生体材料工学

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 生体材料工学
科目番号 0234 科目区分 専門 / (生)コース必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物応用化学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書: 使用しない.配布資料,参考書:「安心・安全・信頼のための抗菌材料」HACCP対応抗菌環境福祉材料開発研究会編(米田出版),「医薬理工の異分野融合研究から見えたナノバイオの未来」東京大学ナノバイオ・インテグレーション研究拠点(株式会社エクスナレッジ),「生体機能材料学」赤池敏宏著(コロナ社)
担当教員 今田 一姫

目的・到達目標

生体の組織構造と生体が示す反応を理解したうえで生体材料工学に関する基本的事項を身に付ける.生体材料の特性と生体へ移植したりする活用法について理解し,新しい生体材料を開発できる専門知識を身に付ける.さらに生体模倣を理解してバイオテクノロジーを用いた生体材料の創造ができる専門知識を身に付ける.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各種生体材料の特性を説明できる.生体材料にはどのようなものがあるか説明できる.生体材料にはどのようなものがあるか説明できない.
評価項目2生体材料と生体の相互作用から、生体材料に求められる特性を説明できる.生体材料と生体の相互作用について説明できる.生体材料と生体の相互作用について説明できない.
評価項目3生体材料として用いる細胞について説明できる.細胞を生体材料として用いる例を挙げることができる.細胞を生体材料として用いる例を挙げることができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
生体材料工学は医療・福祉分野において使用される素材について医学・工学の間で学際的に研究開発を行い,得られた成果を社会に還元していく使命を持っている.この分野で取り扱う生体材料は人の体内へ移植する人工物や素材のことを指し,主として金属やセラミックス,プラスチックである.本授業では,これらの他に生体高分子も素材の1つに加え,生体材料の性質や生体との相互作用,活用法について学ぶ.さらに今後発展することが期待される新分野の1つであるナノ工学の素材とこれによって創生された生体デバイスや化学デバイスについて学び,生物や化学が創り出す新しい素材工学の知識を習得する.
授業の進め方と授業内容・方法:
・すべての授業内容は,学習・教育到達目標(B)<専門>に相当する.
・授業は講義形式で行う.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で修得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>「知識・能力」1~10の確認を前期中間試験・前期末試験で行う.1~10に関する重みは同じである.合計点の60%の点数を得ることによって目標の達成が確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準>後期中間・学年末の2回の平均点を最終評価とする.ただし,後期中間試験が60点に達していない学生には再試験を行い,再試験の成績が当該試験の成績を上回った場合には,60点を上限として該当する試験の成績を再試験の成績で置き換えるものとする.ただし中間試験を無断欠席した学生には再試験を実施しない.なお,当該試験の平均点の40%以上の成績であることならびに当該試験の実施日までに出された課題のレポートを全て提出していなければ,当該試験の再試験を受けることができないものとする.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を習得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>本教科の学習には,微生物学Ⅱ,分子生物学,細胞工学,生物化学工学の習得が必要である.
<自己学習>授業で保証する学習時間と,予習・復習(中間試験,定期試験のための学習も含む)及びレポート作成に必要な標準的な学習時間の総計が45時間に相当する学習内容である.
<注意事項>各週の授業でキーワードをあげるので,これらについて理解しておく必要がある.本教科は後に学習する生体機能工学(専攻科)の基礎となる教科である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容・方法 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 生体材料の基礎 1. 生体材料とは何か,例を挙げて説明し,分類できる.生体材料の基本条件を説明できる.
2週 生体組織の特徴 2. 生体の階層構造について説明できる.細胞の接着,組織,器官について説明できる.
3週 生体材料に対する生体反応(1)血栓形成反応 3. 血栓形成反応とそれを防止策について説明できる.
4週 生体材料に対する生体反応(2)免疫反応と炎症反応 4. 免疫細胞の種類と役割を説明できる.補体と抗体の働きを説明できる.炎症反応を説明できる.
5週 生体材料に対する生体反応(3)異物除去と解毒反応 5. 生体の異物除去機構について説明できる.解毒反応を説明できる.
6週 生体材料の種類
バイオメタルの特性
6. 生体材料の種類と各材料の特性について説明できる.
7. 生体用金属材料の例を挙げ,特性や利用例,生体適合性と生体安全性の評価法について説明できる.
7週 バイオメタルの生体適合性と生体安全性 上記7.
8週 中間試験
4thQ
9週 中間試験の解説
バイオセラミックスの特性
7. 生体用セラミックス材料の例を挙げ,特性や利用例を説明できる.
10週 バイオセラミックスの生体適合性 上記7.
8. 生体用セラミックス材料と生体の相互作用について説明し,これに基づいて分類できる.
11週 各種高分子材料の特性 9. 生体用高分子材料の例を挙げ,特性や利用例を説明できる.生体用高分子材料を分類できる.
12週 高分子材料の生体適合性 上記9.
13週 生体模倣と生体機能の実現 10. 生体模倣について説明できる.臓器・器官の機能と人工臓器の設計について説明できる.
14週 生体材料としての生体物質と細胞 11. 生体物質・細胞を利用したハイブリッド化や再生医療について説明できる.幹細胞の利用と3Dバイオプリンティングについて説明できる.
15週 機能性材料のデザイン 上記11.
12. 生体物質や有機材料を用いた新しい機能性材料の例を挙げて説明できる.
16週

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
配点100100