日本文学

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 日本文学
科目番号 0053 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 材料工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:石谷春樹編「日本近代文学選 増補版」(アイブレーン),プリント教材,参考書:「五訂版漢字とことば 常用漢字アルファ」(桐原書店),本校指定の電子辞書.
担当教員 久留原 昌宏

到達目標

社会人としての日本語の理解力・表現力を備え,近現代の日本文化全般に親しむことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1応用的な社会人としての日本語の理解力を備えている.基本的な社会人としての日本語の理解力を備えている.社会人としての日本語の理解力を備えていない.
評価項目2応用的な社会人としての日本語の表現力を備えている.基本的な社会人としての日本語の表現力を備えている.社会人としての日本語の表現力を備えていない.
評価項目3応用的な近現代の日本文化全般に親しむことができる.基本的な近現代の日本文化全般に親しむことができる.近現代の日本文化全般に親しむことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 国語ⅠA・ⅠB・Ⅱの学習を受けて,3年生では,さらに日本語で書かれたさまざまな文章(小説・随想・評論・詩歌等)の読解を通して,社会人として必要な日本語の理解力,および日本語による表現力を身につけさせたい.
授業の進め方・方法:
・すべての内容は学習・教育目標(A)の〈視野〉および(C)の〈発表〉に対応する
・授業は講義・演習形式で行う。講義中は集中して聴講する。
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする。
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
「知識・能力」1~13を網羅した問題を,1回の中間試験・2回の定期試験と小テスト・提出課題・口頭発表等で出題し,目標の達成度を評価する.達成度評価における各「知識・能力」の重みは概ね均等とする.合計点の60%の得点で,目標の達成を確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準>
前期末・後期中間・学年末試験の平均点を45%,小テストの結果を20%,提出課題・口頭発表等の結果を35%として評価する.原則として,前期末・後期中間・学年末試験ともに再試験を行わないが,学年末試験については,必要に応じて再試験を実施する場合がある。
<単位修得要件>
与えられた課題レポート等をすべて提出し,前期末・後期中間・学年末の3回の試験,課題,小テストにより,学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>
本教科は,「国語ⅠA」「国語ⅠB」「国語Ⅱ」の学習が基礎となる教科である.
<レポートなど>
理解を助けるために,随時演習課題を与え,提出させる.また休業中の宿題として,課題図書による読書体験記を執筆させ,提出させる.さらに、「常用漢字アルファ」に基づき,漢字小テストを実施する.
<備考>授業中は学習に集中し,内容に対して積極的に取り組むこと.出された課題は期限を守り,必ず提出すること.
なお,第2学年に引き続き,文部科学省認定の「漢字能力検定試験」への積極的な取り組みを奨励する.なお,本教科は後に学習する「言語表現学Ⅰ・Ⅱ」「文学概論Ⅰ・Ⅱ」等の基礎となる科目である.


授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 本授業の概容および学習内容の説明
随想 最初のペンギン(茂木健一郎)①
1.スピーチや討論などを行い,自分の意見を公の言葉で表現することができる.
2.学習したことを踏まえ,相手に説得力をもって自分の言いたいことを伝える読書体験記・小論文等を書くことができる.
3.「常用漢字アルファ」に基づき,漢字小テストを年間6回程度実施し,社会人として必要な漢字・語彙力を習得している.
4.随想・評論の今日的な表現に使われる漢字・語句について,正確な読み書きと用法を習得している.
5.随想・評論について,作者の意図を理解し,論理の展開を把握することができる.
6.随想・評論について,各段落,および全体の要旨をまとめることができる.
2週 随想 最初のペンギン(茂木健一郎)② 上記1~6に同じ.
3週 小説 山月記(中島敦)① 上記1~3に同じ.
7.小説の文学的な表現に使われる漢字・語句について,正確な読み書きと用法を習得している.
8.小説について,文学史的知識を身につけ,作品が書かれた時代背景を理解することができる.
9.小説のあらすじを把握し,登場人物の心情・行動を理解することができる.
4週 小説 山月記(中島敦)② 上記1~3,7~9に同じ.
5週 小説 山月記(中島敦)③ 上記1~3,7~9に同じ.
6週 小説 山月記(中島敦)④ 上記1~3,7~9に同じ.
7週 小説 山月記(中島敦)⑤
上記1~3,7~9に同じ.
8週 小説 山月記(中島敦)⑥
読書体験記の書き方
上記1~3,7~9に同じ.
2ndQ
9週 詩 道程(高村光太郎)① 上記1~3に同じ.
10.詩歌について,文学史的知識を身につけ,作品が書かれた時代背景を理解することができる.
11.詩歌作品の文学的な表現に使われる漢字・語句について,正確な読み書きと用法を習得している.
12.詩歌について,作者の意図を理解し,表現技巧を把握することができる.
13.詩歌について,鑑賞能力を養い,自分の感想を文章にまとめることができる.
10週 詩 道程(高村光太郎)② 上記1~3,10~13に同じ.
11週 評論 日本文化の雑種性(加藤周一)① 上記1~6に同じ.
12週 評論 日本文化の雑種性(加藤周一)② 上記1~6に同じ.
13週 評論 日本文化の雑種性(加藤周一)③ 上記1~6に同じ.
14週 評論 日本文化の雑種性(加藤周一)④ 上記1~6に同じ.
15週 評論 日本文化の雑種性(加藤周一)⑤
前期末までの復習
上記1~6に同じ.
上記1~6,10~13の学習内容を理解している.
16週
後期
3rdQ
1週 前期末試験の解説と総括
評論 コンクリートの時代(隈 研吾)①
上記1~6に同じ.
2週 評論 コンクリートの時代(隈 研吾)② 上記1~6に同じ.
3週 評論 コンクリートの時代(隈 研吾)③ 上記1~6に同じ.
4週 評論 コンクリートの時代(隈 研吾)④ 上記1~6に同じ.
5週 木に花咲き ― 短歌十五首 ① 上記1~3,10~13に同じ.
6週 木に花咲き ― 短歌十五首 ② 上記1~3,10~13に同じ.
7週 木に花咲き ― 短歌十五首 ③
後期中間までの復習
上記1~3,10~13に同じ.
8週 後期中間試験 上記1~6,10~13について理解し,説明することができる.
4thQ
9週 後期中間試験の解説と総括
小説 こころ(夏目漱石)①
上記1~3,7~9に同じ.
10週 小説 こころ(夏目漱石)② 上記1~3,7~9に同じ.
11週 小説 こころ(夏目漱石)③ 上記1~3,7~9に同じ.
12週 小説 こころ(夏目漱石)④ 上記1~3,7~9に同じ.
13週 小説 こころ(夏目漱石)⑤ 上記1~3,7~9に同じ.
14週 小説 こころ(夏目漱石)⑥ 上記1~3,7~9に同じ.
15週 小説 こころ(夏目漱石)⑦
学年末までの復習
年間授業のまとめ(アンケート)
上記1~3,7~9に同じ.
上記1~13の学習内容を理解している.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3

評価割合

試験小テスト課題・発表ノート提出合計
総合評価割合45202510100
配点45202510100