技術者倫理入門

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 技術者倫理入門
科目番号 0097 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物応用化学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 参考図書:小出泰士『JABEE対応 技術者倫理入門』丸善 2010年。中村昌允『技術者倫理とリスクマネジメント 事故はどうして防げなかったのか?』オーム社、2012年。日本技術士会登録技術者倫理研究会監修. 田岡直規・水野朝夫・橋本義平『技術者倫理 日本の事例と考察 問題点と判断基準を探』丸善出版,2012年. その他授業中適宜指示する.
担当教員 松岡 信之

到達目標

1.技術者に求められる倫理観の概要と法律の基礎知識,安全性とリスクや知的財産権について理解できる.
2.技術者倫理における規範原則に従って,自らの考えを説明することができる.
3.自分の考えと他者の考えを比較して自らの回答を補強することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1技術者のなすことが,社会的実験であることを理解し,社会や自然に及ぼす影響や効果を応用的に認識する.技術者のなすことが,社会的実験であることを理解し,社会や自然に及ぼす影響や効果を基本的に認識する.技術者のなすことが,社会的実験であることを理解し,社会や自然に及ぼす影響や効果を認識できない.
評価項目2技術者はチームワークに配慮し,安全操業,リスクマネージメントが,どのようにすれば可能かを応用的に理解する.技術者はチームワークに配慮し,安全操業,リスクマネージメントが,どのようにすれば可能かを基本的に理解する.技術者はチームワークに配慮し,安全操業,リスクマネージメントが,どのようにすれば可能かを理解できない.
評価項目3法令の存在理由,その遵守の必然性を応用的に納得する.中でも製造物責任法を応用的に理解する. 法令の存在理由,その遵守の必然性を基本的に納得する.中でも製造物責任法を基本的に理解する. 法令の存在理由,その遵守の必然性を納得する.中でも製造物責任法をよく理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
技術者として社会生活を送る上で必要となる基礎知識や技術者はどうあるべきか等について色々な角度から講義し,参加者による議論を通して理解を深める.
授業の進め方・方法:
<授業の内容>
すべての内容は学習・教育到達目標(A)の<技術者倫理>とJABEE基準1.1(b)に相当する.
・授業は前半部分を講義形式で行う.講義中は集中して聴講する.
・授業は後半部分をディスカッションや発表形式で行う.自らの考えを積極的に述べる.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>下記授業計画の「到達目標」を網羅した中間試験と期末試験の点数と、授業への参加、発表を総合的に評価する.
<学業成績の評価方法および評価基準>中間試験と期末試験結果の平均値,授業中の発表や参加度の評価点を成績とする.試験60%,発表40%として,60点に達しない者には再試験を行う.再試験の結果が60点を上回った場合には,その成績を60点として置き換える.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>「政治・経済」「歴史Ⅰ・Ⅱ」「倫理・社会」で学んだ基礎知識が必要である.
<備考>授業の進め方は以下の通りとし,講義を行ったあとにディスカッションや発表を行うことで理解を深める.
パワーポイントを用いた講義(40分),個人あるいはグループによる調査・議論(20分),個人あるいはグループによる発表・討論(30分).

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 イントロダクション、技術者倫理を学ぶ意義 1.技術者が学ぶべき倫理の問題を理解できる.
2週 リスクマネジメント 2.事故の未然防止と事故への対処について理解できる.
3週 技術的判断と経営的判断① 3.技術的判断と経営的判断が異なることがあることを理解できる.
4週 技術的判断と経営的判断② 4.技術者が自らの判断を経営に反映するための行動について理解できる.
5週 説明責任① 5.技術についての情報開示と説明の重要性について理解できる.
6週 説明責任② 6.顧客からの情報をどのように扱うのかにういて理解できる.
7週 変更管理 7.条件の変更によって事故が起こる場合が多いことを理解できる.
8週 中間試験 1~7.これまでの学習内容を理解し,自ら記述できる.
4thQ
9週 試験の解説、ヒューマンエラーとその背景 8.ヒューマンエラーにはそれを起こす背景があることを理解できる.
10週 製造物責任① 9.製品は誤使用され事故が起きる可能性があることを理解できる.
11週 製造物責任② 10.製品の設計基準が変更された場合に事故が起きる可能性があることを理解できる.
12週 企業における技術者① 11.企業における技術者の特性について理解できる.
13週 企業における技術者② 12.企業における技術者の責任について理解できる.
14週 内部告発① 13.内部告発とは何かについて理解できる.
15週 内部告発② 14.内部告発基準と公益通報者保護法について理解できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学高分子化合物がどのようなものか説明できる。4
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。4
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。4
高分子の熱的性質を説明できる。4
重合反応について説明できる。4
重縮合・付加重合・重付加・開環重合などの代表的な高分子合成反応を説明でき、どのような高分子がこの反応によりできているか区別できる。4
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の反応を説明できる。4
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の特徴を説明できる。4

評価割合

試験レポート小テスト態度発表その他合計
総合評価割合60000400100
配点60000400100