高分子化学

科目基礎情報

学校	鈴鹿工業高等専門学校	開講年度	2017
授業科目	高分子化学
科目番号	0060	科目区分	専門 / 必修
授業形態	授業	単位の種別と単位数	履修単位: 1
開設学科	材料工学科	対象学年	4
開設期	前期	週時間数	2
教科書/教材	教科書：「入門新高分子化学」　大澤善次郎著　（裳華房）および配付資料，参考書：入門高分子材料設計（高分子学会編，共立出版），高分子材料概論（鴨川昭夫，五十嵐哲共著，森北出版）
担当教員	下古谷 博司

到達目標

1.高分子化合物とはどのようなものかを理解し，代表的な高分子化合物の種類や性質について説明できる．
2.高分子化合物の分子量と分子量分布を理解し，高分子化合物の多分散性について説明できる．
3.高分子化合物の各種構造を理解し，その構造に由来する性質について説明できる．

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	代表的な高分子化合物の種類や性質を理解し，高分子化合物の設計に応用できる．	代表的な高分子化合物の種類や性質を理解し，高分子化合物について説明できる．	代表的な高分子化合物の種類や性質を理解できず，高分子化合物について説明できない．
評価項目2	高分子化合物の分子量と分子量分布を理解し，高分子化合物の設計に応用できる．	高分子化合物の分子量と分子量分布を理解し，高分子化合物の多分散性について説明できる．	高分子化合物の分子量と分子量分布を理解できず，高分子化合物の多分散性について説明できない．
評価項目3	高分子化合物の各種構造および由来する性質を理解し，高分子化合物の設計に応用できる．	高分子化合物の各種構造および由来する性質を理解し，高分子化合物について説明できる．	高分子化合物の各種構造および由来する性質を理解できず，高分子化合物について説明できない．

教育方法等

概要:

高分子化学は，プラスチックで代表される有機材料を学ぶにあたり，その基礎となる科目である．授業では主として高分子化学の基本的事項を取扱い，プラスチックを代表とする有機材料の基礎を学ぶ．

授業の進め方・方法:

・すべての内容は，学習・教育目標（B）＜専門＞及びJABEE基準1(2)(d)(2)a)に対応する．
・授業は講義形式で行う．講義中は集中して聴講する．
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする．

注意点:

<到達目標の評価方法と基準>下記授業計画の「到達目標」の習得度合を中間試験と期末試験により評価する．評価における「到達目標」の重みは同じである．試験問題のレベルは，百点法により６０点以上の得点を取得した場合に目標を達成したことが確認できるように設定する．
<学業成績の評価方法および評価基準>中間試験，前期末試験の２回の試験の平均点で評価する．ただし，中間試験について60点に達していない者（無断欠席の者は除く）には再試験を課すこともあり，その場合，再試験の成績が該当する試験の成績を上回った場合には，60点を上限としてその試験の成績を再試験の成績で置き換えるものとする．
<単位修得要件>学業成績で６０点以上を取得すること．
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>本教科の学習には，化学や有機化学の習得が必要である．また，対数など数学一般についても理解していることが望ましい．本教科は化学や有機化学が基礎となる教科である．
<自己学習>授業で保証する学習時間と，予習・復習（中間試験，定期試験のための学習も含む）及びレポート作成に必要な標準的な学習時間の総計が，45時間に相当する学習内容である．
<備考>低分子物質と高分子物質では，その構造や性質が大きく異なるので，両者の違いを十分理解し勉強して欲しい ．一方，本教科は後に学習する有機材料，高分子機能材料，有機材料工学(専攻科)の基礎となる教科である．

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	高分子とは	1. 高分子の分類，組成と形の関係，分子間に働く力について説明できる．
		2週	高分子物質の性質を決める条件	上記1
		3週	高分子の多分散性	2. 高分子の平均分子量の表し方を理解し，分子量測定法について説明ができる．
		4週	高分子の平均分子量	上記2
		5週	鎖状高分子	3. 鎖状高分子の分子構造と性質について説明できる．
		6週	共重合高分子	4. 共重合高分子の分子構造と性質について説明できる．
		7週	架橋高分子と空間網状構造高分子	5. 架橋高分子と空間網状構造高分子についてその概要が説明できる．
		8週	中間試験	これまでに学習した内容を説明し，諸量を求めることができる．
	2ndQ
		9週	天然高分子の生成	6. セルロースとデンプンの構造及びその誘導体について説明できる．
		10週	多糖	上記6
		11週	タンパク質	7. タンパク質の組成や構造，酵素の種類や特徴等について説明できる．
		12週	酵素	上記7
		13週	核酸	8. 核酸の構造と機能について説明できる．
		14週	微生物産生高分子	9. 微生物が生産するポリマーの特徴などが説明できる．
		15週	高分子物質の物理，化学的性質	10.高分子の物理，化学的性質について簡単に説明できる．
		16週

評価割合

	試験	課題	相互評価	態度	発表	その他	合計
総合評価割合	100	0	0	0	0	0	100
配点	100	0	0	0	0	0	100