物理Ⅳ

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 物理Ⅳ
科目番号 0133 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 4
開設学科 生物応用化学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「新編 物理学」藤城敏幸 東京教学社
担当教員 三浦 陽子

到達目標

古典力学および電磁気学の基礎を理解し,それらに関連した諸物理量を求めるために数学的知識に基づいて問題を式に表すことができ,解を求めることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1古典力学に関する微積分を用いた応用問題を解くことができる.古典力学に関する微積分を用いた基本問題を解くことができる.古典力学に関する微積分を用いた基本問題を解くことができない.
評価項目2電磁気学に関する微積分を用いた応用問題を解くことができる.電磁気学に関する微積分を用いた基本問題を解くことができる.電磁気学に関する微積分を用いた基本問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物理は自然界の法則,原理を学ぶ学問であり,専門科目を学ぶための重要な基礎科目である.本講義では,微分,積分,ベクトルを使い,大学程度の物理を学ぶ.古典力学および電磁気学を学ぶ.
授業の進め方・方法:
・第1週~第30週までの内容はすべて,学習・教育到達目標(B)<専門>に相当する.
・授業は講義形式で行う.講義中は集中して聴講する.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>下記授業計画の「到達目標」を網羅した問題を2回の中間試験,2回の定期試験で出題し,目標の達成度を評価する.達成度評価における各「知識・能力」の重みは概ね均等とする.必要に応じ演習課題の提出を求める.各試験と課題の評価結果が百点法で60点以上の場合に目標の達成とする.
<学業成績の評価方法および評価基準>前期中間,前期末,後期中間,学年末の4回の試験の平均点を学業成績とする.ただし、それぞれの試験には演習課題の評価を最大で20%まで加味する.学年末試験を除く定期試験で60点を取得できない場合には,再試験を行う場合がある(演習課題を含め60点を上限として評価する).
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>3年生までに習った数学および「物理Ⅰ」「物理Ⅱ」「物理Ⅲ」の学習が基礎となる教科である.
<レポート等>演習課題を課す.
<備考>本教科は後に学習する物理学特論(専攻科)の基礎となる教科である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 変位・速度・加速度 1.質点の位置を表記でき,速度,加速度を求めることができる.
2週 ニュートンの運動三法則 2.与えられた条件下において適切な運動方程式を記述できる.
3週 抵抗を受ける運動 上記2
4週 単振動の基本 上記2
5週 単振動の応用、減衰振動 上記2
6週 仕事と運動エネルギー 3.仕事と運動エネルギーの関係から諸物理量を求めることができる.
7週 保存力とポテンシャル、万有引力 上記3
8週 前期中間試験 これまでに学習した内容を説明し,諸量を求めることができる.
2ndQ
9週 力積と運動量 4.運動量や角運動量の関係から諸物理量を求めることができる.
10週 運動量の保存、重心運動と相対運動 上記4
11週 質点系の角運動量と運動エネルギー 上記4
12週 剛体にはたらく力と力のモーメント 5.並進と回転におけるつり合い式や運動方程式を記述でき,関連する諸物理量を求めることができる.
13週 固定軸の周りの剛体の運動 上記5
14週 慣性モーメントの求め方 6.慣性モーメントを求めることができる.
15週 剛体の平面運動 上記6
16週
後期
3rdQ
1週 クーロンの法則と電場 7.クーロン力と電場を理解し,諸量を計算できる.
2週 ガウスの法則 上記7
3週 電位 8.電位と電気容量を理解し,諸量を計算できる.
4週 導体の静電的性質,電気容量 上記7
5週 静電エネルギー,誘電体 上記7
6週 電流と電気抵抗 9.電流と起電力を理解し,諸量を計算できる.
7週 ジュール熱,キルヒホッフの法則 上記9
8週 後期中間試験 これまでに学習した内容を説明し,諸量を求めることができる.
4thQ
9週 磁場、磁性体、ローレンツ力 10.磁場と電流の関係を理解し,諸量を計算できる.
10週 電流のつくる磁場 上記10
11週 電流が磁場から受ける力 上記10
12週 電磁誘導 11.電磁誘導と交流を理解し,諸量を計算できる.
13週 自己誘導と相互誘導 上記11
14週 交流、電気振動 上記11
15週 変位電流、マクスウェルの方程式、電磁波 上記11
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
物体に作用する力を図示することができる。3
力の合成と分解をすることができる。3
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3
慣性の法則について説明できる。3
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3
運動方程式を用いた計算ができる。3
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3
運動の法則について説明できる。3
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3
最大摩擦力に関する計算ができる。3
動摩擦力に関する計算ができる。3
仕事と仕事率に関する計算ができる。3
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力のモーメントを求めることができる。3
角運動量を求めることができる。3
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3
重心に関する計算ができる。3
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3
電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。3
電場・電位について説明できる。3
クーロンの法則が説明できる。3
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。3
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。3
ジュール熱や電力を求めることができる。3

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合80200000100
配点80200000100