創造工学

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 創造工学
科目番号 0114 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 材料工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 教科書:特になし,参考書:インターンシップの手引き
担当教員 小林 達正,南部 智憲,和田 憲幸,黒田 大介,小俣 香織

到達目標

習得した知識・能力を超える問題に備えて継続的・自律的に学習し,習得した知識をもとに創造性を発揮し,限られた時間内で仕事を計画的に進め,成果・問題点等を論理的に記述・伝達・討論することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1テーマを進める上で準備すべき課題をや解決すべき課題を把握し,創意工夫を加えて自律的かつ継続的に学習できる.テーマを進める上で準備すべき課題や解決すべき課題を把握でき,自律的かつ継続的に学習できる.テーマを進める上で準備すべき課題や解決すべき課題を把握できない.
評価項目2中間および最終発表において,理解しやすく工夫した発表ができ,的確な討論を行えるとともに,論理的に記述した報告書期限内に提出できる.中間および最終発表において,理解しやすく工夫した発表と討論を行えるとともに,報告書を期限内に提出できる.中間および最終発表において発表と討論を積極的に行えず,十分なレベルと分量の報告書を期限内に提出できない.
評価項目3テーマのゴールを意識して,チームで計画的に課題を進めるとともに,自ら創意工夫ができる.テーマのゴールを意識して,チームで計画的に課題を進めることができる.テーマのゴールを意識して,計画的に課題を進めることができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この科目は,創造性・独創性を培う具体的工学教育の基礎をもの造りと位置づけ,自ら設定した課題あるいは提案された課題について取り組み,その実現のために解決すべき課題の発見とその解決法のデザインを体験する実習形式の授業である.一部のテーマについては,企業において製品開発,性能評価を担当していた教員がその経験を活かしてして指導を行う.この過程を通して,技術者としてのモチベーション(意欲,情熱,チャレンジ精神など)を高めるとともに,これまで学んできた学問・技術の応用能力,課題設定力,創造力,継続的・自律的に学習できる能力,プレゼンテーション能力および報告書作成能力を培う.
授業の進め方・方法:
・すべての授業内容は,学習・教育到達目標(B)<専門>およびJABEE基準1.2(d)(2)a)に対応する.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>下記授業計画の「到達目標」の習得の度合いを,中間発表(30%),最終発表(40%),課題報告書(30%)により評価し,100点満点で60点以上の得点を取得した場合に目標を達成したことが確認できるように,それぞれの報告書および発表の評価レベルを設定する.
<学業成績の評価方法および評価基準>中間発表を30%,最終発表を40%,課題報告書を30%として評価し,100点満点で評価する.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>課題に関連する工作技術や基礎的な電気・電子回路等の周辺技術,知識があることが望ましい.しかし,それが無くても意欲的に関連知識の吸収に心がけること.本教科は,倫理・社会の学習が基礎となる教科である.
<レポート等>学期末に,取り組んだ課題についてまとめたレポートを各人1部提出する.
<備考>本授業では各チーム・各自の考えで独特のものを作り出すことにある.自ら積極的・意欲的に取り組む姿勢が要求される.なお,工作等では怪我のないよう十分注意する.本授業では学外のエンジニアを講師として招き,エンジニアリングデザインに関する実践的な知識や経験に基づいたテーマに対する助言を受けることができる.本教科は,後に学習する卒業研究の基礎となる教科である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス(授業の目的,意義の主旨および授業方針,発表会とレポ−ト提出の説明),チーム分け,テーマの決定,課題に関する情報収集
<展開>, JABEE基準1(2)(e)
1. テーマを進める上で準備すべき事柄を認識し,継続的に学習することができる.
2週 課題に関する情報収集
<展開>, JABEE基準1.2(e)
2. 中間および最終発表において,理解しやすく工夫した発表をすることができ,的確な討論をすることができる.
3週 実施方法(実施概要計画書の作成.全体設計図,部品図,プログラム仕様等の作成)
<専門><展開>, JABEE基準1.2(d)(2)c),(e))
3. テーマを進める上で解決すべき課題を把握し,その解決に向けて自律的に学習することができる.
4. テーマのゴールを意識し,計画的に課題を進めることができる.
5. テーマを進める過程で自ら創意・工夫することができる.
4週 課題製作(部品の加工,部品の組立作業,プログラミング),中間審査
<展開><意欲><発表>, JABEE基準1.2(e), (f), (g)
上記2, 3~5
5週 課題製作,中間審査
<展開><意欲><発表>, JABEE基準1.2(e), (f), (g)
上記2, 3~5
6週 課題製作,中間審査
<展開><意欲><発表>, JABEE基準1.2(e), (f), (g)
上記2, 3~5
7週 課題製作
<展開><意欲>, JABEE基準1.2(e), (g)
上記3~5
8週 課題作成
<展開><意欲>, JABEE基準1.2(e), (g)
上記3~5
2ndQ
9週 課題製作
<展開><意欲>, JABEE基準1.2(e), (g)
上記3~5
10週 課題作成(改良・検討)
<意欲><展開>, JABEE基準1.2(g),(e)
上記3~5
11週 課題作成(改良・検討)
<意欲><展開>, JABEE基準1.2(g),(e)
上記3~5
12週 課題作成(改良・検討)
<意欲><展開>, JABEE基準1.2(g),(e)
上記3~5
13週 課題作成(改良・検討)
<意欲><展開>, JABEE基準1.2(g),(e)
上記3~5
14週 課題完成・レポ−ト作成
<展開><発表><意欲>, JABEE基準1.2(e)(f)
6. 報告書を論理的に記述することができる.
15週 課題報告書提出・最終発表会
<専門><展開><発表><意欲>, JABEE基準,1.2(d)(2)c), (e), (f), (g)
上記2,6
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3

評価割合

中間発表最終発表課題報告書合計
総合評価割合30403000100
配点30403000100