結晶解析学

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 結晶解析学
科目番号 0104 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 材料工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:ノート講義(プリント資料)参考書: 「放射線の金属学への応用」辛島誠一著(日本金属学会) 「X線回折要論」B.D.カリティ著(アグネ)「結晶電子顕微鏡学」坂 公恭著(内田老鶴圃)
担当教員 小林 達正,黒田 大介

到達目標

 材料の大半を占める結晶体に関して,原子の基本配列および対象性などの幾何学的理解ができ,それら結晶の構造を評価・解析するために必要な基本的手法についての知識とその理論的解釈,具体的応用法について理解している.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目12次元および3次元結晶の空間群をよく理解している2次元および3次元結晶の空間群をある程度理解している2次元および3次元結晶の空間群をよく理解していない
評価項目2結晶の構造因子からX線の回折現象をよく説明できる結晶の構造因子からX線の回折現象を説明できる結晶の構造因子からX線の回折現象を説明できない
評価項目3ステレオ投影法の原理を理解し結晶の方位解析に応用できるステレオ投影法の原理を理解し結晶の方位解析にある程度応用できるステレオ投影法の原理を理解し結晶の方位解析に応用できない
評価項目4簡単なラウエパターンから単結晶の方位を求めることができる簡単なラウエパターンからある程度単結晶の方位を求めることができる簡単なラウエパターンから単結晶の方位を求めることができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
材料が示す機械的,物理的および化学的性質の多くは,材料を構成する原子の配列(結晶構造)と密接に関連している.この科目はNIMSおよび企業において金属材料の結晶構造を専門的に解析していた教員が,その経験を活かして結晶の基本知識として対称性, ブラヴェ格子および点群から成る空間群の基礎に加え, 結晶性材料に特有の回折現象に焦点を当てて講義を行う.材料解析法のひとつとして幅広く利用されるX線回折の理論的な知識,および実際の材料研究への応用を習得することを目的とする.
授業の進め方と授業内容・方法:
学習・教育目標(B)<専門>,JABEE基準1.2(d)(2)a)に対応
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>[この授業で習得する「知識・能力」]1~10の習得の度合を中間試験,期末試験により評価する.各項目の重みは同じである.試験問題のレベルは,100点法により60点以上の得点を取得した場合に目標を達成したことが確認できるように設定する.
<注意事項>結晶学の基礎はすでに基礎材料学で学んでいる.したがって,講義のかなりの部分はそれら基礎知識があるものとして進めるので,結晶の面や方向を表わすミラー指数,ミラー・ブラベー指数は十分に復習しておくこと.本教科は後に学習する材料機器分析,半導体工学,機能材料,複合材料,固体物性の基礎およびそれらに関連する教科である.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>3次元空間での結晶の広がりを取り扱うので,3次元座標,基礎的な立体幾何学,特に三角関数は十分理解しておくこと.また,空間格子や回折の議論では,ベクトル表示が多用されるので十分復習しておくこと.本教科は,無機化学,有機化学,材料組織学の学習が基礎となる教科である.
<学業成績の評価方法および評価基準>中間・期末試験までの間に小テストを最低2回実施するが, すべて60点以上の合格点を取得することを単位修得の条件とする. 学業成績の評価は中間・期末の2回の試験の平均点で評価する.ただし,中間試験で60点に達しなかったものについては再試験を行い(無断欠席の者を除く),60点を上限として再試験の成績で置き換えるものとする.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.

授業計画

授業内容・方法 週ごとの到達目標
後期
1週 結晶の幾何学:空間格子と結晶の対称性および対称要素 1. 結晶の対称性を表す対称要素ならびに対称操作について理解をしている.
2週 結晶の幾何学:1次元および2次元結晶の点群と空間群 2. 1および2次元結晶の基本的な結晶の原子(分子)配置と空間群が関連づけられる.
3週 結晶の幾何学:3次元結晶の点群と空間群およびブラヴェ格子 3. ブラベー格子と点群について理解している.
4週 結晶による回折現象:波の干渉とブラッグの条件 4. 結晶による回折現象ならびにブラッグの回折条件ついて理解している.
5週 結晶による回折現象:回折X線の強度 上記4
6週 結晶による回折現象:逆格子空間と構造因子 5. 逆格子空間の概念を理解している.
7週 結晶による回折現象:各種結晶格子における構造因子の計算 6. 簡単な結晶の構造因子の計算とそこから導かれる回折条件を理解し結晶構造解析に応用できる.
8週 中間試験 これまでに学習した内容を説明し,諸量を求めることができる.
9週 球面投影とステレオ投影 7. 球面投影およびステレオ投影の原理を理解している.
10週 ステレオ投影図の基本的性質 上記7
11週 ステレオ投影の応用 8. ポーラーネット,ウルフネットについて理解し,それらを結晶の回転や結晶面の角度計算に利用できる.
12週 ステレオ投影法に関する演習 上記8
13週 ラウエ法による単結晶の方位決定:ラウエ法の原理 9. ラウエ法の測定原理を理解している.
14週 ラウエ法による単結晶の方位決定に間する演習 10. 簡単なラウエパターンからそのステレオ投影図を描き,結晶の方位解析への利用法を理解している.
15週 ラウエ法による単結晶の方位決定:解析方法 上記10
16週

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合10000000100
配点10000000100