材料物理学

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 材料物理学
科目番号 0022 科目区分 専門 / 選択必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合イノベーション工学専攻(環境・資源コース) 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「金属物理学序論」幸田成幸著(コロナ社)参考書:「基礎金属材料」渡邊,斎藤共著(共立出版),「金属組織学」須藤,田村,西澤共著(丸善),「金属組織学序論」阿部秀夫著(コロナ社)
担当教員 日原 岳彦

目的・到達目標

実在の結晶材料に含まれる格子欠陥の種類や,それら欠陥が形成される際のエネルギー,または使用環境で決まる欠陥の平衡濃度などの理論的取扱いを原子レベルで理解し見積もれるほか,結晶の電気的性質や変形などを含めた機械的性質におよぼす影響に結び付けて考えることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1結晶における格子定数,格子面間隔,空隙,密度などの関連を理解してそれらを計算で求めることができる結晶における格子定数,格子面間隔,空隙,密度などの関連を理解している結晶における格子定数,格子面間隔,空隙,密度などの関連を理解していない
評価項目2空孔の形成エネルギーおよび形成エントロピーや空孔濃度,その時間変化などを求める方法を理解し、計算できる。空孔の形成エネルギーおよび形成エントロピーや空孔濃度,その時間変化などを求める方法を理解している空孔の形成エネルギーおよび形成エントロピーや空孔濃度,その時間変化などを求める方法を理解していない
評価項目3拡散におけるフィックの法則を理解し,それを応用して拡散に関する計算ができる.拡散におけるフィックの法則を理解し,基礎的な拡散に関する計算ができる.拡散におけるフィックの法則を理解し,基礎的な拡散に関する計算ができない
評価項目4結晶の理論強度が計算でき、実在結晶における転位の役割からその差を説明できる結晶の理論強度と実在結晶の強度の差を転位の役割から説明できる結晶の理論強度と実在結晶の強度の差を転位の役割から説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
金属材料に見られる電気的性質,熱的性質などの物理的性質から塑性変形や強度に関する機械的性質など,様々なマクロ的物理現象について,その構成要素である原子や電子の挙動を通してミクロな視点からの理解を深めることをねらいとする.
授業の進め方と授業内容・方法:
学習・教育到達目標(B)<専門>JABEE基準1(2)(d)(2)a)に対応
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
 [この授業で習得する「知識・能力」]1~10の習得の度合を中間試験,期末試験,演習課題により評価する.各項目の重みは同じである.試験問題とレポート課題のレベルは,100点法により60点以上の得点を取得した場合に目標を達成したことが確認できるように設定する.
<注意事項> 授業の進行に応じて,個人あるいはグループディスカッションを必要とする演習課題を適宜与える.自己学習の時間を十分確保し,教科書の予習・復習をしっかり行い,日頃の勉強に力を入れること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲> 材料の結晶構造に関する基礎知識,数学の基礎(微分積分,微分方程式),基礎的な力学の知識は復習しておくこと.本教科は,応用物理Ⅱおよび材料表面工学の学習が基礎となる教科である.
<学業成績の評価方法および評価基準>
求められたすべてのレポートの提出をしていなければならない.学業成績の評価は中間・期末の2回の試験の平均点で評価する.ただし,中間試験で60点に達しなかったものについては再試験を行い(無断欠席の者を除く),60点を上限として再試験の成績で置き換えるものとする.
<単位修得要件> 
学業成績で60点以上を取得すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容・方法 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業の概要,基礎的な結晶学の復習 1. 結晶の面・方位の関係について理解している.
2週 結晶学・金属の結晶構造の演習 2. 金属結晶における格子定数,格子面間隔,空隙,密度などの関連を理解している。
3週 結晶学・金属の結晶構造の演習 2. 金属結晶における格子定数,格子面間隔,空隙,密度などの関連を理解している。
4週 実在の金属の構造,構造不完全性について 3. 実在結晶に含まれる欠陥について理解している.
5週 点欠陥の種類:原子空孔,不純物原子,空孔の熱平衡濃度 3. 実在結晶に含まれる欠陥について理解している.
6週 空孔の形成エントロピーと熱空孔の物性におよぼす影響 4. 空孔の形成エネルギーおよび形成エントロピーや空孔濃度,その時間変化などを求める方法を理解している.
7週 空孔の形成に関する課題演習 5. 熱平衡空孔が物性におよぼす影響を理解している.
8週 中間試験
4thQ
9週 拡散現象:拡散についてのフィックの法則 6. 拡散におけるフィックの法則を理解し,それを応用して基礎的な拡散に関する計算ができる.
10週 拡散係数の物理的意味と拡散の活性化エネルギー 7. 拡散係数の物理的意味を理解している.
11週 拡散機構および拡散現象に関する課題演習 7. 拡散係数の物理的意味を理解している.
12週 単結晶の塑性変形,すべり変形の結晶学的特徴 8. 結晶の理論強度と実際の強度の差を理解している.
13週 シュミットの法則,双晶変形 9. シュミットの法則を理解し単結晶の強度を説明できる.
14週 理想結晶の臨界せん断応力と転位 10. 結晶の変形における転位の役割やそのメカニズムを理解している.
15週 結晶の塑性変形に関する課題演習 10. 結晶の変形における転位の役割やそのメカニズムを理解している.
16週

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合10000000100
配点10000000100