到達目標
微分積分・微分方程式の理論の基礎となる解析学の知識を理解し,それに基づいて多変数の場合を含む微分積分の具体的な問題を解くことができ,大学編入学後に必要となる知識を体系的に身につける.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 1変数関数の微分・積分を理解し,応用問題を解くことができる. | 1変数関数の微分・積分の基本的な問題を解くことができる. | 1変数関数の微分・積分の基本的な問題を解くことができない. |
評価項目2 | 多変数関数の偏微分・重積分を理解し,応用問題を解くことができる. | 多変数の偏微分・重積分の基本的な問題を解くことができる. | 多変数関数の微分・積分の基本的な問題を解くことができない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
すでに一通り学習している微分積分学を大学理工系のテキストでより高い立場から見直し,一般の高等教育機関で求められている数学力を身につけてもらうのが授業のねらいである.1変数関数の微積分と多変数関数の微積分とからなる.
授業の進め方・方法:
この授業の内容は全て学習・教育到達目標(B)<基礎>及びJabee基準1の(2)(c)に対応する.
注意点:
<学業成績の評価方法および評価基準> 中間,期末の2回の試験の成績を60%, 小テストを20%,課題を20%として評価する.なお,再試験は実施しない.
<単位修得要件> 学業成績で60点以上を取得すること.
<自己学習> 授業で保証する学習時間と,予習・復習(定期試験のための学習を含む)に必要な標準的な学習時間の総計が45時間に相当する学習内容である.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲> 微分積分Ⅰ,微分積分Ⅱの内容は必要である.少なくとも,微分・積分の計算が確実であること.
<備考> 毎週、配布する予習課題を利用し授業までに予習を確実に実施してくること.演習は自発的に取り組むことができる工夫を授業毎に行うので意欲的に取り組むこと.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
関数の連続性と微分可能性 |
1. 関数の連続性と微分可能性について理解し,与えられた関数について調べることができる.
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2週 |
関数の微分,高次導関数とその利用 |
2.導関数,高次導関数の計算が確実にできる. 3.高次導関数を極値の判定やグラフの概形の決定に利用できる.
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3週 |
テイラーの定理 |
4.テイラーの定理を理解し,近似値や誤差の評価ができる.
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4週 |
不定形の極限 |
5.ロピタルの定理やランダウの記号を利用し,不定形の極限が計算できる.
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5週 |
級数と収束半径 |
6.級数の収束発散を調べることができる.
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6週 |
整級数展開 |
7.与えられた関数の整級数展開することができる.
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7週 |
様々な関数の積分Part 1 |
8. 三角関数や無理関数の有理式などの代表的な不定積分が計算出来る.
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8週 |
中間試験 |
上記1.~8.
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4thQ |
9週 |
様々な関数の積分Part 2,広義積分 |
9.広義積分の計算ができる. 上記8.
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10週 |
定積分の応用 |
10.積分を利用し,様々な曲線の長さ,平面図形の面積,回転体の表面積・体積を求めることができる.
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11週 |
2変数関数の極限・連続,偏微分と全微分 |
11. 2変数の極限や偏微分,全微分が理解でき,具体的な計算ができる.
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12週 |
高次偏導関数とテイラーの定理,2変数関数の極値 |
12.高次偏導関数を利用した様々な問題を解くことができる.
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13週 |
陰関数の微分,重積分と累次積分 |
13.累次積分を利用し,重積分を計算できる. 上記12.
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14週 |
重積分と変数変換 |
14.変数変換を利用し,重積分を計算できる.
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15週 |
立体の体積と曲面積 |
15.重積分の計算を利用し,様々な立体の体積や曲面積を求めることができる.
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 定期試験 | 小テスト | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 20 | 20 | 100 |
配点 | 60 | 20 | 20 | 100 |