材料工学実験

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 材料工学実験
科目番号 0102 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 材料工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 教科書:プリント配布参考書:各テーマに関係する事項を含む多くの参考書が図書館にある.
担当教員 材料工学科 全教員

到達目標

各テーマおよび卒業研究室における基礎となる実験に関係する専門知識および代表的な実験手法を理解しており,データ整理,解析ができ,さらに,得られた結果を論理的にまとめ,報告することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1表面性状,形状測定,構造解析,強度試験など材料工学分野で使用される評価機器に関する原理や基本的な操作手順を説明でき,卒業研究に応用することができる.表面性状,形状測定,構造解析,強度試験など材料工学分野で使用される評価機器に関する原理や基本的な操作手順を説明できる.表面性状,形状測定,構造解析,強度試験など材料工学分野で使用される評価機器に関する原理や基本的な操作手順を説明できない.
評価項目2理論的なレポートを作成し,卒業研究への応用例や考察を加えて報告することができる.指示に沿った,理論的なレポートを作成できる.指示に沿った,レポートを作成できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
材料を分析する技術は,急速に発展しており,それに対応する人材を育成ことが重要になっている.そこで,この実験では,卒業研究や卒業後においても利用すると考えられる分析・観察・測定装置について,原理を理解し,その取扱い方法と試料作製技術等を修得する.
授業の進め方・方法:
・学習・育目標 <B>専門,JABEE基準1(2)(d)(2)a)に対応する.  
・授業は,実験・講義・演習形式で行う.講義中は,集中して聴講する.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<学業成績の評価方法および評価基準>各自に課せられたすべてのテーマのレポートおよび卒業研究テーマに関する具体的取り組みを100点満点で評価し,それぞれに,70%と30%の重みを持たせ最終評価を行う.ただし,未提出レポートがある場合,そのテーマの評価を0点とする.
<単位修得要件>評価の結果で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>本教科は,1~4年次の材料工学実験の学習と強く関連している教科である.既習の事項は,しっかりと復習しておく.
<レポート等>実験で得られた成果および課題をレポートとして,各自が所定の書式により期日までに提出する.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 安全教育 1. 安全に関する知識・認識を得る.
2週 表面粗さ測定 2. 表面粗さ測定に関する原理・実験法が理解できる.
3週 ビデオマイクロスコープを用いた表面測定 3. ビデオマイクロスコープを用いた表面測定に関する原理・実験法が理解できる.
4週 蛍光X線分析 4. 蛍光X線分析に関する原理・実験法が理解できる.
5週 FE-SEMを用いた表面観察 5. FE-SEMを用いた表面観察に関する原理・実験法が理解できる.
6週 熱分析 TG-DTA 6. 熱分析 TG-DTA に関する原理・実験法が理解できる.
7週 ラマン分光による測定実験 7. ラマン分光による測定に関する原理・実験法が理解できる.
8週 Mini-SEMによる観測 8. Mini-SEMによる観測に関する原理・実験法が理解できる.
2ndQ
9週 蛍光および吸収分光分析 9. 蛍光および吸収分光分析に関する原理・実験法が理解できる.
10週 粒度分布測定 10. 粒度分布測定に関する原理・実験法が理解できる.
11週 赤外線サーモグラフィーによる温度測定 11. 赤外線サーモグラフィーによる温度測定に関する原理・実験法が理解できる.
12週 X線回折測定とその解析 12. X線回折測定とその解析に関する原理・実験法が理解できる.
13週 卒業研究室における基礎的な実験技術 13. 卒業研究室における基礎的な実験技術の習得ができる.
14週 卒業研究室における基礎的な実験技術 上記13
15週 卒業研究室における基礎的な実験技術 上記13
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の工学実験・実習能力材料系分野【実験・実習能力】材料系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し実践できる。4
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し実践できる。4
レポートの書き方を理解し、作成できる。4
金属材料実験、機械的特性評価試験、化学実験、分析実験、電気工学実験などを行い、実験の準備、実験装置および実験器具の取り扱い、実験結果の整理と考察ができる。4
X線回折装置などを用いて、物質の結晶構造を解析することができる。4
光学顕微鏡や電子顕微鏡などで材料を観察し、組織について評価することができる。4
硬さ試験機や万能試験機などを用いて、材料の強度特性を評価できる。4
分析機器を用いて、成分などを定量的に評価をすることができる。4
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭での説明またはプレゼンテーションができる。4

評価割合

試験(各機器のレポート)試験(卒研との関連知識のレポート)その他合計
総合評価割合70300100
配点70300100