生物応用化学実験

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 生物応用化学実験
科目番号 0120 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生物応用化学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:教科書:「生物応用化学基礎実験テキスト」生物応用化学科編,配布プリント参考書:「新版実験を安全に行うために」,「新版続実験を安全に行うために」化学同人編集部編(化学同人)
担当教員 下野 晃,山本 智代,淀谷 真也,未 定

到達目標

基礎化学実験に関する正しい実験操作法,原理,得られたデータに関する整理法を理解し,実験誤差に対する検討ができ,さらに得られた結果を論理的にまとめ,報告することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1基礎化学実験に関する実験操作法を十分理解し,実行できる.基礎化学実験に関する実験操作法を概ね理解し,実行できる.基礎化学実験に関する実験操作法を理解しておらず,実行できない.
評価項目2実験の原理,得られたデーターの整理法を十分に理解している.実験の原理,得られたデーターの整理法を概ねに理解している.実験の原理,得られたデーターの整理法を理解していない.
評価項目3得られた結果や実験誤差に関する検討や得られた結果に関して理論的にまとめ報告することが十分できる.得られた結果や実験誤差に関する検討や得られた結果に関して理論的にまとめ報告することが概ねできる.得られた結果や実験誤差に関する検討や得られた結果に関して理論的にまとめ報告することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この科目は,基礎的な化学反応,化学物質の取り扱い,化学系実験の基本操作及び基本測定を学び,また,基本的な実験記録法・報告書の作成法を体得することを目標としている.
授業の進め方・方法:
・前後期共に第1週~第15週までの内容はすべて,学習・教育到達目標(B)<基礎>に相当する.
・授業計画に記載のテーマについて,2人一組の班に分かれて実験を行う.
・「授業計画」における各週の「達成目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>下記授業計画の達成目標の4に関しては提出された作品で評価し,その他の項目は報告書の内容により評価する.評価に関するの各項目の重みは概ね同じである.満点の60%の得点で,目標の達成を確認する.
<学業成績の評価方法および評価基準>各実験テーマのレポートまたは作品(100点満点)の平均点で評価する.ただし,未提出レポートがある場合は原則的に学年末評価を行わない.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>化学の授業で学習する基礎的,基本的な内容.ただし必要な基礎知識はその都度解説する.
<レポート等>実験終了後,指定した期日までに実験レポート(ノート)を提出する. ただし独自のものに限る. 
<備考>ほぼ毎回,実験実習に入る前に10-30分程度の実験説明を行うのでクラスルームで待機している事.
実験室内では,必ず保護メガネ,実験衣,靴を着用する.実験中は実験経過や結果をできるだけ詳細に実験ノートに記入し,問題点や着想などもその都度控えておく.電卓を常に携帯する事.また,本実験は,2年生以降で履修する生物応用化学実験の基礎知識や技術を学ぶ科目である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス:種々の実験操作における注意事項(火傷,怪我,薬品の有毒性,廃液の取り扱い等),ガラス細工の解説  1. 種々の実験操作において怪我や火傷等の事故を起こさないための基礎的な心得を把握している.
2. 実験廃液,取り扱う薬品に関しての人体や環境に対する基礎的な注意事項を把握している.
2週 ガラスの切断,ガラス管の曲げ  3.ガラス細工における火傷,怪我に対する注意事項を把握している. 4. 実験器具に用いるガラスの種類を把握し,ガラスの切断,引き伸ばし,曲げなど基礎的なガラス細工法を体得している.
3週 ガラス管の曲げ,攪拌棒の作製  3.ガラス細工における火傷,怪我に対する注意事項を把握している. 4. 実験器具に用いるガラスの種類を把握し,ガラスの切断,引き伸ばし,曲げなど基礎的なガラス細工法を体得している.
4週 ガラス管の曲げ,攪拌棒の作製 3.ガラス細工における火傷,怪我に対する注意事項を把握している. 4. 実験器具に用いるガラスの種類を把握し,ガラスの切断,引き伸ばし,曲げなど基礎的なガラス細工法を体得している.
5週 実験に使用する代表的なガラス器具の洗浄法 5.代表的なガラス器具の正しい洗浄方法を把握している.
6週 常圧蒸留の原理と役割,実験装置の組み立て 6.常圧蒸留の原理と役割,装置の組み立てと操作法を把握している.
7週 常圧.蒸留操作 6.常圧蒸留の原理と役割,装置の組み立てと操作法を把握している.
8週 水蒸気蒸留装置の原理と役割, 実験装置組み立て 7.水蒸気蒸留の原理と役割,装置の組み立てと操作法を把握している
2ndQ
9週 水蒸気蒸留操作 7.水蒸気蒸留の原理と役割,装置の組み立てと操作法を把握している
10週 融点測定の原理と役割,装置の組み立て  8.融点測定操作の原理と役目,装置の組み立てと操作法を把握している.
11週 有機物質の融点測定 9.融点測定における物質の純度の比較法を理解している.
12週 混融測定による物質の純度の比較 9.融点測定における物質の純度の比較法を理解している.
13週 液量計(受け用,出し用液量計)の違い,各種液量計の取り扱い方の解説 10. 代表的な受け用,出し用液量計の取扱法を把握している.
14週 定められたモル濃度,重量%濃度の試薬の調整塩酸,水酸化ナトリウム水溶液の調製
11. 液量計を用いて定められたモル濃度の標準液が調整できる
15週 定められたモル濃度,重量%濃度の試薬の調整炭酸ナトリウム水溶液の調製
11. 液量計を用いて定められたモル濃度の標準液が調整できる
16週
後期
3rdQ
1週 pHの意味,各種pH指示薬に関する解説  12. 代表的なpH指示薬について把握している.
2週 万能pH試験紙等による身の回りの物質のpH測定 13. 万能pH試験紙によるpHの測定法を把握している
3週 調整した試薬のpH測定, 酸塩基混合によるpH変化の測定 14. 中和滴定曲線に関する基礎知識,基礎操作を把握している.
4週 鉄イオンの性質 15. 鉄,銅イオンの各種試薬との反応や代表的な性質を理解している.
5週 銅イオンの性質 15. 鉄,銅イオンの各種試薬との反応や代表的な性質を理解している.
6週 硫酸銅の合成(金属銅の硝酸への溶解) 16. 硫酸銅・5水和物の代表的な性質を理解している.
7週 硫酸銅の合成(緑青の合成) 17. 金属銅からの硫酸銅の合成法を把握している.
8週 硫酸銅の合成(硫酸銅の合成) 17. 金属銅からの硫酸銅の合成法を把握している.
4thQ
9週 硫酸銅の合成(硫酸銅の再結晶操作,収率計算) 17. 金属銅からの硫酸銅の合成法を把握している.
10週 石鹸・洗剤の合成 (石鹸,洗剤の解説 18. 石鹸と洗剤の違いを理解している.
11週 石鹸の合成 19. 石鹸および洗剤の合成法を把握している.
12週 洗剤の合成 19. 石鹸および洗剤の合成法を把握している.
13週 エステルの合成の解説  20. 代表的なエステルの合成法を理解している.
14週 エステルの合成 20. 代表的なエステルの合成法を理解している.
15週 エステルの合成 20. 代表的なエステルの合成法を理解している.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

作品(ガラス細工)レポート合計
総合評価割合1189100
配点1189100