無機機能材料

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 無機機能材料
科目番号 0123 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 材料工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「基礎固体化学」村石治人(三共出版)
担当教員 幸後 健

到達目標

無機機能材料に関する背景,プロセッシングを系統的に理解し,材料の各種機能に関する専門知識を習得し,材料の機能面での応用に適用できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1無機材料を用いたデバイスについて電気的,磁気的,光学的な観点からメカニズムを説明し,応用できる.無機材料を用いたデバイスについて電気的,磁気的,光学的な観点からメカニズムを説明できる.無機材料を用いたデバイスについて電気的,磁気的,光学的なからメカニズムを説明できない.
評価項目2無機材料の機能性をもとに、エネルギー分野への用途と応用について説明できる.無機材料の機能性をもとに、エネルギー分野への用途について説明できる.無機材料の機能性をもとに、エネルギー分野への用途について説明できない.
評価項目3無機機能材料の各合成方法および用途を説明し,応用できる.無機機能材料の各合成方法および用途を説明できる.無機機能材料の各合成方法および用途を説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
3年生の「無機材料」の基礎事項を基に,より発展した領域の無機機能材料について学ぶ.無機機能材料では,材料を電気・電子・磁気・光・熱・化学・エネルギー関連など各種機能別に分類して,それぞれの機能に関する様々な材料特性について,その理論的背景およびプロセッシングを系統的に理解し,各種の機能材料に関する専門知識について学ぶ.
授業の進め方・方法:
・内容は全て,学習・教育到達目標(B)<専門>に対応する.
・3年生次開講科目「無機材料」で使用した教科書を用いる.また,さまざまなデータを示して講義を行うので必ずノートを取ること.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<達成目標の評価方法と基準>下記授業計画の「到達目標」を網羅した問題を中間試験および定期試験で出題し,目標の達成度を評価する.授業計画の「到達目標」に関する重みは概ね均等とし,試験は100点法により60点以上の得点で目標の達成を確認する.
<学業成績の評価方法および評価基準>中間試験および期末試験の2回の試験の平均点で評価する.ただし,中間試験および期末試験で60点に達しなかったものについては再試験を行い(無断欠席の者を除く),60点を上限として再試験の成績で置き換えるものとする.
<単位修得条件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>既に学んだ無機化学の知識を必要とする.
<自己学習>授業で保証する学習時間と,予習・復習(中間試験,定期試験のための学習も含む)及び適時与える演習問題のレポート作成に必要な標準的な学習時間の総計が,45時間に相当する学習内容である.
<備考>本教科は,さらに機能を詳しく学習する機能材料,触媒材料科学,電気化学につながる教科である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 無機機能材料概論 1. 無機機能材料概論について説明できる.
2週 無機機能材料の汎用的な合成 2. 無機機能材料の合成方法および用途を説明できる.
3週 無機機能材料の汎用的な合成 上記2
4週 無機機能材料の単結晶合成法 3. 無機機能材料の単結晶合成方法および用途を説明できる.
5週 無機機能材料の単結晶合成法 上記3
6週 無機機能材料の物理的性質とその用途 4. 無機機能材料の物理的性質とその用途を説明できる.
7週 無機機能材料の電気的性質とその用途 5. 無機機能材料の電気的性質を説明できる.
8週 中間テスト 上記1~5について説明できる
4thQ
9週 無機機能材料のエネルギー分野への用途 6. 無機機能材料を用いたエネルギー分野への展開を説明できる.
10週 無機機能材料のエネルギー分野への用途 上記6
11週 無機機能材料の磁気的,誘電的,光学的分野への用途 7. 無機機能材料を用いた磁気的,誘電的,光学的分野への展開を説明できる.
12週 無機機能材料の磁気的,誘電的,光学的分野への用途 上記7
13週 無機機能材料の複合的分野の用途 8. 無機機能材料を用いた複合的分野の用途への展開を説明できる.
14週 無機機能材料の複合的分野の用途 上記8
15週 その他材料、アンケート、総復習 上記6~8について説明できる.
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学材料系分野材料物性不純物半導体のエネルギーバンドと不純物準位を描き、伝導機構について説明できる。4
真性半導体の伝導機構について説明できる。4
無機材料原子の構成粒子を理解し、原子番号、質量数、同位体について説明できる。4
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。4
化学結合の初期理論としてのオクテット則(八隅説)により電子配置をルイス構造で示すことができる。4
原子価結合法により、共有結合を説明できる。4
イオン結合の形成と特徴について理解できる。4
金属結合の形成と特徴について理解できる。4
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比などの基本的な計算ができる。4
代表的な非金属元素の単体と化合物の性質を説明できる。4
代表的な金属元素の単体と化合物の性質を説明できる。4
セラミックス、金属材料、炭素材料、複合材料等、無機材料の用途・製法・構造等について説明できる。4
単結晶化、焼結、薄膜化、微粒子化、多孔質化などに必要な材料合成法について説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000