国の成立の意義と華夷観の特徴が理解出来る.
5週 漢代における思想 5.漢代における多様な思想の性格が理解出来る.
6週 漢代における外交 6.漢代における国力の推移と外交の関係性が理解出来る.
7週 漢代における文化 7.漢代における多様な文化の性格が理解出来る.
8週 中間試験 上記1~7の内容が理解出来る.
4thQ
9週 三国時代における外交 8.三国時代における外交の特徴が理解出来る.
10週 南朝における思想 9.南朝における思想の特徴が理解出来る.
11週 南朝における文化 10.南朝における思想の特徴が理解出来る.
12週 北朝における外交 11.北朝における外交の特徴が理解出来る.
13週 唐代における思想 12.隋唐における思想の特徴が理解出来る.
14週 唐代における外交 13.隋唐における外交の特徴が理解出来る.
15週 唐代における文化 14.隋唐における文化の特徴が理解出来る.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3
近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。3
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。3
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。3
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。3
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3

評価割合

試験プリントレポート合計
総合評価割合801010100
配点801010100