物理

科目基礎情報

学校	鈴鹿工業高等専門学校	開講年度	2018
授業科目	物理
科目番号	0020	科目区分	一般 / 必修
授業形態	授業	単位の種別と単位数	履修単位: 2
開設学科	材料工学科	対象学年	1
開設期	通年	週時間数	2
教科書/教材	教科書：「物理基礎」高木堅志郎・植松恒夫編（啓林館），参考書：「フォローアップドリル物理基礎」（数研出版），「センサー総合物理」（啓林館）
担当教員	丹波 之宏

到達目標

力学（及び熱力学の初歩）に関連する物理量を取り扱って必要な計算ができる．

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	物体の運動（速度，加速度，落体の運動）に関する応用的な問題を解くことができる．	物体の運動（速度，加速度，落体の運動）に関する基本的な問題を解くことができる．	物体の運動（速度，加速度，落体の運動）に関する基本的な問題を解くことができない．
評価項目2	力と運動（力，運動の法則，様々な力と運動）に関する応用的な問題を解くことができる．	力と運動（力，運動の法則，様々な力と運動）に関する基本的な問題を解くことができる．	力と運動（力，運動の法則，様々な力と運動）に関する基本的な問題を解くことができない．
評価項目3	仕事とエネルギーに関する応用的な問題を解くことができる．	仕事とエネルギーに関する基本的な問題を解くことができる．	仕事とエネルギーに関する基本的な問題を解くことができない．
評価項目4	熱とエネルギーに関する応用的な問題を解くことができる．	熱とエネルギーに関する基本的な問題を解くことができる．	落体の運動に関する基本的な問題を解くことができない．熱とエネルギーに関する基本的な問題を解くことができない．

教育方法等

概要:

　物理は，自然の仕組みを調べる学問の基礎として大切であるが，またその応用として専門技術の理解にも必要なものである．中学校の理科では，自然の仕組みを言葉の説明を通して理解してきた．この授業では，自然を理解するときに数式を使い計算を通して行うという物理学本来の方法を学ぶ．この方法は，専門科目の理解の方法とも一致するので早くなれて欲しい．
　具体的には，物理学の中でも，基礎となる力学の「速度」，「加速度」からはじめ「力」，「運動の法則」，「力学的エネルギー」等を学ぶ．１年生では，数学の進度の関係から運動は，一直線の運動のみを学ぶ．平面上の運動については，２年生になってから学ぶ．

授業の進め方・方法:

・前後期共に第１週～第１５週までの内容はすべて，学習・教育目標（Ｂ）＜基礎＞に相当する．
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする．

注意点:

＜到達目標の評価方法と基準＞下記授業計画の「到達目標」を網羅した問題を２回の中間試験，２回の定期試験で出題し，目標の達成度を評価する．授業計画の「到達目標」に関する重みは概ね均等とする．ただし，基本概念及び基本法則に関する計算は繰り返し用いられるので，必然的にその重みは大きくなる．試験問題のレベルは高等学校程度である．評価結果が６０点以上の場合に目標の達成とする．
＜学業成績の評価方法および評価基準＞前期中間・前期期末・後期中間・学年末の4回の試験またはそれに代わる再試験（上限60点，各試験につき1回限り）の結果に，毎回の宿題（1回につき1点）および長期休みの宿題（30点満点）の評価を合計して，それを4で割ったものを学業成績の総合評価とする．
＜単位修得要件＞学業成績で60点以上を取得すること．
＜あらかじめ要求される基礎知識の範囲＞中学数学の知識は十分に身に付けた上で臨むこと．
＜レポート等＞平常および長期休みの課題がある．
＜備考＞勉強の仕方：基本的に，教科書にしたがって授業は行われる．授業が終わったら，自宅で，教科書の内容を復習する．問題集の習った範囲の例題，問題等を解いて理解を確実にするとよい．物理は，自分で考え理解することが大切である．すぐ答えを見ないで，自分の力で考え解いてみる力を養うように努力する．本科目は後に学習する「応用物理Ⅰ・Ⅱ」の基礎となる科目である．

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	授業内容の説明,有効数字の説明	１．有効数字を理解している．
		2週	速さ、速度，速度の合成	２．１次元ベクトルの範疇において速度を理解している．
		3週	相対速度，等速直線運動	３．相対速度、等速直線運動について理解している．
		4週	加速度，等加速度直線運動	４．加速度、等加速度直線運動（加速度が正の場合）について理解している．
		5週	加速度が負の運動	５．加速度が負の場合の等加速度直線運動について理解している．
		6週	落体の運動（自由落下）	６．自由落下について理解している．
		7週	落体の運動（鉛直投射）	７．鉛直投射について理解している．
		8週	前期中間試験	８．これまでに学習した内容について理解している．
	2ndQ
		9週	ベクトル	９．ベクトルについて理解している．
		10週	力の表わし方，フックの法則，力の合成と分解	１０．力をベクトルとして理解している．またフックの法則について理解している．
		11週	力のつり合い，作用・反作用の法則	１１．力のつり合いと作用・反作用の違いについて理解している．
		12週	慣性の法則，運動の法則	１２．ニュートンの第一法則及び第二法則について理解している．
		13週	重力と質量，運動の三法則，単位と次元	１３．重力と質量の違いについて理解している．
		14週	運動方程式の応用（糸でつるした物体の運動）	１４．糸でつるした物体系について運動方程式を適用できる．
		15週	運動方程式の応用（連動した２物体の運動）	１５．連動した２物体系について運動方程式を適用できる．
		16週
後期
	3rdQ
		1週	摩擦力（水平方向）	１６．水平方向の摩擦力を含む物体系について運動方程式を適用できる．
		2週	摩擦力（斜面方向）	１７．斜面方向の摩擦力を含む物体系について運動方程式を適用できる．
		3週	圧力と浮力	１８．圧力と浮力について理解している．
		4週	空気抵抗がはたらく運動	１９．空気抵抗がはたらく系について運動方程式を適用できる．
		5週	仕事	２０．仕事について理解している．
		6週	運動エネルギー	２１．運動エネルギー及び運動エネルギー変化と仕事の関係を理解している．
		7週	位置エネルギー	２２．位置エネルギーについて理解している．
		8週	後期中間試験	２３．後期に入ってからの学習内容について理解している．
	4thQ
		9週	力学的エネルギー保存の法則（その１）	２４．比較的単純な系において力学的エネルギー保存の法則を適用できる．
		10週	力学的エネルギー保存の法則（その２）	２５．応用系において力学的エネルギー保存の法則を適用できる．
		11週	保存力と力学的エネルギーの保存	２６．力学的エネルギー保存の法則を適用できない系について理解している．
		12週	熱と温度	２７．熱と温度の違いについて理解している．
		13週	熱量	２８．熱量保存の法則を適切に取り扱うことができる．
		14週	熱の利用	２９．熱をエネルギーの一種として理解している．
		15週	まとめ	３０．後期中間試験以降の内容について理解している．
		16週

評価割合

	試験	課題	相互評価	態度	発表	その他	合計
総合評価割合	70	30	0	0	0	0	100
配点	70	30	0	0	0	0	100