遺伝子工学

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 遺伝子工学
科目番号 0231 科目区分 専門 / (生)コース必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物応用化学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「基礎から学ぶ遺伝子工学」第2版 田村 隆明 著(羊土社)
担当教員 山口 雅裕

到達目標

遺伝子工学実験の解析結果を解釈できるような遺伝子の単離・解析の方法論についての基礎的および専門知識を習得している.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1核酸の構造や,遺伝子工学に利用する酵素の性質について理解し、実験に応じた適切な酵素を選択できる.核酸の構造や,遺伝子工学に利用する酵素の性質について理解している.核酸の構造や,遺伝子工学に利用する酵素の性質について理解していない.
評価項目2遺伝子クローニング・発現解析の流れを理解しており,それぞれの方法の特徴を説明できる.遺伝子クローニング・発現解析の流れを理解している.遺伝子クローニング・発現解析の流れを理解していない.
評価項目3遺伝子改変生物やその取り扱いについて理解しており,実験の時に取るべき拡散防止措置を説明できる.遺伝子改変生物やその取り扱いについて理解している.遺伝子改変生物やその取り扱いについて理解していない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
遺伝子工学は,生命現象を解明しようとする生命科学の根幹を支える分野であり,生命現象を利用した工学の基礎となるものである.この授業では,遺伝子工学の基本的技術を学ぶとともに,これらの技術から明らかとなる知見や工学的利用についても学習していく.この科目は,企業・研究所で医薬品の研究や動物発生の研究に遺伝子工学的手法を用いて携わっていた教員が、遺伝子工学の理論について講義形式で行うものである.
授業の進め方・方法:
・すべての内容は学習・教育目標(B)<専門> に対応する.
・授業は講義・聴講形式で行う.
・「授業計画」における各週の「到達目標」は、この授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>「授業計画」における「到達目標」の確認を前期末試験と課題レポートで行う.「到達目標」に関する重みはおおむね同じである.合計点の60%の得点で,目標の達成を確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準>前期中間試験と前期末試験で評価する.中間試験を50%・期末試験を50%として評価する.前期末試験に関しては,当該授業を無断欠席した学生を除き,60点に満たなかった学生に対し再試験を行う.再試験の得点が60点以上であれば、再試験の得点を60点とする。前期末試験については,60点に達しておらず、かつ総合成績が60点に達していない学生(無断欠席の学生を除く)については再試験を行い,本試験の成績を上回った場合は、総合成績の上限を60点として成績を置き換える.ただしこの場合も,再試験の点数を61点以上とすることはない.
<単位取得要件>学業成績で60点以上を習得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>分子生物学(4年),微生物学Ⅱ(4年),細胞工学(4年)の基礎知識を十分に理解していること.
<備考>この講義は分子生命科学,生体機能工学の基礎となる.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 核酸の構造と性質

1. DNAやRNAの構造と働きを理解している.
2週 遺伝子工学と酵素(1)
2. 遺伝子工学で用いられる各種酵素(特に制限酵素)について理解している.

3週 mRNAからcDNAの合成とPCR法の原理
3. PCR法の原理を理解している.
4週 遺伝子工学と酵素(2)
4. 遺伝子工学で用いられる各種酵素(特に制限酵素以外の酵素)について理解している.

5週 プラスミドとファージ
5. プラスミドとファージの性質を理解している.
6週 宿主とベクター(1)
6. ベクターの性質と、それに対応する宿主について理解している.
7週 宿主とベクター(2) 上記6
8週 組換えDNAの作製と細胞への導入 7. 組換えDNAの作製と細胞への導入法を理解している.
2ndQ
9週 遺伝子クローニング

8. 遺伝子クローニングについて説明できる
10週 核酸の抽出
9. 各種の核酸抽出法を説明できる.

11週 塩基配列の決定
10. 塩基配列の決定法について概要を説明できる.
12週 ハイブリダイゼーション(1)
11. 各種ハイブリダイゼーション法について理解している.
13週 ハイブリダイゼーション(2)
上記11
14週 トランスジェニックアニマル
12. 個体への遺伝子導入法と主なトランスジェニックアニマルについて説明できる.
15週 遺伝子工学の安全性 13. 組換え体および遺伝子の安全な取り扱いを理解している.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合10000000100
配点10000000100