線形代数Ⅰ

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 線形代数Ⅰ
科目番号 0133 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 材料工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:高専の数学2(森北出版),高専の数学3(森北出版),高専の数学2問題集(森北出版),高専の数学3問題集(森北出版)ドリル線形代数(電気書院)    参考書:チャート式 数学Ⅱ+B,Ⅲ+C(数研出版旧課程用)白色チャートを推奨しますが,より意欲のある人は何色でも構いません
担当教員 伊藤 清,片岡 紀智

到達目標

複素平面および線形代数の基本概念を理解し,計算できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1複素数の定義や極形式を理解し様々な問題で適切に計算,応用することができる. 複素数の定義や極形式を理解し典型的な問題で適切に計算することができる.複素数の定義や極形式を理解しておらず適切な計算ができない.
評価項目2平面及び空間ベクトルの演算(和,定数倍,内積,外積)を理解し,図形等の様々な問題で適切に計算,応用することができる.平面及び空間ベクトルの演算(和,定数倍,内積,外積)を理解し,図形等の典型的な問題で計算し解くことができる. 平面及び空間ベクトルの演算(和,定数倍,内積,外積)を理解しておらず,図形等の問題で適切な計算ができない. 
評価項目32×2行列等の和,定数倍,積の様々な問題で適切な計算と応用ができる.2×2行列等の和,定数倍,積の典型的な問題を計算し解くことができる. 2×2行列等の和,定数倍,積の問題を適切に計算し解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
<授業のねらい>
 2次以上の代数方程式を解いたり電気や流体の変化を表す上で欠かせない複素数の学習を線形代数に含めることとし先に学習する.線形代数とは,2つの量の間の最も基本的な関係であり古くから知られ日常生活でも様々な場面で用いられている比例関係を,多変数へと自然に発展させた数学であり,数理科学や工学の基礎であるので理解し使えるようになることが必要.
授業の進め方・方法:
すべての内容は,学習・教育目標(B)〈基礎〉に対応する.
注意点:
<学業成績の評価方法および評価基準>
前期中間・前期末・後期中間・学年末の4回の試験の他,随時実施するレポート・課題等の内容を総合的に判断し,100点満点で評価する.ただし,前期中間,前期末,後期中間の3回の試験のそれぞれについて60点に達していない者には再試験を課す。また学年末試験については1年を通して授業態度や課題提出など講義に対して十分な努力をしてきた者に再試験を課すことがある。すべての再試験に対して再試験の成績が再試験の対象となった試験の成績を上回った場合には,60点を上限としてそれぞれの試験の成績を再試験の成績で置き換えるものとする.
<単位修得要件>
学業成績で60点以上を取得すること.
<注意事項>線形代数でも,計算の背景にある具体的なイメージが重要ですので,それを念頭に置きながら取り組んでください.本教科は後に学習する微分積分Ⅱ,線形代数Ⅱや数学講究の基礎となる教科である.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>本教科の学習には基礎数学A,基礎数学Bで学習した全ての内容の修得が必要である.
<レポート等>適宜,宿題として課します.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 複素数平面と複素数の四則演算の関係. 1 複素数平面の表し方と複素数の四則演算の関係を理解し計算できる.
2週 ド・モアブルの定理や極形式. 1 複素数平面の表し方と複素数の四則演算の関係を理解し計算できる.
3週 複素数による図形の表し方. 2 絶対値や偏角を用い方程式を解いたり簡単な図形が表せる.
4週 ベクトルとその和,スカラー倍. 3 平面および空間ベクトルの概念と基本的な演算が理解でき使える.
5週 ベクトルの和と定数倍の性質. 3 平面および空間ベクトルの概念と基本的な演算が理解でき使える.
6週 ベクトルの平行条件や表示の一意性. 4 平行条件や表示の一意性が使え応用できる.
7週 ベクトルの幾何学への応用. 4 平行条件や表示の一意性が使え応用できる.
8週 中間テスト. これまでに学習した内容を説明し,諸量を求めることができる.
2ndQ
9週 平面ベクトルの内積と面積. 5 ベクトルの内積を理解し長さや角・面積等に応用できる.
10週 ベクトルの成分表示,直線の方程式. 6 直線や平面を1次方程式,助変数表示両方で表せる.
11週 成分表示での内積の計算法. 5 ベクトルの内積を理解し長さや角・面積等に応用できる.
12週 直線の法線ベクトルによる表し方. 6 直線や平面を1次方程式,助変数表示両方で表せる.
13週 点から直線までの距離 7 直線や平面から点までの距離の求め方を理解し使える.
14週 円の方程式. 8 円や球をベクトルの方程式の解として表せる.
15週 空間でのベクトル演算の概略と夏期休業宿題の説明. 9 ベクトルの外積を理解し使える.
16週
後期
3rdQ
1週 宿題の確認と解説. 5,6,7,8,9
2週 空間ベクトルの成分表示と内積・外積. 5, 9 内積・外積を使える
3週 空間での直線の方程式. 6 直線や平面を1次方程式,助変数表示両方で表せる.
4週 平面の方程式. 6 直線や平面を1次方程式,助変数表示両方で表せる.
5週 点から平面までの距離. 7 直線や平面から点までの距離の求め方を理解し使える.
6週 球面の方程式. 8 円や球をベクトルの方程式の解として表せる.
7週 行列の定義と演算. 9 行列のスカラー倍,和,差,積が行える.
8週 中間テスト. これまでに学習した内容を説明し,諸量を求めることができる.
4thQ
9週 逆行列と行列式. 10 逆行列の定義と2行2列での公式を理解し使える.
10週 連立一次方程式。 10 逆行列の定義と2行2列での公式を理解し使える.
11週 不定解と不能解. 10 逆行列の定義と2行2列での公式を理解し使える.
12週 1次変換. 11 1次変換を行列で表せ応用できる.
13週 1次変換の合成. 11 1次変換を行列で表せ応用できる.
14週 回転と鏡映. 12 回転や鏡映を表せ応用できる.
15週 1次変換による直線の像. 13 1次変換の合成や鏡映を理解し応用できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合75250000100
配点75250000100