細胞工学

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 細胞工学
科目番号 0084 科目区分 専門 / (生)コース必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物応用化学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「分子生物学講義中継 Part 0 下巻」井出 利憲(羊土社)
担当教員 山口 雅裕

到達目標

主要な生体高分子の基礎的な代謝プロセスがどのように制御されているのかを生化学的に理解し,工学に応用できる生物代謝反応の基礎的知識を習得している.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1糖や脂質の代謝について理解しており,それに伴うエネルギー収支を計算できる.糖や脂質の代謝について理解している.糖や脂質の代謝について理解していない.
評価項目2窒素化合物の代謝について理解し,糖・脂質の代謝と結びつけて説明できる.窒素化合物の代謝について理解している.窒素化合物の代謝について理解していない.
評価項目3組織特異的代謝や代謝の細胞工学的応用について理解し,産業的な利用について説明できる.組織特異的代謝や代謝の細胞工学的応用について理解している.組織特異的代謝や代謝の細胞工学的応用について理解していない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
近年,代謝反応が分子レベルで理解されるようになり,またその膨大な知見が,網羅的にメタボロームとしてデータベース上に蓄積されつつある.この講義では,細胞工学に不可欠な主要な代謝経路について生化学に理解し,生体反応,酵素反応を化学的にとらえることにより,細胞工学への展開能力を高めることを目標とする.この科目は,企業・研究所で医薬品の研究や動物発生の研究に携わっていた教員が生化学について講義するものである.
授業の進め方・方法:
・すべての内容は学習・教育目標(B)<専門>(JABEE基準1.1(d)(2)(a))に対応する.
・授業は講義・聴講形式で行う.
・「授業計画」における各週の「到達目標」は、この授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>「授業計画」における「到達目標」の確認を後期中間試験,後期末試験で行う.「到達目標」に関する重みはおおむね同じである.合計点の60%の得点で,目標の達成を確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準>後期中間試験・学年末試験の結果の平均値を最終評価とする.但し,後期中間試験の評価で60点に達していない学生(無断欠席の学生を除く)については再試験を行い,再試験の成績が該当する期間の成績を上回った場合には,60点を上限として後期中間試験の成績を再試験の成績で置き換えるものとする.学年末試験については再試験を行わない.
<単位取得要件>学業成績で60点以上を習得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>3年次 基礎生物学および生物化学の基礎知識を十分に理解していること.
<備考>教科書以外に補助的にプリントを配布し,その内容を講義に含める.この講義はタンパク質化学,生物情報工学,遺伝子工学,生物化学工学,生物化学コース実験,生体材料工学,分子生命科学,生体機能工学,細胞情報科学の基礎となる.工場見学が本授業の曜日と重なった場合、脂質の代謝を1コマ分短縮する.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 代謝の全体像

1. 代謝の全体像を把握している
2週 解糖   
2. 糖の分解と解糖系が説明できる.

3週 糖新生  
3. 糖新生系が説明できる.
4週 クエン酸回路の概要         
4. クエン酸回路の概要が説明できる.
5週 脂質の代謝(1)             
5. 脂質の代謝について簡単に説明できる.
6週 脂質の代謝(2)            
上記5
7週 グリコーゲンの代謝 6. グリコーゲンの合成と分解が説明できる.
8週 中間テスト 7. これまでに学習した内容について説明できる.
4thQ
9週 電子伝達系     
8. ATPの大量生産系を説明できる.
10週 ペントースリン酸経路     

9. ペントースリン酸回路について説明できる.

11週 アミノ酸の代謝     
10. アミノ酸の代謝について簡単に説明できる.
12週 核酸の代謝 
11. 核酸の生合成と分解について簡単に説明できる.
13週 器官によって異なる代謝
12. 組織や器官の代謝の特徴を例示できる.
14週 葉緑体における化学反応                  
13. 光合成について説明できる.
15週 代謝から細胞工学へ-細胞融合・細胞への遺伝子導入- 14. 細胞融合・細胞への遺伝子導入について説明できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合10000000100
配点10000000100