哲学Ⅰ

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 哲学Ⅰ
科目番号 0134 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 材料工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 使用しない
担当教員 北村 和己,藤野 月子

到達目標

哲学と政治とのつながりを理解するとともに,現代社会における諸事象を分析する能力を身につける.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1哲学と政治との関係について,現代社会における諸事象・諸問題を念頭におきつつ積極的に考え,その考えを人に説明することができる.授業で扱われた哲学と政治との関係について,基本的な事柄を説明できる.授業で扱われた哲学と政治との関係について,基本的な事柄を説明できない.
評価項目2授業で扱われたハンナ・アーレントの思想について,自ら調べた観点を加えつつ,説明することができる.授業で扱われたハンナ・アーレントの思想について,基本的な事柄を説明できる.授業で扱われたハンナ・アーレントの思想について,基本的な事柄を説明できない.
評価項目3授業で扱われたいくつかの用語について,自ら調べた観点を加えつつ,説明することができる.授業で扱われたいくつかの用語について説明することができる.授業で扱われたいくつかの用語について説明することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
哲学は,一人の人間の心の中だけで育まれる独りよがりな思惟ではなく,多かれ少なかれ,政治・社会とのつながりを持ってきた.古来より,哲学は政治・社会とどのような関係を持ってきたのか,なぜ哲学は政治・社会と関わりを持たなくてはならなかったのか,そして,哲学と政治・社会との関係を反省的に思考することの意義は何であるのか,これらを探究することで,私たちが生きている現代社会の諸事象に関する分析能力を身につけることが,本講義の目標である.
授業の進め方・方法:
・すべての内容は,学習・教育目標(A)<視野>,<技術者倫理>と,JABEE基準1.1(a),(b)に対応する.
・授業は講義形式で行う.プレゼンテーションソフトを用いて進める.
注意点:
授業で扱われる用語や概念を「正確に」覚えることよりも,それらを身近なものとして,学生各人が「自発的に」考えることが重要である.哲学の議論を「空論」へと陥らせないために,授業以外での各自の思索が強く期待される.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 哲学と政治との関係(1) この授業で扱う問題点を意識的に考えるきっかけを掴む.
2週 政治とは何か(1)-「私的領域」と「公的領域」 H.アーレントの区別する人間事象の2つの領域について考えることができる.
3週 政治とは何か(2)-人間の営為の分類 H.アーレントの区別する人間の3つの営為について考えることができる.
4週 権威とは何か(1)-「洞窟の比喩」の検討 プラトンの「洞窟の比喩」に関する議論について考えることができる.
5週 権威とは何か(2)-「権威」と「権力」 「権威」と「権力」との違いを考えることができる.
6週 「権力」と「自由」 「権力」と「自由」とのつながりを考えることができる.
7週 哲学者の「アイロニー」 「アイロニー」について考えることができる.
8週 中間テスト
2ndQ
9週 「真理」と「政治」(1)-「反政治的」な「真理」 「真理」と「政治」との関わりについて考えることができる.
10週 「真理」と「政治」(2)-「真理」を語る者の立場 上記に同じ.
11週 「真理」と「政治」(3)-「政治」における「真理」の意義 上記に同じ.
12週 「自由」とは何か(1)-「自由」と「平等」 古代ギリシアにおける「自由」の観念について考えることができる.
13週 「自由」とは何か(2)-「はじまり」と「自由」 「はじまり」について考えることができる.
14週 「自由」とは何か(3)-「はじまり」と「革命」 「はじまり」をめぐる議論について考えることができる.
15週 哲学と政治との関係(2) この授業で扱われた問題点を意識的に考えることができる.
16週 期末テスト

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会公民的分野人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。3

評価割合

中間テスト期末テストリアクションペーパー合計
総合評価割合304030000100
配点304030000100