化学工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 化学工学Ⅰ
科目番号 0075 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物応用化学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書: 「改訂新版 化学工学通論I」 疋田晴夫著 (朝倉書店), 「化学工学演習 第2版」 藤田重文編(東京化学同人)参考書: 「化学工学I」 藤田重文著 (岩波全書)
担当教員 船越 邦夫

目的・到達目標

流動・伝熱 (伝導・対流・放射) の基礎理論を理解し, 管路の流動抵抗の見積もり, ポンプの選定,伝熱速度の計算に必要な専門知識を習得し, これらを管路や伝熱装置の設計に応用できるようになることを目標とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1連続の式やBernoulliの式に関する応用的な問題を解くことができる.連続の式やBernoulliの式に関する基礎的な問題を解くことができる.連続の式やBernoulliの式に関する問題を解くことができない.
評価項目2層流や乱流など,円管内の流動状態に関する応用的な問題を解くことができる.層流や乱流など,円管内の流動状態に関する基礎的な問題を解くことができる.層流や乱流など,円管内の流動状態に関する問題を解くことができない.
評価項目3伝導伝熱に関する応用的な問題を解くことができる.伝導伝熱に関する基礎的な問題を解くことができる.伝導伝熱に関する問題を解くことができない.
評価項目4熱交換器の設計など,対流伝熱に関する応用的な問題を解くことができる.熱交換器の設計など,対流伝熱に関する基礎的な問題を解くことができる.熱交換器の設計など,対流伝熱に関する問題を解くことができない.
評価項目5放射伝熱に関する応用的な問題を解くことができる.放射伝熱に関する基礎的な問題を解くことができる.放射伝熱に関する問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学工学は, 化学製品などの生産において, 化学プロセスを設定し, 原料から製品に至る物質・エネルギーの流れの収支を明らかにすることで, 安全・効率的な生産装置の設計を行うための学問である. 化学工学I (4年) では, この分野のうち 「流動」や「伝熱」に関連した項目について学習する. 管路の流動状態やその抵抗, ポンプの所要動力の計算法, 伝導・対流・放射伝熱に関する理論を習得する.この科目は研究所で分散型エネルギーに関する研究を担当していた教員が,その経験を活かし,流動や伝熱等について授業を行うものである.
授業の進め方と授業内容・方法:
・すべての授業内容は,学習・教育到達目標(B)<専門>に相当する.
・授業は講義形式で行う.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で修得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準> 流動・伝熱に関する「到達目標」1~11の確認を, 中間・定期試験で行う. 1~11の配点上の重みは概ね同じである.合計の60% の得点で目標の達成を確認する.
<学業成績の評価方法および評価基準> 中間・定期試験の成績の平均点を80%,課題を20%として学業成績を評価する.ただし中間期試験の成績が60点に達していない者のうち希望者に対して再試験を実施し,再試験の成績が中間試験の成績を上回った場合には60点を上限として再試験の成績で置き換えるものとする.また学業成績が60点に達しない者のうち希望者に対しては期末試験の再試験を実施し,再試験の結果を考慮した成績が最終成績を上回った場合には60点を上限として置き換えるものとする.
<単位修得要件> 課題を全て提出し,かつ, 学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲> 本教科は, 数学 (微分・積分学の基礎) や物理 (力学), 化学 (物質の状態), 物理化学I (相平衡, 熱力学), および化学工学 I (3年) を基礎とする.
<自己学習>授業で保証する学習時間に加えて,定期試験の準備を含む予習・復習の時間, 課題レポートの作成に必要な標準的な時間の総計が, 45時間に相当する.
<注意事項> 本教科は, 後に学習する 化学工学II, 化学工学Ⅲ, 反応工学, 化学設計製図, 応用化学コース実験, および 移動現象論 の基礎となるため, とくに数式の背景にある物理的意味の理解が重要である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容・方法 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業の概要,流体の性質:流体の圧縮性・粘性, Newtonの粘性法則, Newton・非Newton流体
1. Newton流体・Newtonの粘性の法則の説明ができる.
2週 連続の式, Bernoulliの式, エネルギー収支式 2. 連続の式, Bernoulliの式を用いた, それぞれ管内を通過する流量, 必要なポンプの動力の計算ができる.
3週 層流と乱流, Reynolds数, 相当直径 3. Reynolds数の定義・物理的意味を説明と, これを用いた管路内流動様の判別ができる.
4週 円管内の層流, Hagen-Poiseulleの法則 4. 管路内の流動によるエネルギー損失の説明ができる.
5週 円管内の乱流, 管内摩擦によるエネルギー損失 (Fanningの式, 摩擦係数), 断面積の急変によるエネルギー損失 5. Fanningの式を用いた直管路の圧力損失の計算ができる.
6週 流量・流速の測定法: オリフィス流量計, マノメーター 6. ピトー管, オリフィス流量計の動作原理の説明ができる.
7週 ピトー管, ロータメーター 上記6
8週 中間試験
2ndQ
9週 伝熱の基本機構: 伝導・対流・放射伝熱の概要,
熱伝導: Fourierの法則
7. 伝熱の三様式 (伝導, 対流, 放射) の説明ができる.
10週 単一平面壁・多層平面壁・単一円管壁・多層円管壁内の熱伝導 8. 平面・円管壁内の板厚方向の伝導伝熱速度の計算ができる.
11週 対流伝熱: 固体と液体間の対流伝熱, 境膜伝熱係数, 総括伝熱係数, 境膜伝熱係数の実験式, 伝熱に関する無次元数 9. 隔壁を介した二流体間の伝熱速度の計算ができる.
伝熱に関する無次元数の説明ができる.
12週 各種対流伝熱装置, 二重管式熱交換器とその熱収支 10. 二重管式熱交換器の伝熱面積の計算ができる.
13週 二重管式熱交換器の平均温度差と伝熱面積 上記10
14週 放射伝熱:黒体の概念,Planckの法則,Stefan-Boltzmannの法則, Kirchhoffの法則, 放射伝熱係数 11. 放射伝熱速度の計算ができる.
15週 複合伝熱係数, 運動量移動と熱移動のアナロジー 上記11
16週

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合80200000100
配点80200000100