現代科学Ⅲ

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 現代科学Ⅲ
科目番号 0100 科目区分 一般 / 選択必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 材料工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:使用しない.参考書:「藻類30億年の自然史~藻類から見る生物進化・地球・環境~」井上勲 著 (東海大学出版)
担当教員 坂口 林香

到達目標

藻類や真核生物の分類についての知識を習得し,その視点から地球や生物進化,地球環境ついて考え,概要が説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 藻類や真核生物の分類に関する応用的な問題を解くことができる.藻類や真核生物の分類に関する基本的な問題を解くことができる.藻類や真核生物の分類に関する問題を解くことができない.
評価項目2 藻類や真核生物の分類の視点に基づく地球や生物進化に関する応用的な問題を解くことができる.藻類や真核生物の分類の視点に基づく地球や生物進化に関する基本的な問題を解くことができる.藻類や真核生物の分類の視点に基づく地球や生物進化に関する問題を解くことができない.
評価項目3 藻類や真核生物の分類の視点に基づく地球環境に関する応用的な問題を解くことができる.藻類や真核生物の分類の視点に基づく地球環境に関する基本的な問題を解くことができる.藻類や真核生物の分類の視点に基づく地球環境に関する問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 藻類のエネルギーや健康食品分野などへの応用研究は,近年注目度が増しているが,藻類の基礎知識を得る機会はかなり少ない.本講義では参考図書を元に,藻類が30億年をかけて多様化を遂げてきたこと,そして地球と生命の進化に深くかかわってきたことなどについて触れ,解説していく.またその中で関連する藻類応用研究や環境問題の話題なども紹介する.
 まず様々な藻類を順に紹介することにより,現在の地球上での藻類の多様性,生き様を理解する.さらに生命の起源,光合成,分類,真核生物,植物などの視点から藻類の世界を見ていく.これらを理解することで,地球や生物進化,地球環境についての知識を習得し,それぞれの概要を説明できるように学習する.
授業の進め方・方法:
・この授業の内容は全て学習・教育到達目標(B)<基礎>およびJABEE基準1(2)(c)に対応する.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>上記1~6の「知識・能力」を網羅した問題を定期試験で出題し,目標の達成度を評価する.評価結果が百点法で60点以上の場合に目標の達成とする.
<学業成績の評価方法および評価基準>中間試験の結果50%,期末試験の結果50%の評価に加え,レポート等を考慮し,学業成績とする.原則,再試験は実施しない.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>2年生の生物の授業内容を十分に理解しておくこと
<自己学習>授業で保証する学習時間と予習・復習(中間試験・期末試験)に必要な標準的学習時間の総計が,45時間以上に相当する学習内容である.
<備考>配布プリントやパワーポイントを用いて授業を進める.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 藻類とは 藻類が現代の地球環境・人類にどう影響してきたか,概要を説明できる.
2週 藍藻(シアノバクテリア) 藍藻(シアノバクテリア)の生態,地球環境における役割を理解する.
3週 海藻 海藻について,生態や多様性,人との関わりなどについて,理解する.
4週 微細藻 比較的原始的な真核藻類について知り,生態や多様性を理解する.
5週 微細藻2 主にクロミスタ界に属する真核藻類について知り,生態や多様性にを理解する.
6週 微細藻3 主に緑藻などの,陸上植物につながる藻類について知り,生態や多様性を理解する.
7週 藻類の生態と現象 身近に生息している藻類や,環境中に様々な現象を引き起こしている藻類を知り,説明ができる.
8週 中間試験
2ndQ
9週 藻類と地球環境 地球の7割を占める海洋に生息する藻類と地球環境との関わりを知り,概要を説明できる.
10週 三重県の藻類事情 三重県の地形と漁業に関わっている藻類について概要を知り,問題点について考える.
11週 生命の誕生,藻類の誕生 どのような環境下で生命が誕生し,シアノバクテリアが誕生したのか,説明できる.
12週 光合成の始まり 光合成を行う前と後の生物を知り,どのように光合成を始めたのか理解し,説明できる.
13週 光合成の進化 単純な仕組みから,効率の良い代謝経路を進化させた流れを理解し,光合成について説明できる.
14週 真核生物の誕生 共生説による真核生物の誕生,進化について理解し,説明できる.
15週 真核藻類の誕生と多様化 真核藻類の誕生,多様化について理解し,説明できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合10000000100
配点10000000100