無機化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 無機化学Ⅱ
科目番号 0082 科目区分 専門 / (化)コース必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物応用化学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:現代の無機化学 合原 眞,井手 悌・栗原寛人 著(三共出版)および無機化学ーその現代的アプローチー第2版 平尾一之,田中勝久,中平 敦 著(東京化学同人)
担当教員 平井 信充

到達目標

溶液化学,電気化学,固体の結晶構造や性質について,例示や説明ができ,関連した計算に習熟している.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1溶液化学に関する例示や説明ができ,関連した計算ができる.溶液化学に関する例示や説明ができる.溶液化学に関する例示や説明ができない.
評価項目2電気化学に関する例示や説明ができ,関連した計算ができる.電気化学に関する例示や説明ができる.電気化学に関する例示や説明ができない.
評価項目3固体の結晶構造や性質に関する例示や説明ができ,関連した計算ができる.固体の結晶構造や性質に関する例示や説明ができる.固体の結晶構造や性質に関する例示や説明ができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この授業では,溶液化学,電気化学,固体の状態とその構造またそれに由来する諸物性について,無機材料に関して理解を深めるとともに広い知識を習得する. この科目は企業で半導体に関する業務を担当していた教員が,その経験を活かし,半導体などの無機材料等について授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
・すべての内容は,学習・教育到達目標(B)<基礎> に相当する.
・授業は講義形式で行う.講義中は集中して聴講する.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>下記授業計画の「到達目標」を網羅した問題を後期中間,学年末試験で出題し,目標の達成度を評価する.各到達目標に関する重みは概ね均等である.合計点の60%の得点で,目標の達成を確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準>後期中間試験と学年末試験の平均点で評価する.なお,すべての試験について個別の再試験を行わないが,学業成績が60点に達しない者のうち希望者に対しては後期中間試験ないし学年末試験いずれかの再試験を実施する場合がある.再試験を実施した場合,再試験の結果を考慮した成績が最終成績を上回った場合には60点を上限として置き換えるものとする.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>1,2年生で学んだ化学,3年生で学んだ無機化学Iの知識が必要である.
<レポート等>理解を深めるため,小テスト,レポート課題を与える場合がある.
<備考>理解を深めるために講義中に演習を行う事があるので電卓を持参する事.適宜プリント資料を配布することがあるので各自でファイリングする事.本科目は5年化学コースで履修する無機工業化学に必要な基礎的内容を多く含むので,長期的な視野を持って授業に臨んでほしい.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、溶液化学その1 1.酸と塩基の定義,水の電離平衡,弱酸と弱塩基の電離について説明できる.
2週 溶液化学その2 2.塩の加水分解,緩衝溶液,溶解度積について説明できる.
3週 溶液化学その3 3.HSAB,無機化学反応機構,ゾルゲル法について説明できる.
4週 溶液化学その4 4.溶液化学に関する演習問題が理解できる.
5週 結晶構造その1 5.ブラべ格子、ミラー指数について説明できる.
6週 結晶構造その2 6.X線回折、結晶の欠陥(格子欠陥や転位)について説明できる.
7週 結晶構造その3 7.点群、単結晶と多結晶、非晶質固体について説明できる.
8週 後期中間試験 これまでに学習した内容を説明することができ,諸量を計算より求めることができる.
4thQ
9週 後期中間試験の解説、電気化学基礎その1 8.電解質溶液の電気伝導、イオン独立移動の法則について説明できる.
10週 電気化学基礎その2 9.イオンの移動度と輸率、電離度について説明できる.
11週 電気化学基礎その3 10.電池と電極系、起電力とギブズエネルギー変化の関係について説明できる.
12週 電気化学基礎その4 11.電極系の種類、電極電位、起電力測定の応用について説明できる.
13週 格子振動、固体の熱的性質 12.格子振動とフォノン、熱容量、熱膨張、熱伝導について説明できる.
14週 固体の電気的性質、誘電的性質 13.固体の電気的性質、誘電的性質について説明できる.
15週 固体の磁気的性質、光学的性質、超伝導 14.固体の磁気的性質、光学的性質、超伝導について説明できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合10000000100
配点10000000100