到達目標
材料の機械的性質を定量的に評価するための試験方法を理解し,各種材料試験で得られた結果を解析できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 目的,原理,特徴を踏まえて,適切な材料試験法や非破壊検査法を選択できる. | 代表的な材料試験法や非破壊検査法の目的,原理,特徴を説明できる. | 代表的な材料試験法や非破壊検査法の目的,原理,特徴を説明できない. |
評価項目2 | 引張試験,圧縮試験,ねじり試験,衝撃試験,硬さ試験,疲労試験,クリープ試験に関連した値を説明し,算出できる. | 引張試験,圧縮試験,ねじり試験,衝撃試験,硬さ試験,疲労試験,クリープ試験に関連した値を算出できる. | 引張試験,圧縮試験,ねじり試験,衝撃試験,硬さ試験,疲労試験,クリープ試験に関連した値を説明,算出できない. |
評価項目3 | 原理,特徴などを考慮して,目的に応じた硬さ試験法の選択ができる. | 代表的な硬さ試験の原理,特徴,試験方法を説明できる. | 代表的な硬さ試験の原理,特徴,試験方法を説明できない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
材料の機械的性質を正確に把握することは,各種構造物の設計,構造材料の選択や構造物の寿命を推定する上で大変重要である.本講義では,これらの知識・能力の習得を目的とする.
授業の進め方・方法:
・全ての内容は,学習・教育目標(B)<専門>に対応する.
・授業は同時双方向型の遠隔講義形式で行う.講義中は集中して聴講する.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準><到達目標の評価方法と基準>下記授業計画の「到達目標」を網羅した問題を課題および期末試験で出題し,目標の到達度を評価する.なお,中間試験は実施しないため,中間試験に代わる課題の提出により目標の到達度を評価する.各到達目標に関する重みは同じである.合計点の60%の得点で,目標の達成を確認できるレベルの課題および試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準>中間試験に代わる課題を50%,期末試験を50%として,それらの合計により評価する.ただし, 課題と期末試験のいずれにおいても再提出および再テストは行なわないため,日常的な予習と復習,課題に対して計画的に取り組むこと.未提出の課題がある場合には,最終成績を59点とする.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>本科目は,材料工学科第3年次までに学習した機械工作法,材料工学序論,基礎材料学に関する知識が基礎となる科目である.
<レポート等>理解を深めるため,必要に応じて演習課題を与える.
<備考>材料試験方法とそれらの試験結果の理解に必要な基礎的かつ重要な知識を学習する科目であるため, 教科書を中心とした予習,復習を自分でしっかりと行うこと.本科目は,材料強度学,材料力学および材料強度工学(専攻科)と強く関連し,それら科目の基礎となる科目である.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
材料試験法の種類について |
1. 各種材料試験法の目的,特徴を説明できる.
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2週 |
材料試験を始める前に |
2. 測定数値の取り扱い(丸めかた,誤差,平均,標準偏差)を説明できる.
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3週 |
力学の基礎 |
3. 力,モーメント,荷重と支持方法の種類,内力と応力を説明し,それらに関連する値を計算できる.
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4週 |
引張試験:試験片と試験法 |
4. 引張試験片,引張試験方法,応力ひずみ線図について説明できる.
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5週 |
引張試験:応力とひずみ |
5. 公称応力と公称ひずみ,真応力と真ひずみ,フックの法則と弾性係数,ポアソン比を説明し,それらに関連する値を計算できる.
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6週 |
圧縮試験:試験片と試験法 |
6. 圧縮試験の概要と結果のまとめ方を説明できる.
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7週 |
引張と圧縮 |
7. 荷重,断面などの変化する棒の引張と圧縮,重力,熱などによって生じる応力と伸びに関連する値を計算できる.
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8週 |
到達目標1~7の知識の復習・確認 |
これまでに学習した内容を説明し,諸量を求めることができる.
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2ndQ |
9週 |
ねじり試験:試験片と試験法 |
8. ねじり試験の概要,丸棒のねじり応力とねじり変形,円形断面以外のねじりに関連する値を計算できる.
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10週 |
衝撃試験:シャルピー試験と材料の低温脆性 |
9. シャルピー衝撃試験および関連する値を計算できる.
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11週 |
硬さ試験:ブリネル,ビッカース,ロックウェル,ショアー硬さ試験の原理 |
10. 代表的な硬さ試験についてその原理と特徴を説明できる.
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12週 |
疲労試験:試験片と試験法 |
11. 疲労試験の概要,材料の疲労現象,S-N曲線を説明できる.
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13週 |
クリープ試験:試験片と試験法 |
12. クリープ試験の概要,耐熱材料の特徴とクリープ曲線を説明できる.
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14週 |
材料の非破壊検査:放射線検査,超音波探傷,磁気探傷,浸透検査の原理 |
13. 代表的な非破壊検査についてその原理と特徴を説明できる.
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15週 |
到達目標8~13の知識の復習・確認 |
上記1~13の到達目標に対する自己の到達度を確認できる.
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 材料系分野 | 力学 | 荷重と応力、変形とひずみの関係について理解できる。 | 3 | |
応力-ひずみ曲線について説明できる。 | 3 | |
フックの法則を用いて、縦弾性係数(ヤング率)、応力およびひずみを計算できる。 | 3 | |
許容応力と安全率を説明できる。 | 3 | |
荷重の方向、性質と物体の変形様式との関係について説明できる。 | 3 | |
引張、圧縮応力(垂直応力)とひずみ、物体の変形量を計算できる。 | 3 | |
縦ひずみと横ひずみを理解し、ポアソン比およびポアソン数を説明できる。 | 3 | |
せん断応力(接面応力)とせん断ひずみ(せん断角)を計算できる。 | 3 | |
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。 | 3 | |
トルクとねじりの関係を説明できる。 | 3 | |
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。 | 3 | |
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 課題 | 相互評価 | 態度 | 発表 | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
配点 | 50 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |