生物化学コース実験

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 生物化学コース実験
科目番号 0121 科目区分 専門 / コース必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 生物応用化学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 6
教科書/教材 教科書:生物化学実験テキスト
担当教員 山口 雅裕

到達目標

遺伝子工学およびタンパク質工学関連の専門的技術を習得しており,実験ノートを正しく記載し,正確なレポートが作成でき,実験の解析結果を正しく解釈できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1遺伝子クローニングを行い,原理について理解し,それを論理的にレポートにまとめられる.遺伝子クローニングを行い,原理について理解している.遺伝子クローニングを行ったが,原理について理解していない.
評価項目2遺伝子の発現解析を行い,原理について理解し,それを論理的にレポートにまとめられる.遺伝子の発現解析を行い,原理について理解している.遺伝子の発現解析を行ったが,原理について理解していない.
評価項目3タンパク質の発現解析を行い,原理について理解し,それを論理的にレポートにまとめられる.タンパク質の発現解析を行い,原理について理解している.タンパク質の発現解析を行ったが,原理について理解していない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
細胞工学,生物化学工学,蛋白質工学などの分野が工業化の中に組み込まれ生物機能を広範に利用する産業が確立されている.本実験はその基本技術となる遺伝子工学および生物化学工学関連技術の習得を目的としている.
授業の進め方・方法:
・すべての内容は学習・教育目標(B)<専門>,JABEE基準1の(1)の(d)(2)a)に相当する.
・授業は実習形式で行う.
・「授業計画」における各週の「到達目標」は、この授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>「授業計画」における「到達目標」の確認をレポートで行う.「到達目標」に関する重みはおおむね同じである.
<学業成績の評価方法および評価基準>各実験操作の意味を理解した上で行えているかの評価をノート等を通じて行いこれを14%,与えられた実験テーマのレポートの評価を86%として100点満点で評価する.
<単位取得要件>学業成績で60点以上を習得すること.
<あらかじめ分子生物学および並行して開講される遺伝子工学の授業を深く理解すること.また,微生物学,分子生物学,細胞工学,生物化学工学の基礎知識を十分に理解していること..
<備考>各実験操作の意味についてきちんと理解すること.この実習は専攻科で履修する分子生命科学,生体機能工学,細胞情報科学で扱う範囲へ発展する内容を含んでいる.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業の概要:ガイダンスと 遺伝子組換え安全講習,実験室の安全性,使用機器説明,実験準備

1. 一般的な生物実験、及び組換えDNAを作製する実験を実施する際の安全対策を理解している.
2週 RNAの抽出と定量,cDNAの合成
2. 核酸の精製方法の各過程についてその原理を理解している.
3週 PCR法による核酸の増幅,電気泳動,ゲルからの回収
3. PCR法の原理とその操作方法について説明できる.

4週 ライゲーション,コンピテントセルの作製と形質転換
4. ライゲーションの原理、コンピテントセルの特徴を理解しており、正しく扱える.
5週 形質転換細胞の解析(ミニプレップ解析)とその保存
5. プラスミドの精製方法についてその原理を理解している.
6週 抽出したプラスミドのシークエンス反応
6. ジデオキシ法によるDNA塩基配列決定法の原理とその操作方法について説明できる
7週 シークエンスデータの解析 7. シークエンスデータから配列の解析ができる
8週 実験のまとめとレポートの作成

8. 行った範囲の実験について適切なレポートが作成できる
2ndQ
9週 RNAプローブの作製
9. in vitro RNA合成について理解している
10週 ノーザンブロット・RNAの抽出と定量 
10. ノーザンブロットの原理を理解しており、mRNAの発現を解析できる
11週 ノーザンブロット・泳動とブロット
上記10
12週 ノーザンブロット・ハイブリと発色
上記10
13週 タンパク質の抽出と電気泳動
11. タンパク質の抽出法、SDS-PAGEによる分離について理解している
14週 ウエスタンブロティングによるタンパク質の検出
11. ウエスタンブロットの原理を理解しており、タンパク質発現を解析できる
15週 実験のまとめ,後片付け 12. 行った範囲の実験について適切なレポートが作成できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合01000000100
配点01000000100