物性工学

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 物性工学
科目番号 0051 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合イノベーション工学専攻(環境・資源コース) 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:ノート講義
参考書:「無機化学 その現代的アプローチ 第2版」 平尾一之,田中勝久,中平敦共著 (東京化学同人) 「電子物性基礎」 電気学会 (オーム社)「物性物理学」 溝口正著 (裳華房) 「基礎電子物性工学」川辺和夫,平木昭夫,岩見基弘共著(コロナ社)
担当教員 和田 憲幸

到達目標

物質を構成する元素の構造と性質や,それらの集合体としての結晶が示す回折現象などを理解するとともに,格子振動から比熱求めることを通じて物性の起源を理解する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1原子の構造を理解し,その電子のエネルギーや波動関数を良く理解している.原子の構造を理解し,その電子のエネルギーや波動関数を理解している.原子の構造を理解し,その電子のエネルギーや波動関数を理解していない.
評価項目2電子遷移とそれによる光吸収や発光特性をよく理解している.電子遷移とそれによる光吸収や発光特性を理解している.電子遷移とそれによる光吸収や発光特性を理解していない.
評価項目3レーザー発振や磁気特性と電子状態との関係をよく理解している.レーザー発振や磁気特性と電子状態との関係を理解している.レーザー発振や磁気特性と電子状態との関係を理解していない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この授業では,物質を構成している原子や結晶体の構造,原子間の結合様式,ならびに原子の集合体としての物質の機能(物性)の発現をこれらと密接に関連するいくつかの代表的な物性について講義する.
授業の進め方・方法:
・全ての内容は,学習教育到達目標(B)<基礎>に対応
・授業は,質問を受け付けながら,理解の度合いを確認できる演習を含め,講義形式で進める.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>この授業で習得する「知識・能力」]1~8の習得の度合を中間試験,期末試験により評価する.試験の重みは同じである.試験問題のレベルは,100点法により60点以上の得点を取得した場合に目標を達成したことが確認できるように設定する.
<注意事項>専門共通科目であるため,下記の基礎知識を復習しながら,いろいろな素養を持った学生が授業を受けることを考慮して,電子遷移や電子スピンが関わる材料の物性について,量子力学の観点からわかりやすく講義する予定である.ただし,開講時間数が少ないため,物性のすべてをここで取り扱うことは不可能である.上記以外の諸物性に関して興味のある人は各自参考書等で勉強すること. 
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>本科ならびに専攻科ですでに習得した量子力学,量子化学に基づき,材料物理学をさらに発展する.
<自己学習>授業で保証する学習時間と,予習・復習(中間試験,定期試験のための学習も含む)及びレポート作成に必要な標準的な学習時間の総計が,90時間に相当する学習内容である.
<学業成績の評価方法および評価基準>求められたすべてのレポートの提出をしていなければならない.学業成績の評価は中間・期末の2回の試験の平均点で評価する.ただし,無断欠席の者を除き,60点に到達できなかった学生には,再試験を行い,60点を上限として再試験の成績で置き換えるものとする.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 物質を構成する原子の電子核構造 1. 原子の電子配置と,それを決める4つの量子数の意味を理解している.
2週 物質を構成する原子の電子核構造 1. 原子の電子配置と,それを決める4つの量子数の意味を理解している.
3週 原子中の電子のエネルギーと波動関数 2. 原子中の電子のエネルギーと波動関数を理解している.
4週 原子中の電子のエネルギーと波動関数 2. 原子中の電子のエネルギーと波動関数を理解している.
5週 原子中の電子のエネルギーと波動関数 2. 原子中の電子のエネルギーと波動関数を理解している.
6週 多電子原子の量子数 3. 多電子原子の量子数を理解している.
7週 正八面体配位のポテンシャル 4. 正8面体配位におけるポテンシャルエネルギーを理解している.
8週 中間試験 上記1~4
2ndQ
9週 摂動法とd電子のエネルギー 5. d電子のエネルギー状態を理解している.
10週 d電子のエネルギー 5. d電子のエネルギー状態を理解している.
11週 d電子のエネルギー 5. d電子のエネルギー状態を理解している.
12週 d電子のエネルギー 5. d電子のエネルギー状態を理解している.
13週 遷移金属のd電子の遷移と吸収と発光特性 6. 遷移金属のd電子の遷移と光吸収と発光を理解している.
14週 レーザー発振 7. レーザー発振を理解している.
15週 磁性 8. 磁性の発現を理解している.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合10000000100
配点10000000100