データ処理システム

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 データ処理システム
科目番号 0046 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子機械工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「MATLAB対応 ディジタル信号処理」 樋口龍雄 川又政征 共著(森北出版)
担当教員 青山 俊弘

到達目標

ディジタル信号処理に関する基礎理論を理解し,フィルタ設計に必要な専門知識を習得し,FIRフィルタおよびIIRフィルタの設計に応用できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1離散時間フーリエ変換を計算でき,その振幅スペクトルを図示できる離散時間フーリエ変換を計算できる離散時間フーリエ変換を計算できない
評価項目2DFTを計算でき,その振幅スペクトルを図示できるDFTを計算できるDFTを計算できない
評価項目3ディジタルフィルタの基本的な特性を理解し,応用できるディジタルフィルタの基本的な特性を理解しているディジタルフィルタの基本的な特性を理解していない
評価項目4Z変換を計算でき,応用できるZ変換を計算できるZ変換を計算できない
評価項目5FIRフィルタを理解し,設計できるFIRフィルタを理解しているFIRフィルタを理解していない
評価項目6IIRフィルタを理解し,設計できるIIRフィルタを理解しているIIRフィルタを理解していない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
科学技術のあらゆる分野において必要不可欠の基礎技術となったディジタル信号処理の基礎理論の習得を目的としている.
信号処理としてディジタルフィルタリングと離散フーリエ変換を中心に取り上げる.原理を数式として理解するだけでなく, MATLABによるプログラミングを通して物理的意味を視覚的にも理解する.
授業の進め方・方法:
すべての内容は,学習・教育到達目標(B)<専門>およびJABEE基準1(2)(d)(1)に対応する.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
上記の「知識・能力」1~12の習得の度合いを中間試験,期末試験およびレポートにより評価する.1~12に関する重みは同じである.試験問題とレポート課題のレベルは,100点法により60点以上の得点を取得した場合に目標を達成したことが確認できるように設定する.
<学業成績の評価方法および評価基準> 
適宜求めるレポートの提出をしていなければならない.期末試験を60%,レポートの成績を40%として成績を評価する.
<単位修得要件> 
与えられた課題レポートを全て提出し,学業成績で60点以上を取得すること.
<注意事項> 
規定の単位制に基づき,自己学習を前提として授業を進め,自己学習の成果を評価するためにレポート提出を求めるので,日頃から自己学習に励むこと.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲> 
フーリエ変換,ラプラス変換の基礎知識を有しており,複素解析学(逆z変換)を勉強しておくのが望ましい.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 序論:ディジタル信号処理とその目的,MATLAB使用説明 1.ディジタル信号処理の利点と問題点を述べることができる.
2週 離散時間信号と離散時間フーリエ変換 2.離散時間信号に対して離散時間フーリエ変換を求め,その振幅スペクトルを図示することができる
3週 離散フーリエ変換(DFT) 3.N点信号x(n)のDFTを求め,振幅スペクトルを図示することができる.
4週 離散フーリエ変換とスペクトル解析 上記3
5週 高速フーリエ変換(FFT) 4.FFTの原理,利点を説明することができる.
6週 離散時間システムとディジタルフィルタの基礎1(時間領域表現) 5.ディジタルフィルタの単位ステップ応答,単位インパルス応
答を求めることができる.
7週 離散時間システムとディジタルフィルタの基礎2(周波数領域表現) 7.ディジタルフィルタの伝達関数と周波数応答を求めることができる.また,振幅特性と位相特性を図示することができる.
答を求めることができる.
8週 z変換 6.信号のz変換,ディジタルフィルタ出力のz変換ができる.与えられたX(z)に対して逆z変換x(n)を求めることができる.
4thQ
9週 z変換 上記6
10週 ディジタルフィルタの解析 上記7
11週 周波数選択性ディジタルフィルタおよび設計仕様 8.所望の応答や特性をもつディジタルフィルタを設計するため
の仕様を作ることができる.
12週 FIRフィルタの設計:窓関数法 9.窓関数法によりFIRフィルタの設計ができる.
13週 IIRフィルタの設計1:間接設計法 10.間接設計法(インパルス不変変換法および双1次z変換法)
によりIIRフィルタを設計できる.
14週 IIRフィルタの設計2:直接設計法 11.直接設計法によりIIRフィルタを設計できる.
15週 2次元信号と2次元ディジタルフィルタの解析と設計 12.2次元ディジタルフィルタの伝達関数と周波数応答を求める
ことができる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合6040100
配点6040100