高分子化学特論

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 高分子化学特論
科目番号 0138 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 応用物質工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 ノート講義及び配布プリント
担当教員 淀谷 真也

到達目標

高分子の様々な重合に関する専門知識,熱的・力学的特性など物性に関する専門知識を習得する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1高分子化合物の定義,種類,構造について理解している.高分子化合物の定義,種類,構造について知っている.高分子化合物の定義,種類,構造について知らない.
評価項目2各種重合反応を理解している.各種重合反応を知っている.各種重合反応を知らない.
評価項目3高分子の特徴、性質、物性などを理解している.高分子の特徴、性質、物性などを知っている.高分子の特徴、性質、物性などを知らない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
汎用高分子は軽くて丈夫,安価に大量生産できることから,我々の身の回りにある製品のほぼ全てに材料として利用されている.また,エンジニアプラスチック,生体高分子といった特殊な高分子は精密電子材料,航空機産業,宇宙開発,医学分野などで高機能材料として利用されている.本科目ではこれらを開発するために必要となる高分子の合成,物性に関する専門知識を学習する.
授業の進め方・方法:
・すべての内容は,学習・教育到達目標(B)<専門>及びJABEE基準1(2)(d)(2)a)に対応する.
・授業は講義形式で行う.講義中は集中して聴講する.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>下記授業計画の「到達目標」を網羅した問題を中間試験,定期試験によって目標達成度を評価する.達成度評価における各「知識・能力」の重みは概ね均等とするが,高分子の合成・物性に関する基本的事項を重ねて問うこともある.評価結果が百点法で60点以上の場合に目標の達成とする.
<学業成績の評価方法および評価基準>前期中間,前期末の2回の試験の平均点を 90%,小テストを 10%として評価する.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>本教科はこれまでに学習してきた「有機化学」,「高分子化学」に関する知識が基礎となっている.
<注意事項>「高分子化学」,「有機材料化学」に関する専門基礎事項を必要に応じて確認,復習すること.また,単位制を前提として課題提出や小テストを課す授業進行を行うので,日頃の勉強に力を注ぐこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 高分子化学序論 1 高分子とは何か?
概念や定義などを理解する
2週 高分子の分類と構造 2 モノマー、高次構造などにより種々の高分子の分類ができるようになる
3週 分子量の概念と測定法 3 高分子の分子量について、概念、測定法などを理解する
4週 重合反応(連鎖重合) 4 連鎖重合の概要、特徴を理解する
5週 ラジカル重合(Ⅰ) 5 連鎖重合の機構、速度論について理解する
6週 ラジカル重合(Ⅱ) 6 ラジカル重合の素反応、重合の禁止と抑制について理解する
7週 ラジカル重合(Ⅲ) 7 共重合体について、共重合組成式、モノマー反応性比について理解する
8週 中間試験
2ndQ
9週 イオン重合(Ⅰ) 8 イオン重合の機構、特徴について理解する
10週 イオン重合(Ⅱ) 9 カチオン重合について理解する
11週 イオン重合(Ⅲ) 10 アニオン重合について理解する
12週 重合反応(逐次重合) 11 逐次重合の概要、特徴を理解する
13週 種々の重合 12 開環重合、脱離重合、異性化重合などの機構や特徴を理解する
14週 高分子の性質 13 力学的・熱的性質,粘弾性や高分子溶液の性質について理解する
15週 高分子の機能性材料としての応用 14 高分子の機能性を活かした材料開発に必要な基礎知識を習得する
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合10000000100
配点10000000100