材料工学実験

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 材料工学実験
科目番号 0140 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 材料工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 配布作成した材料工学科実験指針
担当教員 小林 達正

到達目標

現在,世の中で実用されている各種の材料(先端材料を含め)を取り上げ,ものづくり・体験型の基礎的な実験を通じてそれら材料の特性やそれが現れるメカニズム,合成方法や加工処理方法などを学ぶ.また,同時に材料のおもしろさや魅力を体験し,これから学ぶ材料工学に関連した専門教科への学習意欲の向上のきっかけとすることを目的とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1顕微鏡の構造やいくつかの物質のミクロ組織を理解すると共に,ガラスによる光の屈折につて計算できる.顕微鏡の構造やいくつかの物質のミクロ組織を理解している.顕微鏡の構造を理解していない.
評価項目2燃料電池の構造を理解し,原理について説明できる.燃料電池の構造を理解している.燃料電池の構造を理解していない.
評価項目3鉄粉カイロ・感光性樹脂および金属の熱伝導性の相違を説明でき,その原理やメカニズムについて理解している.鉄粉カイロ・感光性樹脂および金属の熱伝導性の相違を説明できる.鉄粉カイロ・感光性樹脂および金属の熱伝導性の相違を説明できない.
評価項目4形状記憶合金の形状記憶処理方法と動作を理解できる. 結晶の原子配列を理解できる. 金属の溶融現象を体験するとともに溶融金属の成型方法を理解している.形状記憶合金の形状記憶処理方法を説明できる. 結晶の原子配列を説明できる. 金属の溶融現象を体験するとともに溶融金属の成型方法を説明できる.形状記憶合金の形状記憶処理方法を説明できない. 結晶の原子配列を説明でない. 金属の溶融現象を体験するとともに溶融金属の成型方法を説明できない.
評価項目5理論的なレポートを作成し,考察を加えて実験結果を報告することができる.理論的なレポートを作成できる.理論的なレポートを作成できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
現在,世の中で実用されている各種の材料(先端材料を含め)を取り上げ,ものづくり・体験型の基礎的な実験を通じてそれら材料の特性やそれが現れるメカニズム,合成方法や加工処理方法などを学ぶ.また,同時に材料のおもしろさや魅力を体験し,これから学ぶ材料工学に関連した専門教科への学習意欲の向上のきっかけとすることを目的とする.また,実験及びレポート作成を通じて,実験記録の記入法,報告書のまとめ方,データ整理を学ぶ.
授業の進め方・方法:
・授業内容は,学習・教育到達目標(B)<専門>および<展開>に対応する.
・ガイダンスおよび実験のまとめを除き,クラスを4班に分けて,各テーマを3週間かけて行う.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>下記授業計画の「到達目標」1〜5をレポートの内容により評価する.評価に関する各項目の重みは同じである.満点の60%の得点で,目標の達成を確認する.
<学業成績の評価方法および評価基準>各実験テーマのレポートを100点満点で採点し,その平均点を100点満点に換算して評価を行う.
<単位修得要件>全ての実験テーマのレポートを提出し,学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>物理,化学等ですでに履修した基礎知識.また,本教科は1年次の材料工学実験と強く関連している.
<レポートなど>テーマ毎にレポートを作成して提出する.
<備考>実験開始前のガイダンスを行うので説明をよく聞くとともに,事前に実験指針をよく読み,必ず内容を理解した上で実験に臨むこと,また,熱,電気,薬品等による危険を伴う作業をするので,安全には十分注意すること.必ず作業服を着用するとともに,必要に応じて安全眼鏡をかけること.指導書,ノート,筆記具を忘れずに持参すること.遅刻,欠席をしないこと.正当な理由のない遅刻,欠席は減点の対象となる.この科目は,後に学ぶ3年~5年の材料工学実験の基礎となるものである.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス(安全教育,実験概要およびレポートの書き方) 1. 実験,実習時の安全,安全行動,実験記録の記入法や報告書のまとめ方を理解できる.
2週 ガイダンス(安全教育,実験概要およびレポートの書き方) 上記1
3週 テーマ1. ミクロの世界(単レンズ顕微鏡の作製と観察) 2. 顕微鏡の構造を理解するとともにいくつかの物質のミクロ組織を理解している.
4週 テーマ2. 燃料電池 3. 燃料電池の原理を理解している.
5週 テーマ3. 鉄粉カイロ・金属の熱伝導・分光器 4. 鉄粉カイロおよび感光性樹脂の特性を理解し,金属の熱伝導性の相違を理解している.
6週 テーマ4. 形状記憶合金・結晶モデル・ピューター 5. 形状記憶合金の形状記憶処理方法と動作,結晶の原子配列および溶融金属の成型方法を理解している.
7週
8週
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週 実験のまとめ 上記1~5
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力材料系分野【実験・実習能力】材料系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し実践できる。2
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し実践できる。2
レポートの書き方を理解し、作成できる。2
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し計測できる。2
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭での説明またはプレゼンテーションができる。2

評価割合

試験レポート相互評価態度発表その他合計
総合評価割合01000000100
配点01000000100